【大紀元日本5月17日】4月5日に放送されたNHKスペシャル「アジアの一等国」に対して、NHKが台湾でインタビューした内容の一部だけを採り、偏向・歪曲した番組を放送したなどとして、日本人および在日台湾人の視聴者約1100人が16日、東京・渋谷で一千人も超えた抗議デモを行った。
緑の風船を手にした抗議者らが、16日正午過ぎより、渋谷駅ハチ公前広場で街頭集会を行った。その後、会場を移して多数の発言者によるリレートークがおこなわれ、夕刻からは、約1100名(主催者発表)が、NHKへ抗議のデモをおこなった。
デモ参加者は、「NHKは捏造番組をやめろ」「パイワン族は人間動物園ではない」などと叫んで、強い抗議の意を示した。
先月、NHKスペシャルシリーズ「JAPANデビュー」第1回として放送された『アジアの“一等国”』番組は、「近代日本とアジアの関わりの原点を探っていく」との趣旨から日本の台湾統治を取り上げているが、放送を見た視聴者から、日本の台湾統治時代のマイナス面ばかりを強調した偏向番組ではないか、という批判の声があがっている。
なかでも台湾での現地取材で、NHK取材班が当時を知る人々にインタビューをした内容のうち、「日本統治時代に差別を受けた」など証言の一部分だけを採って恣意的に編集された疑いが濃厚であるとされている。
自民党町村派4月23日の総会で、町村信孝前官房長官、安倍晋三元首相などから、同番組についての批判が相次いだ。
またNHKの同番組では、日清戦争後の台湾領有の際にあった住民の抵抗を「台湾全土に広がった日台戦争」と呼び、台湾人のほとんどが「中国大陸から渡ってきた漢民族」、日本統治以前の台湾人の言語を「中国語」などと述べており、その基本的認識の妥当性も問題視されている。
(記者・牧)
(09/05/17 10:32)
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