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切り絵作家・版画家 滝平二郎さん死去

2009年5月19日5時33分

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写真亡くなった切り絵作家の滝平二郎さん

写真きりえ画集から「梅」

 懐かしい農村風景や庶民の暮らしを詩情豊かに描いた、切り絵作家で版画家の滝平二郎(たきだいら・じろう)さんが16日、がんのため千葉県流山市の病院で死去した。88歳だった。葬儀は親族で行った。後日、お別れの会を開く。喪主は妻普美子(ふみこ)さん。連絡先は東京都千代田区三崎町3の2の13の秋和ビル4階「滝平きりえ版権事務所」。

 茨城県に生まれ、独学で絵を勉強した。太平洋戦争で沖縄戦に従軍・復員後に、木版画家として独立。60年代後半から切り絵を手がけた。67年、児童文学作家の故・斎藤隆介さんと組んだ絵本「ベロ出しチョンマ」の切り絵挿画で注目され、「八郎」「花さき山」「モチモチの木」など多くのロングセラーを生み出した。朝日新聞日曜版のフロント面で70〜78年、挿画を連載し人気を博した。

 「花さき山」で70年、講談社出版文化賞(ブックデザイン賞)、一連の切り絵作品で74年度モービル児童文化賞を受賞した。

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