「看護の日」に一日看護師体験をする学生にアドバイスする現役の看護師=12日、県立病院
県が医療機関や介護施設を対象に実施した「看護職員の確保と定着に関する実態調査」から、県内で八百八十人の看護職員が不足していることが分かった。全国的に看護師不足が叫ばれて久しいが、県内の具体的な数字が出たのは初めて。
調査は二〇〇八年末、病院や福祉施設など看護職員が就業している千四十一カ所を対象に実施した。回収率は83%(病院に限定すると96・4%)。
看護職員(看護師、助産師、保健師)の就業者数は一万七千五百五十三人だった。
県は〇八年度の見通しで一万七千六百九十人の看護職員が就労できると推計していたが、実際は百三十七人下回った。
求人数は八百八十人で、このうち医療機関は五百七十五人。さらに、人件費などを考慮せず「理想の看護を提供するために必要な看護師の人数」を尋ねた項目の回答を合計すると千四百五十八人になった。
〇六年度の診療報酬の改定で、患者と看護師の基準が「十対一」から「七対一」へと手厚くなったのに伴い、看護師がより足りなくなった。さらに、少子化や離職率の高さも一因―とされている。
〇七年度の県内の看護職の離職率は11・8%。就労一年未満だけを見ると9・95%だった。一方、県内の看護職養成校の入学定員は千二百二十五人だが、〇八年度の入学者は千六十四人と定員を大きく割り込んだ。
県は「医療現場などの看護師不足は深刻。若い世代に看護職の魅力を伝えるとともに、新人研修の充実、育児休暇を利用しやすくするなど働く環境の整備に努めたい。さらに、県内に五千五百人いると推計される看護師など資格所有者の掘り起こしなどを複合的に進めたい」と話している。
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