2007-09-13 20:18:16
アナザーワールド
テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群
話しかけても返事がない。何度か呼ぶと、はっと我に帰り返事をする。そんな症状を診ることがある。
いわゆる「アナザーワールド」。
彼らは、その時、何をしているのだろう? 何を考えているのだろう?
実は、特別なことをしているわけではないことが多い。何かを考えていることもある。あるいは白昼夢みたいなものを思い浮かべていることもある。これは周囲からは「ちょっと変わっている」ぐらいに思われているが、女性などの場合、「不思議系」などと好意的に受け止められていることがある。見方によれば個性になるのである。
このような精神症状は、精神医学的にはあまり名前がついていないような気がする。「過集中」と呼ぶ人もいるようであるが、周囲の人からはむしろ「過散漫」にみえる。あまりにもうっかりしているから。
この症状は、一般人にも見られることがある。少なくとも典型的な統合失調症の人には見られないので、精神科に受診している人トータルでは稀な症状とも言える。たぶん一般的に「正常人」とみなされている人の方がまだ見られる所見かもしれない。
アナザーワールドに加え、例えば抑うつなどの症状がある場合、精神科に受診した時、初めて指摘されることがある。こういう症状は、アスペルガー症候群などに見られることがある。この場合、「アナザーワールド」は、「自閉的」内面のをあらわしているのかもしれない。他にADHDの人にも見られることもあるが、「分裂病型人格障害」にも見られたりと、このあたりの疾患群は、実は操作的診断で区別されているだけの可能性がある。
非定型精神病や躁うつ病にも「アナザーワールド」に似た症状が見られることがあるが、個人的にちょっと違うような気がしている。彼らの「アナザーワールド」はいつもは見られないから。いわゆる「不思議系の人」は、これが時間的に平均して出現していることが多い。非定型精神病の人で、もしこれが平均的に出現しているのなら、そういう要素があるといえるかもしれない。
「アナザーワールド」だけで、それに困って精神科に受診することはたぶんない。ひょっとしたら、このような症状を「てんかん」などと取り違えて、周囲の人に言われて脳神経外科に受診することはあるかもしれない。
一般に、てんかん発作が起こっていないと「てんかん」とは呼ばない。脳波異常だけあって発作がない人は「てんかん」ではない。「てんかん発作」という場合、大発作に限らないので、本当に「てんかん」という可能性はなくはない。しかし僕は極めて低い確率と思っている。
「アナザーワールド」にはてんかんらしくないポイントが2つある。1つは、その頻度。「アナザーワールド」の人たちは、しばしば「ポヤン」としているので、うっかりの失敗、忘れ物、細かい怪我も多いし、それとわかる症状はあまりに日常にありふれていて、周囲の人にもそれに気づかれている。あれがすべて「てんかん発作」だったら、普通なら大変なことになるって。
ある意味、「過散漫」はその頻度の点で「てんかん」とは言い難いし、また、われに返ったあとの「立ち直り」の様子もてんかんとは趣を異にしている。
あと持続時間。白昼夢系の人はそういう「アナザーワールド」の時間がけっこう長かったりする。てんかん発作にしては持続時間が長すぎるということもある。
正常者にも脳波異常がみられることは稀ではないので、「アナザーワールド」があって、しかも偶然「てんかん性脳波異常」が見られた場合は、「てんかん」の診断がついて薬が処方される場合もありうる。
僕は、アナザーワールドの人々は、いわゆる正常の人よりやや脳波異常が高いような気がしている。別に調べたわけでなく、そう思っているだけだが。たぶん、処方されるのはデパケンRが多いと思うので、なんとなく症状が軽くなり塞翁が馬になったりして。(笑)
いわゆる正常範囲内の人たちのアナザーワールドは治療の必要はない。それほど困っていなければだが。もし治療するにしても、うまくいくかどうかわからないと思う。
アナザーワールドは実は解離や離人体験ではないか?と思う人もいるかもしれない。
この2つには継続時間の差がけっこう大きいと思う。それと、周囲から過散漫に見えるものが「解離」というのもねぇ・・と言うのはある。アナザーワールドは本人には苦痛がないことが多い。そのような相違点もあると思う。
いわゆる「アナザーワールド」。
彼らは、その時、何をしているのだろう? 何を考えているのだろう?
実は、特別なことをしているわけではないことが多い。何かを考えていることもある。あるいは白昼夢みたいなものを思い浮かべていることもある。これは周囲からは「ちょっと変わっている」ぐらいに思われているが、女性などの場合、「不思議系」などと好意的に受け止められていることがある。見方によれば個性になるのである。
このような精神症状は、精神医学的にはあまり名前がついていないような気がする。「過集中」と呼ぶ人もいるようであるが、周囲の人からはむしろ「過散漫」にみえる。あまりにもうっかりしているから。
この症状は、一般人にも見られることがある。少なくとも典型的な統合失調症の人には見られないので、精神科に受診している人トータルでは稀な症状とも言える。たぶん一般的に「正常人」とみなされている人の方がまだ見られる所見かもしれない。
アナザーワールドに加え、例えば抑うつなどの症状がある場合、精神科に受診した時、初めて指摘されることがある。こういう症状は、アスペルガー症候群などに見られることがある。この場合、「アナザーワールド」は、「自閉的」内面のをあらわしているのかもしれない。他にADHDの人にも見られることもあるが、「分裂病型人格障害」にも見られたりと、このあたりの疾患群は、実は操作的診断で区別されているだけの可能性がある。
非定型精神病や躁うつ病にも「アナザーワールド」に似た症状が見られることがあるが、個人的にちょっと違うような気がしている。彼らの「アナザーワールド」はいつもは見られないから。いわゆる「不思議系の人」は、これが時間的に平均して出現していることが多い。非定型精神病の人で、もしこれが平均的に出現しているのなら、そういう要素があるといえるかもしれない。
「アナザーワールド」だけで、それに困って精神科に受診することはたぶんない。ひょっとしたら、このような症状を「てんかん」などと取り違えて、周囲の人に言われて脳神経外科に受診することはあるかもしれない。
一般に、てんかん発作が起こっていないと「てんかん」とは呼ばない。脳波異常だけあって発作がない人は「てんかん」ではない。「てんかん発作」という場合、大発作に限らないので、本当に「てんかん」という可能性はなくはない。しかし僕は極めて低い確率と思っている。
「アナザーワールド」にはてんかんらしくないポイントが2つある。1つは、その頻度。「アナザーワールド」の人たちは、しばしば「ポヤン」としているので、うっかりの失敗、忘れ物、細かい怪我も多いし、それとわかる症状はあまりに日常にありふれていて、周囲の人にもそれに気づかれている。あれがすべて「てんかん発作」だったら、普通なら大変なことになるって。
ある意味、「過散漫」はその頻度の点で「てんかん」とは言い難いし、また、われに返ったあとの「立ち直り」の様子もてんかんとは趣を異にしている。
あと持続時間。白昼夢系の人はそういう「アナザーワールド」の時間がけっこう長かったりする。てんかん発作にしては持続時間が長すぎるということもある。
正常者にも脳波異常がみられることは稀ではないので、「アナザーワールド」があって、しかも偶然「てんかん性脳波異常」が見られた場合は、「てんかん」の診断がついて薬が処方される場合もありうる。
僕は、アナザーワールドの人々は、いわゆる正常の人よりやや脳波異常が高いような気がしている。別に調べたわけでなく、そう思っているだけだが。たぶん、処方されるのはデパケンRが多いと思うので、なんとなく症状が軽くなり塞翁が馬になったりして。(笑)
いわゆる正常範囲内の人たちのアナザーワールドは治療の必要はない。それほど困っていなければだが。もし治療するにしても、うまくいくかどうかわからないと思う。
アナザーワールドは実は解離や離人体験ではないか?と思う人もいるかもしれない。
この2つには継続時間の差がけっこう大きいと思う。それと、周囲から過散漫に見えるものが「解離」というのもねぇ・・と言うのはある。アナザーワールドは本人には苦痛がないことが多い。そのような相違点もあると思う。
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