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ワーキングプア川柳:笑い、怒り…共感呼び創作活動活発に

東京・日比谷公園で川柳を考える関さん=東海林智撮影
東京・日比谷公園で川柳を考える関さん=東海林智撮影

 政治屋よ あなた時給は いくらです(乱鬼龍=らんきりゅう)--。日々の生活苦や厳しい労働環境をワーキングプア(働く貧困層)の立場から川柳に詠んだ「ワーキングプア川柳」が注目を集めている。昨年暮れに労働に関するイベントで企画されたのが評判を呼び、貧困問題や労働問題を考える集会などで引っ張りだことなっている。

 始めたのは、東京都内在住の関充明さん(58)=柳号・乱鬼龍=。ネットを通じ労働情報を発信する市民グループ「レイバーネット」への投稿が評判を呼び、昨年12月、広く投稿を募るイベントが初めて開かれた。

 ふざけるな 女は前から 非正規だ(うさうさ)

 貯金なし 家なし 趣味なし 嫁こない(陶酔)

 蟹工船 売れて多喜二は 苦笑い(わかち愛)

 外食は 毎日してるさ 公園で(Qちゃん)

 100を超える川柳が集まり、会場には怒りと笑いの共感が広がった。関さんは「川柳は、時の社会や政治への不満を詠む庶民のもの。生活できないという状況が川柳に託され広がっている」と話す。関さん自身も「非正規のワーキングプアです」と言う。

 このイベントが評判を呼び、さまざまなイベントでワーキングプア川柳をやってほしいとの依頼が来た。関さんは現在、ネットやミニコミ誌など14の媒体でワーキングプア川柳を発表している。

 「川柳の作り方を学びたい」との声も多く、市民メディアセンターMediR(メディアール)が20日から7月22日まで全4回「ワーキングプア川柳講座」を開く。問い合わせはメディアール(03・6382・9646)へ。【東海林智】

毎日新聞 2009年5月18日 11時11分(最終更新 5月18日 15時50分)

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