2009-05-08 19:51:48

器質性うつ状態と広汎性発達障害

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群
書籍否定は納得できるのだが否定論にはそれなりの内容を書くべきでは? 例えば病名に意味はないとか具体的にほしいですね。薬売りと言われないような内容のが。

発達障害は統合失調症の免罪符ではない」のコメント欄で、「もんちゃん」という読者の方から上のような質問を頂いている。今日のエントリはそのアンサーである。

過去ログでも時々出てくる、軽微な脳障害、つまり軽度の器質性障害は実際に画像で見えるわけではない。しかしその精神所見の普遍性から、見えなくても「そういうものが推定できる」といった文脈で過去ログでは書いている。この器質性の引き起こす精神症状で特徴的なものの1つは、

なにげなく自分に言われたことを悪意に受け取る。

ということであろう。これは100%あるわけではないが、仔細に精神症状を観察しているとそういう精神所見がみられるのがわかる。これはある種の認知の障害ではある。

ものの見方が性悪説的で、人間関係がうまくいかない原因になっている。

非定型精神病、特にウェールズタイプの人にも同様な精神所見が見えることがあるが、これはたぶん、内因性でありながら、同時に器質的色彩を持ち合わせているからと思われる。

アスペルガーなどの広汎性発達障害はもちろん、そう呼べない範囲の一般人に近い人たちもそのような所見が見られることがある。これは一見、コミュニケーション障害のようにもとれるが、そう単純なものといえない。コミュニケーションの問題で片付けるには、詳細に触れておらず漠然としすぎている。

診察時、100%と言って良いほどこちらの質問を理解しており、受け答えもしっかりしている青年が、日常生活では上のような精神所見を持つため、周囲の者との円満な人間関係が保てず平穏な生活ができないでいる。

これはコミュニケーションの障害というより、むしろ「器質性の2次妄想的な精神症状のため日常生活に困難さがみられる」と言った方が、本来の精神症状を正確に表現している。無理にコミュニケーション障害と見なすからおかしなことになるのである。

ある少年は、「盗聴器をしかけたい」と強く訴えていた。理由を聴いてみると、「自分の悪口を言っているのは間違いないのでそれを確認したい」と言うのである。この人が統合失調症なら精神科診断的にはそれで完結している。しかし彼は明らかに統合失調症ではない。それにいろいろ聴いてみると、その少年がそのように訴える理由がわりあい理解できるのである。これは器質性の2次妄想的所見である。

「盗聴器をしかけたい」と「盗聴器をしかけられている」では大違いなのであった。

ある成人の患者さんは、30歳過ぎまでは問題なく過ごしていたのに、ある時、この症状が酷くなり職場でうまく仕事が出来なくなった。これは元々その所見が軽度にあったのだが、ある時、ストレスで生活対応力が落ちてきてそんな風になってしまった。また結婚を契機にそういう風になった人もみる。

結婚後は2人で生活するわけで、さまざまな場面で、お互いギブ&テイクであることを理解しておかないといけない(←婚活をしている人は注意)。

自分だけで生活するのとはストレスがまるで違う。そのようなストレス下で、上記の器質性色彩の2次妄想が出現しやすくなるのである。しばしば夫婦喧嘩の原因になっている。しかも尾を引く。奥さんの(仲直りのための)話を悪意に受け取り、更に関係が悪くなるからである。そこまでいくと修復は困難になり離婚になることも稀ではない。

個人的に、アスペルガーというからには「社会的自閉性」なる所見が明確でないと話にならないと思う。それまで普通に生活してきた人が、そういう一見、コミュニケーションの問題に見える障害にぶち当たったからといって、安易にそう診断したり告知したりするのは間違っている。

確かに幼い頃からの生活歴を聴取すると、一見そのような風に見えるようなエピソードがあったりするが、どんな人だって、そういう事件の1つや2つはあるもので、すべてをアスペルガーないし広汎性発達障害的な証拠にするには意訳過ぎていると思う。アスペルガーは自閉症の文脈で扱うべきで、日本のようにADHDの組み合わせで論じるのは少し変だ。そのような器質性疾患という視点で見ると、アスペルガーを乱発する必要はなくなる。(参考

病前性格が明らかにウェールズの人であり、生来、社交的なのに、アスペルガーの診断を受けているような人を診たことがあるが、まさに診断基準を鵜呑みにして診断したからであろう。DSM4のアスペルガーの診断基準ほど酷いものはそうそうない(特にB。この中で1つあれば良いらしい)こういう人は往々にして積極的なタイプのアスペルガーかADHDと診断されているのであろうが、間違っているのは自明であろう。

アスペルガーの診断基準

A.以下のうち少なくとも2つにより示される対人的相互作用の質的な障害:
(1)目と目で見つめ合う、顔の表情、体の姿勢、身振りなど、対人的相互反応を調整する多彩な非言語性行動の使用の著明な障害。
(2)発達の水準に相応した仲間関係をつくることの失敗。
(3)楽しみ、興味、成し遂げたものを他人と共有すること(例えば、他の人達に興味あるものを見せる、持って来る、指さす)を自発的に求めることの欠如。
(4)対人的または情緒的相互性の欠如。

B.行動、興味および活動の、限定され反復的で常同的な様式で以下の少なくとも1つによって明らかになる:
(1)その強度または対象において異常なほど、常同的で限された型の1つまたはそれ以上の興味だけに熱中すること。
(2)特定の、機能的でない習慣や儀式にかたくなにこだわるのが明らかである。
(3)常同的で反復的な衒奇的運動(例えば、手や指をぱたぱたさせたりねじ曲げる、または複雑な全身の動き)。
(4)物体の一部に持続的に熱中する。

C.その障害は社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の臨床的に著しい障害を引き起こしている。

D.臨床的に著しい言語の遅れがない(例えば、2歳までに単語を用い、3歳までに意志伝達的な句を用いる)。

E.認知の発達、年齢に相応した自己管理能力、(対人関係以外の)適応行動、および小児期における環境への好奇心などについて臨床的に明らかな遅れがない。

F.他の特定の広汎性発達障害または統合失調症の基準を満たさない。


この診断基準はあまりにも漠然としている。現代社会では、上のような所見は特に精神科に受診するレベルの人、つまり精神的に悩んでいる人にはありがちなので、その程度の安易な診断基準なら、占いの世界となんら変わりがない。

個人的にアスペルガーは自閉性ないし社会的自閉性を重視しており、最初に書いたような2次妄想的な色彩は器質性というだけで疾患特異性がないため単に「器質的所見」として扱っている。これをコミュニケーションの問題と捉えると、すぐに広汎性発達障害系の方角に行ってしまうのである。

過去ログでは器質的なものを持つ人たちの表現型は「うつ状態」が最も多いとか、たまに「双極性障害に見える」とか「統合失調症状態」を呈することもあると書いている(参考)。またしばしば幼少の頃から「希死念慮を伴いやすい」ことも指摘している。また、暴力性や攻撃性が強い人もいる。(参考

広汎性発達障害の専門家の人たちが陥っている罠は、実は同じような患者さんばかり診ていることから来るような気がする。彼らは、精神科業界内の狭い範囲の専門バカ状態になってしまっているのであろう。彼らは広汎性発達障害の子供や成人例ばかり診ているので、それ以外の種々の器質性疾患の診る機会が一般精神科医より少なくなっている。それはそのような患者さんが殺到して、長い期間の予約待ち状態になっているのでやむを得ない面ももちろんある。実はここに大きな問題点がある。

広汎性発達障害の専門家はCO中毒後遺症の子供、脳に寄生虫が巣食った青年の精神症状、農薬自殺未遂の後遺症が残った若者、初発の進行麻痺の患者、成人のクリプトコッカス脳炎、あるいはヘルペス脳炎の後遺症、前方型認知症、種々の症状精神病、薬物性疾患(麻薬なども含む)がいかなる精神症状を呈していたかをあまり知らない。また、措置鑑定や簡易鑑定の対象になる人たちを詳しくは知らない。書籍で読んでいたとしても、臨床的なライブ感覚に乏しいのである。もちろん診る機会がほとんどないからだが、そのことが診断的発想の広がりが乏しい原因になっている。またこれらの患者の専門家である以上、患者さんや家族が耐えられないようなことは相当に言い辛いという心理も働く。彼らに捨てられたら、干された専門家になってしまうからである。(参考

いつか過去ログで、広汎性発達障害の暴力性および触法性の話を書いた際、一部の読者さんから滅茶苦茶叩かれたが、その時の一連のエントリでは他の器質性疾患にそれが見えるのに、同じ器質性の問題を抱える広汎性発達障害だけに全くないと主張することは、科学的にもおかしいと指摘している。

実際にそういう事件が全く起こっていないなら話がわかるが、しばしば新聞を賑わわせている。それを隠そうとすることは、少なくともサイエンスに関わるもののすることではない。(過去の新聞社サイトの事件内容はすぐに削除され、時間が経つと詳細が全然わからなくなっている。誰かが消すように苦情を言っているからであろう。)

そのエントリで叩かれた理由だが、一般の読者からはやはり彼らが文脈が捉えられないからという理解が多かった。まあそのレベルの人もいるが、器質性の「人の話を悪意に捉える」という精神症状が発現している部分も大きいと考えた方が合理的である。もちろん、その結果、こちらに対して攻撃的になるのであろう。

これはまさに彼らの一般社会での対人関係の困難さを映し出しているように見える。

実際、アスペルガーと診断されている人たちの中のいわゆる文系の人で読解力にも問題がなく、読書家で「わたしは小説家になりたかったんですよ」という人を時々見るが、こういう人は一般的な感覚でのコミュニケーションの問題はほとんどないように見える。しかし社会的には困難さを抱えているのである。これは発達障害というより、やはり器質性の精神所見による困難さを抱えているといった方が理解しやすい。広汎性発達障害の家族も同じ広汎性発達障害があると言うより、この所見が軽微に存在する人もいるからこそ、学校の先生とトラブルになったり、モンスター化するのである。そういう所見がない家族はそのようなタイプの対応にはならない(自分の子供に不利益になることが予測できるので自重される)。

海外では広汎性発達障害では犯罪はほとんどないという論文があるが、それは海外だからである(その地方の都市化の程度や人口密度も関係があると思われる)。欧米人は日本人とは行動パターンが異なる。日本の実勢に沿わない論文を持ってきて議論する方が間違っている。(これは体格、食事の忍容性、宗教、文化とも関係が深いと考えられる)(参考1参考2参考3参考4

ストーカーは極めてアスペルガー的な犯罪であるが、これは実際に事件にもなっているし、本来の精神症状を考慮してもなぜそうなるのか極めて理解しやすい犯行でもある。アスペルガーには暴力がないという主張する人たちに、

ストーカーは暴力ではないんですか?

と逆に聞きたい。ストーカーは彼らの標的に対する執着性と相手がどんなに怖い思いをしているか思いやれないことから発生している。

専門家からはアスペルガーには暴力性がないとまでは言っていないという反論があるかもしれない。彼らによれば、彼らの暴力性は周囲のいじめや対応のまずさや置かれた環境によるものがほとんど全てなんだという(生来性でないならそういう文脈になる)。

これは、物心ついたときに既に他害性のある子供や、そういう履歴がない突如発病したように見えるアスペルガーのストーカー等の暴力行為が説明できない。こういう事象を他の原因に求める他罰的な解釈が、一層、広汎性発達障害の家族と周囲の人たちの溝を深めることを過去ログでも触れている。(「赤」のコメント欄

普通、広汎性発達障害でなくても、器質性色彩のある人にはしばしば希死念慮があるし、違った表現型の「暴力性」が存在している。基本的にアスペルガーの診断を乱発するから話がおかしくなっている面が相当にある。

広汎性発達障害の家族の中には、自分たちはまだ良いとして、他人に怪我をさせないか冷や冷やしながら生活している人たちもいる。広汎性発達障害の暴力性を否定している、あるいは否認している専門家は、そのような家族に果たして明確なアドバイスができるのだろうか?という疑問はある。

死刑になるような重大な殺人事件では、脳内にCTやMRIで捉えられるほどの非特異的器質性異常がみられることがしばしばあるという。またそのような残虐な犯行をした犯人には希死念慮があることも良くみられる。

つまり、殺人事件の中でも特に重大犯罪と希死念慮には深い関係があるのである。(別にアスペルガーがそうだという意味ではない。一般的な器質性背景がその原因になっていることがあるという意味)

そのような文脈から、僕はアスペルガーでもかなり重篤な人たちはともかく、曖昧な人たちをそう診断するのは間違っている可能性が高い上に、意味もないと思うようになった。

一般の人が書物を診て、自分はひょっとしたらアスペルガーかもしれないと思うほどのレベルの人、書物起因性のアスペルガーの人たちは「本物も偽物もない」のである。

僕が安易にアスペルガーと診断せず、また告知もしないのは、上に書いたことが大きいが、もう少し別な理由がある。

ある患者さんにアスペルガーと告知した場合、高学歴かあるいはそうでなくても知能レベルが高い人たちは、やがて脳内にある変化が生じる。彼らは、凝り性と言うか、その疾患について徹底的に調べるからである。これが統合失調症との決定的な相違でもある(疾患に対する構えの相違ともいえる。これは個人的に「過剰な病識」と呼びたい)。

アスペルガーとわかった時、その疾患特性が脳内で整理されて、ある意味、その特徴に磨きがかかる(最初の段階)。

今まで曖昧だった疑問が氷解して、少しはある種の歪んだ自信は持てるかもしれない。浮遊した状態だった人たちが、地面に足をつけるのである。高学歴なアスペルガーの人たちは、施設に入っているIQ70~80あたりの人たちをもともと問題にしていない。彼らにとって、その施設の人たちもアスペルガーではあるのだが、彼らと同じような疾患、つまり同類の人たちとは思っていないからである。

彼らは生来性にヒエラルキー的な考え方に陥り易い。

アスペルガー専門の医師を理想化する面があるので、特定の専門医を誇大視し、一方、以前は賞賛していたのに、他の専門医をダメだとか、何もわかっていないなどと酷評するようになる。それは一般精神科医と広汎性発達障害専門医の差も同様であろう。(このあたりも攻撃性といえる)

また、両親や周囲の人たち、あるいは芸能人などのアスペルガー的色彩やその相違に気が付くようになる。同じ診断を受けているのに、ちょっと学歴が低いとか、知的レベルが低いなどの理由でネグレクトする。あるいはより社会適応が良さそうな人には、彼らはアスペルガーとは言えないなどと言い始める(これはある意味当たっている。社会地位がずば抜けて高い人は疾患が問題にならなくなるからである)。(参考

この最初の部分、いわゆる賞賛とこきおろしのパターンは「境界性人格障害」の診断基準に出てくる精神所見とそっくりである。だから、状態像的には彼らが「境界型人格障害」と診断されてもおかしくはない。

しばしばアスペルガーはお互いに仲良くやれない。それは精神症状や学歴、収入、社会適応などが千差万別であり、個人的な苦悩にも差があるからであろう。(このレベルでは、負けず嫌いだとかヒエラルキー的な思考パターンが邪魔をする)

結局アスペルガーと診断されたことが、とりあえず治療的になっていない。わかったところで、彼らがすぐにはセルフコントロールができるようにならないからである。実際、自分はアスペルガーだなどと言い、堂々と他の人に迷惑をかけている人もいる。「アスペルガーだから仕方がない」という個人的解釈はもちろん間違っている。

また社会的問題としては、アスペルガーの人は視野狭窄になる上に、特定の人を理想化もするので新興宗教などに嵌りやすい点が挙げられる。教祖のカリスマ性に嵌るのである。これは知能が高くても柔軟な判断力が欠如しているからであろう。

そういえば、ニュージーランドではある高知能のアスペルガーの青年が、ある闇社会に利用されてパソコンのウイルスを作らされるという有名な事件が起こっている。これは単独犯とはいえないので珍しいパターンと思う。日本で起こっている世間を騒がせた大事件はほとんどが単独犯である。逆にいえば単独ではない事件は、カルトにはまって兵隊として犯罪に利用されるか、このように闇社会の人たちに利用されるパターンくらいしかないような気がする。

実は、広汎性発達障害は1歳時点では男女比、1:1程度の発現率という意見があるらしい。これは臨床医による指摘である。これが本当なら、従来の常識を覆すものである。一般に「男性が多い」ということはよく知られている。もともと女の子は生まれた時点の脳の成熟度が高いといわれており、その点でも少し矛盾する(参考)。

しかし、その後、男女の差が広がるという。ところが、思春期を過ぎる頃から女子も追いついてくる。一般に考えられているほど男女差は大きくなく、結局は6:4くらいだという。これが本当なら、アスペルガーの原因物質?がいかなるものかに影響を及ぼす大事件のような気がしている。

僕は、アスペルガーとはいえない器質性疾患の人たちには、今回のエントリの最初の部分を説明している。それでけっこう「腑に落ちた」という返事も貰っているし、人によると「原因がわかって良かった。気持ちが救われた。」などと涙ぐむ人もいるので、そんなものかとこっちの方が拍子抜けだったりする。ショックを受ける人が意外に少ない。このように自分で悩んで来院するレベルの人に、本当かどうかもわからないようなことを告知する意味があるかどうかは疑問だ。

本人が納得できる説明があれば十分なのである。なぜなら、このレベルの人は本物も偽物もないことも大きい。

現実的な点を挙げれば、アスペルガーと診断されてしまうと、この疾患は始まりも終わりもないので、生命保険に入りにくくなるデメリットがある(全く治療を受けていない人は証拠がないので問題なく入れる。治療中の人は入れないか、入れたとしても条件付になるであろう)。安易にアスペルガーと診断されても皆が思うほどのメリットはない。

器質性疾患があると言われた方がずっとマシである。なぜなら、これなら治癒がありうる上に、映像的に見えない器質性疾患なので症状がなくなればそれで終わりだからだ。(参考1)(参考2)(参考3

このエントリでは、安易にアスペルガーと告知されることの良くない面も指摘している。

参考
精神科の診断の偏向について
ウェールズ生まれの
統合失調症っぽくない妄想
希死念慮とアパシー
精神疾患と暴力、触法性
ルカによる福音書10章38~42節
社会的な目線での統合失調症とアスペルガーの共通点
短期決戦に構える
アトピーによる精神病状態
古典的ヒステリーは器質性疾患なのか?
アスペルガーと正常の間の人々
エストロゲンと精神疾患
デパケンRで髪の毛が抜ける副作用
パキシルは幻聴に効くのか?

コメント

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1 ■無題

いつもありがとうございます。

このような障害を持つ親として、右も左もわからずにうろたえてきた数年間から、ぼんやりと光が見えて来て、そちらへ向かって少しずつ歩いています。

主医師への質問や現状把握にとても役に立ち、
何より息子本人の苦悩を少しでも理解してくことができます。


2 ■ふむふむ

なんだか、長い文章なのに、一生懸命、読んでしまいました。
でも、なんだか、知らなくていいことを知ったような気がします。

3 ■無題

何だか、一人で携帯片手にクスクス笑いしながら、読ませて頂きました。
何と無く「成程! 」って感じです。
巧く言葉には成らないけど。

4 ■(←婚活をしている人は注意)。

ガ━━ΣΣ(゚Д゚;)━━ン

5 ■感動!!!

先生エライ!
あんたは科学者だ!精神科の医者に科学者がいるとは思わなかった!!!

6 ■情報

様々な発達障害の情報がありますが、先生の情報は、冷静に読み進め、振り返る時に個人的に納得できることが多いです。私は過去の主治医から曖昧な告知を受け、最近謎が解けかけているのですが、毎日の生活に不安が多いです。先生の薬に関するブログはかなり詳しく、勉強になり実際私も副作用からとも考えられる病が治まっています。今後とも水の中を浮かびかかったり、沈んだりキツイですけど情報を効果的に活用していければいいなと感じております。いつもありがとうございます。

7 ■無題

とても興味深く読みました。
そして
>CO中毒後遺症の子供、脳に寄生虫が巣食った青年の精神症状、農薬自殺未遂の後遺症が残った若者、初発の進行麻痺の患者、成人のクリプトコッカス脳炎、あるいはヘルペス脳炎の後遺症、前方型認知症、種々の症状精神病、薬物性疾患(麻薬なども含む)
ここで((((;゜Д゜)))ガクブルしました

8 ■曖昧

こんにちわ。興味深く拝見させていただきました。私は神経症からうつ病までざっと調べた後、一時、自分の症状は軽い統合失調症かアスペルガーではないかと思いました。でも何か違うのです。どちらも私よりは何か偏った感じがするからです。顕著なのは光と音に対する過敏さと疲労、写真のような映像の記憶(目を閉じた時にフラッシュバックする)、音楽、人の会話、過去の文章などの突発的で1日から数日持続する明確な記憶(強迫観念の一種でしょうか?煩わしいです)、余計な情報を少なくするために内向的になる、などの症状でうつ状態や被害妄想、激しい感情の変動は特にありません。
器質的な病気でも脳の検査でわからないことってあるんですね。

病名がわかるとホッとし色々調べてみるものの、なぜかどこにも入り込めない自分がいます。曖昧なまま共存していくしかないのでしょう。。。

9 ■難しい・・・・・

こんにちは(^∇^)先生 みなさま

精神医学は 難しいですね。。。。うーん 難しい。。。。。。

10 ■無題

いろいろ腑に落ちる内容でした。
一般的に理解或いは推察できる部分と専門家として(鑑定医も含めて)の、患者さん及び家族への配慮も丸ごと含めた総括のようなエントリー。社会に浸透して欲しいのは、まさにこのような受け止め方だと思います。

11 ■盲目

(みなさん結構二文字タイトルのコメントしてたので、真似したくなったという下心のコメントですが)

顎が割れてなければいい・・・と起床時に無意識に脳内で呟くほど、エントリーの婚活注意以下の部分は考えたくない現実の話でした。
(冷静に考えると婚活してない上に、顎割れは好きだったりしますが)

ストーカーの部分ですが、

有る人にとっては恋は媚薬どころか麻薬です。それで本人が社会との接点を壊しかねないのは笑えない喜劇ですし、思われた相手は悲劇だと、私も皆さん同様に思います。

そう言う時、ナチュラルに脳内化学物質に依存してしまう人限定だと思いますが、副作用で性欲低下するような薬がテンションのバイアスを下げてくれていい感じだと思います。
(これはセパゾンの個人的官能評価ですが、恋焦がれる状態で飲んだこと無いので、推測の域です。)

オキシトシンはどうなんでしょうか・・・
高プロラクチンでオキシトシン濃度が高いストーカーて・・・。

教えて、薬理に強い人!!です。

12 ■無題

先生がこれだけお書きになっても、彼らはその特性ゆえになおのこと自己を特殊化せずにはおられないのでしょうか。

13 ■無題

おぉ ビンゴって感じです。 そうそう こういうことを聞きたかったんです。 知ったからって、誰に話すわけでもありませんが・・・   一人しみじみと納得しながら、淋しく生きていきます。

14 ■診断名ってそれほど重要なのかなあ?

何度も何度も読み返して思い感じた事がいくつか…。
『あれ?私、めっちゃ負けず嫌い、完璧主義者でヒエラルキーをすごい気にしたりするし、割と熱中し出すと凝り性なんですが…』
と思い当たる面がいくつかあったりして。
でもそれをすべて『何かの疾患かも?』とは思わない様にしています。
私も『典型的な境界例でしょ』なんて言われて、言われた当初はめっちゃ書籍で調べまくってた時期がありました。
でも、そーゆー診断基準って誰でも何かしらはヒットするものだし。同じ『抱泥わる』なら、診断名じゃなくて今、自分に出現している症状の治療に抱泥わった方がよっぽど健全な気がします。だから
>本人が納得できる説明があれば十分なのである。なぜなら、このレベルの人は本物も偽物もないことも大きい。

という方のが説明としては安心だし、充分な気がします。参考までに『ふーん、そういう症状や性質があるんだ~』と頭の片隅に留め置く分にはいーんですが、そこに執着すれば、その症状に磨きがかかってしまう…って言うのも妙に納得してしまいました。私にもそーゆー時期ってありましたしね。私には『抜毛症』っていう傍目から見ても、誰でも分かりやす過ぎる病名があるから逆に『ふーんそうなんだ』で納得しておしまいですけど、これが例えば、曖昧な色んな症状が沢山出てる方(←例えば、うつ状態から始まり、パニック障害とか躁状態とか自傷とかその他諸々…)の場合。やっぱし『自分の病気はなんなんだ?!』ってハッキリしない分、不安が強いのかもしれないですね。だから病名に強く抱泥わってしまう。
病名が分かると、すべての方…とは決して言いませんが、確かに人によっては中には『こーゆー病気なんだから仕方ないじゃん!』って病名逆手に取ってわがまま放題、下手すりゃ犯罪…なんて事があっても不思議ではないのかなあ……と素人感情で思ってしまいました。アスペルガーとか器質性…とかはよく分からないですけど、『調べ過ぎも良くない』って事ですよね。あ、ビミョーに関係あるかないかは分らないですが
>ものの見方が性悪説的で、人間関係がうまくいかない原因になっている。
って部分はちょっと笑ってしまいました。否、私がそーゆー性質の人間ですから(笑)
だからって何とかしようとも考えてはないですが。(笑)

15 ■説明

広汎性発達障害の特徴が頭の中に整理できてから、時間のロスが減った気がします。
何かあるたびに、「自分は一体何なんだ!」って毎回無限ループのごとく悩んでいたので・・・(笑

16 ■疲れた

読んでいると、苛々してしまいます。そして疲れました。自分に関係していそうなエントリーは、私にはきついようです。ブログはよく見ています。希死念慮は器質性というエントリーは、ずっとあった疑問への答えのように感じました。色々勉強になりますm(__)m。

17 ■先生のブログを読んでいて、変わったのかなあ

もうずいぶん長い間、kyupin先生のブログを読んでいて、頻繁にコメントをつけていますが。

そして今日このエントリーを読んでいて、私もかなり変わったのかなあと思いました。何が変わったって、まず随分お人好しになりました。もともと私は性悪説な方ではないけれど、より一層というか。ただ、人間関係は相変わらずダメダメですが。ストレスにも弱いです。ただ以前は少々のストレスでも希死念慮が出まくりだったのが、ほとんど出なくなりました。
それに、前よりも人を傷つけないように気をつけようと思うようにはなりました。実際できるかどうかは別として。

何よりも、以前よりおバカさんになったというのが最大の変化だと思います(笑)。

18 ■大変興味深かったです。

広汎性発達障害の記事とても興味深く読みました。
それは、自分が広汎性発達障害だから…。
>ある患者さんにアスペルガーと告知した場合、高学歴かあるいはそうでなくても知能レベルが高い人たちは、やがて脳内にある変化が生じる。彼らは、凝り性と言うか、その疾患について徹底的に調べるからである。これが統合失調症との決定的な相違でもある(疾患に対する構えの相違ともいえる。これは個人的に「過剰な病識」と呼びたい)。
ってところ とっても共感できました。
まさしく ワタシそのままだったから。
ワタシは 統合失調症って言われていたときは統合失調症の本を読みまくったりインターネットで情報集めたり とことん調べまくりました。
本当に統合失調症だったらこんなに調べないだろ!って思うぐらい調べていました。
(ここが過剰な病識って言えるんでしょう)
で 調べていけば行くほど 疑問が生じワタシ本当に統合失調症なの?って思うようになり。。
発達障害とも言われていたのでこっちも徹底的に調べました。そしたら「フラッシュバック」って言う症状が幻聴や妄想に間違えられたって知る事が出来ました。
しばらくすると 診断を修正してくれました。
ワタシは知的障害のない自閉症みたいです。
自閉症だったら 統合失調症とかぶる事ってないんですよね?

19 ■精神科デイケアで浮いている理由

アスペルガー症候群と診断されて、手帳・年金・共済がおりてる女です。エントリ拝読しましたが、おっしゃることがいちいち当てはまりすぎて思わず爆笑してしまいました。「なにげに受け止め方がネガティブである」というご指摘も鋭いです。特に・・・

>ある患者さんにアスペルガーと告知した場合、高学歴かあるいはそうでなくても知能レベルが高い人たちは、やがて脳内にある変化が生じる。彼らは、凝り性と言うか、その疾患について徹底的に調べるからである。これが統合失調症との決定的な相違でもある

>アスペルガーとわかった時、その疾患特性が脳内で整理されて、ある意味、その特徴に磨きがかかる(最初の段階)。高学歴なアスペルガーの人たちは、施設に入っているIQ70~80あたりの人たちをもともと問題にしていない。彼らにとって、その施設の人たちもアスペルガーではあるのだが、彼らと同じような疾患、つまり同類の人たちとは思っていないからである。

とはこの数年間、自分がデイケアで浮いている理由を解説していただいた気がしてすっきりしました。

20 ■無題

最近、自分は器質的疾患があるのでは、と調べ始めました。
昔から、人の気持ちが理解できず(理解できていなかったから浮いていたか、と観察する程度なのですが)人間関係の少ない環境ではなんとかやってこれたのですが、接触が増えたとたんひどいストレスを感じるようになりました。

相手の気持ちがわからないため、クリニックのドクターの意図もわからず、ウツとして治療を受けていましたが、ウツではないという違和感が高じて治療を中断し、結局ストレスが高まるまま、肉体的に治療を要する病気になりました。

今、患っている病の原因が、器質的疾患に起因するストレスのみでないとは思いますし、そもそも具体的な診断をされたわけでないのですが、
自分をそういうカテゴリーに当てはめ、許すようになってからは、摩擦が減った気がするため(病気のために思考の範囲が狭まった感もなきにしもなのですが)身体的な病気治療のストレスや経済性を考えると、
もっと以前に、例えば、はざまであることの告知があった方がよかったと感じました。

21 ■これを読んで‥‥

初めてコメントさせていただきます。
これを読んで思ったというか自分の病気のことなのですが、境界性人格障害の症状、鬱病の症状、躁みたいな症状、社会不安障害の症状、PTSDの症状‥‥様々な症状があって、主治医も病名がつけられないでいます。私のような人って他にもいるのでしょうか?こんな質問をしていいのかわからないですが、疑問に感じています‥‥。

22 ■対人関係の問題≠コミュニケーションの問題

自身の問題点から考えてみました。

1、怒りを抑えるのがへた
2、恐がりで依存心が強い
3、時々物言いが傲慢だ
4、ものごとがどのように進捗中なのか、それに自分がいつどうかかわればいいのか、あるいはかかわらなくていいのか、よくわからない
5、他者の言葉や行動の意図を取り違える(感情の取り違えだけではない)
6、その場以外のところで形成され、その場にも適用される、暗黙の了解がわからない
7、雑談の仕方(特に始め方)がよくわからない
8、他者の名前、趣味などを覚えるのがかなりへた。学級全員の名を覚えた例がない
9、対象が自分にとって明確でない笑い声を聞くと、自分が嘲笑されている気がする。ひそひそ話を聞くと、自分の悪口ではないかと思う
10、人間不信
11、できれば人間をやめたい

1~10までの事柄は皆、私が孤立する原因になっていますが、生活実感として、コミュニケーションの問題と思えるのは4~6です(何に由来するかはともかくとして)。
9、10なんて、結果のそのまた結果でしかないです。
対人関係にかかわる問題すべてをコミュニケーションの問題にするのは、とても違和感があります。

23 ■ふとした疑問

「言葉の意図を取り違える」という言葉の意味は、それが原因で誤った行動をしたり、自分ひとりだけ違う行動をしたりすることを繰り返さないタイプで、そういうことに関する知識がない人にも通じるのでしょうか。
「何気ない言葉を悪意に受け取る」という意味でなく、「冗談を本当の指示だと思い込む」「指示内容を誤解する」という意味で、しかも周囲から見て有り得ないような取り違え方をするということなのですが。
私は最初、いじめにあっても悪意に気がついていませんでしたし、いじめ自殺をニュースで見た中学の時まで、いじめという概念を持っていませんでした。
子供のうちは怒られたり孤立したりするだけで済みますが、大人が仕事上で意図を取り違えると場合によっては損害を出すことになります。
ドナはそこらじゅうにボタンホールを作り、居眠り猫は販売中の建て売り住宅の鍵をすべて捨てました。
難儀なことに、まったく同じ失敗は避け得ても、同じ原因の失敗は繰り返されるのです。

24 ■診断の治療的効果

私は、診断を受けて心から良かったと思っている、「アスペルガー症候群(暫定)」一当事者です。

成人当事者がアスペルガー症候群と診断されることは、時に強力な治療的効果をもたらすと思います。
アスペルガー症候群というキーワードが、同質の「仲間」との出会いにつながり、思いがけない自助効果が得られることがあるのです。
器質性疾患と診断されただけでは得られない効果を、診断をきっかけに、少なくとも私自身は掴み、体感することができました。
生きる上での知恵の交換ができました。

ただ、同じ障害名でも、ひたすらマイナスの方向へ進んでいく方、自己を特殊化する方とは、有意義な情報交換ができません。

診断によって、たとえ一時的な悪化を経たとしても、診断なしでは気づきもしなかったような建設的な生き方に辿り着くタイプ。
逆に、自ら生き方の幅を狭めてしまったり、いつまでも障害名に囚われてしまうタイプ。

どこに差があるのかは分かりませんが、両方存在すると思います。

確かに安易な告知はよくないと思いますが、アスペルガー症候群と診断いう単語が錯綜している現状でも、告知が治療的に働くケースもあることは、心に留めておいていただきたいです。

25 ■(1)「診断」と「告知」の影響

「告知」の影響は「アスペルガー症候群」に限ったことではなく、例えば癌でも当人とその身近な人々に大きな影響を与え、その影響はポジティブとかネガティブとか一概に決めつけられない多様で大きな広がりがあることを真当な医療従事者ならば知っています。もちろんkyupin先生もです。癌患者でもしっかり者のように見えて告知を当人が積極的に望んでいる場合でさえ告知することで病状が悪化する人もいることはよく知られたことではないでしょうか。個々のケースについて何が最善かを医師が一人で決めることは不可能であろうということです。真当な医師であれば「告知」の影響に慎重にならざるを得ず、可能であれば家族にも相談するでしょう。その際「アスペルガー症候群」という診断が諦め(治らない)と差別(精神障害者枠での雇用に押し込められがち、保険にはいりにくい)とワンセットになっている日本独特の社会状況を冷静に見る必要があります。

26 ■(2)仲間の発見と自助

うつ病など所謂二次障害ではなく「アスペルガー症候群」そのものが精神科で扱うべき精神障害であるのかは今や不明です。アスペルガー、平井信義の流れを汲みつつ「アスペルガー症候群」は日本では今やそもそもの中核症状であったはずの「自閉性」がどこかに行ってしまった不思議な診断名になったからです。曰く「三つ組」の障害。ところが、或る「専門医」は「自閉性」がなくて「三つ組」の障害が「物怖じしないタフでユニークな人生を切り開いていく強さとして示されている」ケースがあるなどと書いており、おや、それでは「三つ組」は障害ではなくて単なる特徴にしかならないではないか?と腑に落ちませんでした。ここに、そもそも「アスペルガー症候群」を含む「自閉症」を範疇化する際の中核症状であった「自閉性」を外して診断するようになったがゆえの珍妙さがあるのです(このブログエントリでも触れられている)。では、私の仲間はどこにいるのかというと、「三つ組」の特徴を持つ人たちも仲間ですが、うつ病持ちも仲間です。パキシル服用仲間というのもあり、MRまで含めたありとあらゆる精神障害者とも仲間なのです。MRまで含めて生存権を守る社会を目指すことが私の自助努力です。「三つ組」によって「アスペルガー症候群」として診断を受けることによってもMRを異質なものとして排除して排他的な仲間意識を強めることさえ可能かも知れませんが、そのような仲間意識と自助では、あらゆる精神障害者を視野に入れた生存権運動には繋がりようがない——そういう限界が初めから定められた仲間意識と自助でしかないのです。そうでない未来の可能性が開けた仲間意識と自助は、自己観察、主治医とのやり取り、書物やkyupin先生のブログも含め啓蒙的な内容のある情報を集めて学習することから始まるのではないでしょうか。

27 ■(。+・`ω・´)☆キラリーン

MR = 精神遅滞
MR ≠ 医薬情報担当者

不謹慎ですが、上記を取り違えて読むとちょっと楽しいです。

自助ではお二人の足元にも及んでない奴なのでお見逃しください。。

28 ■Re:(。+・`ω・´)☆キラリーン

>ぼのさん
ご解説ありがとうございます。実は読み間違えても意味が通ります。外回り営業の労働環境・雇用条件は一般に厳しくMR(医薬情報担当者)もその例に漏れないと思われます。それゆえ、MR(医薬情報担当者)を異質なものとして排除して排他的な仲間意識を強める必要はなく、彼らの暮らしも視野に入れた生存権運動が必要です。駄洒落ですが内容は真面目ですよ~。普通の人の生存権が脅かされているようではメンヘラ~の生きる場所はありません。

29 ■Re:Re:(。+・`ω・´)☆キラリーン

>あや*さん
合点です。(・∀・)>

30 ■診断いやーん

告知が治療的だったとして、
その治療が効をを奏したとして、
いざ「治った」後に、
告知が致命的な十字架になるんですよね。
んで、支援ビジネスの方こそ
「治る」ものなのか「治る」とはどういうことなのか
つかみかねている、という印象です。
「暴力衝動の止め方を教えてくれ」といくら訴えても、
話をのらりくらりごまかされ逃げられる(と、私が感じるような)ことが、いかに多かったか(^^;。
んでんで「生活の工夫を積めば適応力が上がるから生活の工夫こそが大事」というような結論に持って行きたがる…ような。
生活の工夫はそりゃ大事でしょうが
SST的なことをいくらやっても、易怒性、易刺激性、暴力衝動や対人妄想は止まりませんでした。少なくとも私は(笑)。
それどころか「こんなに頑張ってSST(的なこと)をやっているのに、ちっとも楽にならない」という無力感、ひいては恨みが増幅していったような気さえします。
振り返れば、ここで語られている「高学歴な人」のルートをそのまま歩んできたとも言え、お恥ずかしい限り(^^;。
「アスペルガーだから仕方がない」
うわー恥ずかしい(笑)。
彼らは「徹底的に調べる」疾患である以上、この文章にどこかで辿り着くような気もします。今のところ世の中に敷衍している「対処法」は、はっきり言って無力というか子供だまし(かもしれない~(^^;)なので「ホンモノが分かる」(…かもしれない)彼らこそ、そのうち気づくような気もします。彼らこそ「楽になりたい」「そのためには努力を惜しまない」かもしれないし。
私は最近
・「アスペルガーと正常の間の人々」のエントリに出てくる患者さんみたいな治療を初期に受けられていたら、違っていたのではないか?
・「時間を販売してくれるような」精神症状をきちんとおさえる治療を、最初に受けていれば?
・「診断があって良かった」と思えるうちは、目的地はまだなのでは?
という思いにかられておりましたので、ま、今の私がそういう感じ方をするフェーズだということかもしれませんが。
ともあれ、読者の方の質問が発せられてから1日とおかず、これだけのものを出されるblogを読める幸運に感謝しますm(_ _)mありがとうございます。

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