2009年 5月 18日
国内で新型インフルエンザ拡大 緊張高まる
新型インフルエンザの国内感染が兵庫県と大阪府を中心に急激に拡大しています。県境を接する岡山県でも緊張が高まっています。発熱相談を行っている岡山市保健所では国内感染の確認を受けて17日から相談の件数が急激に増えました。18日は電話回線をこれまでの6回線から8回線に増やし対応しています。午後5時15分までに岡山県内の相談件数は581件、香川県内の相談件数は294件に上っていますが両県ともこれまで、患者の疑い例は出ていないということです。一方、治療にあたる病院側も対応を迫られています。岡山市民病院では患者などが出入りする2カ所の入り口に新型インフルエンザ専用の相談受付を設置しました。市民病院では午後6時までに発熱などを訴える11人の患者を診察しましたがいずれも新型インフルエンザではなかったということです。市民病院では直接、病院を受診するのではなく、まずは最寄りの保健所へ電話で相談するよう呼びかけています。また岡山県警は新型インフルエンザの総合対策本部の初会合を開き、医療機関でのトラブル対応や交通規制、県内で患者が発生した際の搬送支援などについて協議しました。

新型インフル生活への影響広がる
学校や公共交通機関にも影響が広がっています。兵庫県などから生徒が通う赤磐市の中高一貫校では18日から7日間の休校を決めました。赤磐市の岡山白陵では厚生労働省が兵庫・大阪の全て学校に対し、休校を要請したことを受け、学校の判断で18日から7日間、臨時休校となりました。岡山白陵では中学、高校の全校生徒の内、姫路市など兵庫県から通う生徒が3割以上を占めるため、感染の拡大防止を図るための措置だということです。このほか岡山市の朝日塾中学高等学校が、19日から5日間の休校を決めたほか岡山市のベル学園高校は兵庫県内から通う35人の生徒に対し、18日から5日間の自宅待機の措置をとりました。一方、関西地方への高速バスを運行する岡山県内の5つのバス会社と高松港から神戸港まで運航するジャンボフェリーが乗組員全員にマスク着用を義務付けています。

加ト吉元常務 特別背任認めるも詐欺は否認
不正な循環取引で観音寺市の冷凍食品大手、加ト吉に損害を与えたとして特別背任などの罪に問われている元常務は18日の初公判で特別背任の罪を認める一方、詐欺などの罪については否認しました。起訴状によりますと加ト吉の元常務、高須稔被告(70)は2006年、取引企業との間で、商品は動かさず、手数料を上乗せしながら伝票上だけの売買を繰り返す不正な循環取引を行い加ト吉に約50億円の損害を与えたものです。18日、高松地裁で開かれた初公判で高須被告は「損害を与えたことは認めます」と特別背任の罪は認めました。しかし架空の債権をみずほ銀行に買い取らせ、約38億円をだまし取った詐欺などの罪については「貿易会社元社長が一人でやった」と否認しました。これに対し、検察側は冒頭陳述で「一連の循環取引が破綻しないよう資金調達のために元社長に詐欺を実行させた」と指摘しました。

中四国サミット
中国・四国地方の知事などが一堂に会する中四国サミットが東京で開かれ、新型インフルエンザ対策や高速道路値下げの活用などについて話し合われました。会議は、全国知事会の開催にあわせて開かれました。新型インフルエンザ対策については、岡山の隣の兵庫県で発生しており、今後どのように広がっても、各県が検査などで連携することを確認しました。また、瀬戸大橋など本州四国連絡橋の料金引き下げを受けて、広報誌などの情報を交換して各県のイベントをPRしようという意見が出ました。今後の料金のあり方については、物流を進めるため、大型車にも割引を適用するよう国に働きかけては、という声が挙がった一方で、利用者が減っているフェリーへの影響を検討するべきという意見も出たということです。

雇用創出にジャンボタニシ駆除事業始まる
不況で職を失った人の雇用を確保するため倉敷市は18日、水田に被害を与えるジャンボタニシを駆除する事業を始めました。これは倉敷市が、不況で職を失った人たちの支援を目的に行うもので15人が採用されました。18日、出陣式が行われ、15人がジャンボタニシの駆除作戦に乗り出しました。そして被害の大きい市内の吉岡川の流域でピンク色をしたジャンボタニシの卵を特殊な道具で取り除いていきました。ジャンボタニシは、繁殖力が強く市内で稲を食べる被害が拡大しています。駆除作戦は産卵期の終わる8月10日ごろまで行われます。

マスカット・オブ・アレキサンドリア初入荷
岡山を代表する夏の味覚がお目見えしました。くだものの女王といわれる岡山県産のマスカット・オブ・アレキサンドリアが岡山市のデパートに初入荷しました。店頭にお目見えしたのは倉敷市船穂町や総社市などで温室栽培されたマスカット・オブ・アレキサンドリアです。透明感のある黄緑色に上品な甘さが特徴です。今年は原油高の影響で加温を例年より10日ほど遅らせたためその分、出荷も遅めとなりましたが、糖度が高く味は例年以上ということです。価格は1キロ8000円から1万3500円とまだ高めですが、出荷がピークを迎える7月ごろには5000円前後で販売されるということです。