2008-03-20 23:06:34

アスペルガーは躾が悪い子と思われていること

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群
アスペルガーは周囲から躾が悪い子と思われていることがある。全く可哀想な話だが。

なぜかというと、きちんと挨拶ができないとか、愛想が悪いとか、対人関係の問題があるから。協調性がないのもそういう風に見られやすい。給食で妙な好き嫌いがあったりしてそう思われることもある。

僕の患者さんの母親で保護者会で担任にそんな風に遠まわしに言われた人もいる。「家ではどんな風に躾けているんですか?」とか。(もちろん直接にそうは言われないのだが)

だいたい日本では、不登校さえ、躾が悪いと思われているところがあるでしょ。
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2008-02-26 21:06:32

アスペルガーの子供

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群
アスペルガー症候群は、そう診断してしまえば、もう何も言うことはないのでそれだけは便利だ。もし強迫性障害があったしても、あるいは幻聴があったとしてもアスペルガーで包括できるから。統合失調症の場合、例えば強迫があったとしても、並列して診断することはない。本来ね。

診断するとこんな感じ。

統合失調症(強迫を伴う)

こういう診断の場合、カッコ以下はないならなくても良いのである。操作的診断法の場合、いろいろな疾患っぽい名前が羅列されるので、バカ丸出しの診断名になる。

時々インターネットで「統合失調症+アスペルガーです」というような書き込みをみるが、これは明らかにおかしい。生物学的に、この2つは別物だからだ。生来のものとそうでない思春期以降に発病するものを一緒にしてどうすんの?と言いたい。小一時間問い詰めたい。

「統合失調症と診断されているが、アスペルガーかもしれない」と言うなら、まだ許せる。

アスペルガーは診断名としてはあっても良いのだが、ちょっとそれらしくないのは、正常から異常まで連続していること。これだけは精神疾患っぽくない。統合失調症にしても双極性障害にしても、そのようになっていないからである。

アスペルガー症候群の子供で、健康域に近いがそれなりに障害が見える人たちに、どのように家族は接したら良いだろうか?

これは書物をみると、「その子の良い面を伸ばすような接し方をすべき」くらいに書いてあるが、あまりにも抽象的だと思う。これはたぶん医学的には「保存的に様子を見よ」という感じだろうと思う。

僕は可能なら、もう少し治療的に接することが良いと思っている。なぜなら、このような書物の方法は、最初からその子の治療を諦めているような感覚に陥るからだ。

僕は、
近所の人に会ったら、その人の目をみてきちんと挨拶するようにしなさい

というのが良いような気がしている。目が合わせられないなら、とにかく挨拶だけでもするように言う。もちろん、これは例えば4歳くらいの子に言う必要はないし、むしろその年齢での強制はストレスになりチックが生じかねないと思う。たぶん時期としては小学2年生くらいが良いと思われる。その時期は、このような子供はきちんと挨拶ができない。厳密に言えば、人と目を合わせて話すことが苦手だったりする。

なぜ挨拶をしなければいけないか、逆に問われるかもしれない。その時は、「お母さんが恥をかくから」と言った感じが良いような気がしている。アスペルガーの子供はお母さんは好きなので、「お母さんが恥をかくならしなくちゃ」、くらいに思うことが多い。だからまだ可能性があるのである。

この挨拶だが、結局はコミュニケーションの訓練なんだと思う。これは前頭前野を少し刺激し活性化することにも繋がっている。成長の過程で、何もしないで放置よりははるかに良い。小さなことだが、そのくらいから始めるしか仕方がない。

こういう風にしていると、○○さん家の子供は以前より明るくなったとか、礼儀正しくなったという良い評価が伝わってくる。そういう話を夜の食事の時に、家族みんなの前でその子に話し、誉めてやるのである。

子供は叱るよりは誉める方が良いに決まっている。

よくみると、これはパブロフの犬のオペラント条件付けになっている。
(読者の方から指摘があり、「パブロフの犬はレスポンデント条件付け」。オペラントはスキナー氏によるものとのことです。)

(もちろん、このレベルより障害が重く、これすらできない子供も存在する。これは就学しており、ある程度社会生活ができている子供たちが対象である。)



2008-02-25 20:06:46

アスペルガーと前頭前野

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群
精神医療の中で、僕が最も自信を持っており、また誇りにしているのは「統合失調症の診断」である。これはたぶん、精神科医になってからの環境、教育によるところが大きいと思っている。

僕が精神科医になってから、「統合失調症ではない」と否定的に診断した人は、間違っていたことが1度もない。最もよくわからないのが、統合失調症でないと診断して、その後時間が経ってからもそうなった人がいないこと。これはちょっとした謎であった。

逆に「統合失調症である」と肯定的に診断して、実はそうではなかった人は過去にいることはいる。ここ数年では1名のアスペルガー症候群である。この子は時間が経ってから訂正したが、この子が僕の目を一時にせよ欺いたことも、ずっと謎であった。

僕は幻覚妄想があるからとか、陰性症状があるように見えるからといって統合失調症とは診断しない。参考にするだけだ。

アスペルガー症候群の人たちは、脳の機能不全の部位が統合失調症とオーバーラップしているように見える。これは最近、そう思うようになった。「対人接触性の座」は前頭前野と関係が深い。たぶん、アスペルガー症候群の人たちも、ここが同じように機能不全なのだろう。特に病状が悪い時は。だからこそ、彼らの病状が悪い時に騙されるのである。

「前頭前野」は、コミュニケーション、思考、創造、行動・情動の抑制、意欲、記憶、自発性など多岐の要素と深いかかわりがある。例えば、数人と会話している時に、中心になっている人に注意を向けたり、話に追随したり、笑うところで笑ったりするなど、人間らしい行動、情動を制御しているといえる。また、嫌なことがあってもそれを表情に出さず、上手い具合にバランスをとって円満な人間関係を保てるのもここが関係している。アスペルガーの人は、同時にいくつかの仕事を頼まれるとパニックになったりするが、これは前頭前野が不調だからである。意味不明に暴力を振るうのもこれに関係が深い。

実はアスペルガーは前頭前野に加え、もう少し感情や他の精神機能にも障害に広がりがあるのである。だから統合失調症とアスペルガーは、もちろん同じではない。僕がアスペルガーの診断があってもなくても良いくらいにいうのは、しょせん統合失調症ではないことが大きい。上のように書くと、あたかもアスペルガーの方がより疾病として重いように思われるかもしれないが、統合失調症の場合、その障害が深遠なのである。

アスペルガーは落ち着いてくると、統合失調症の人に比べ全く見違うような接触性の改善を見せる。だからこそだが、アスペルガーの人たちがいつまでも統合失調症のふりをし続けるのは難しい。数ヶ月経って、まだアスペルガーを統合失調症と思っていたら、それはよく患者さんを診ていないのである。

もしアスペルガーを誤診して、例えば定型抗精神病薬やリスパダールのようなincisiveな薬物で薬漬けにした場合、長い期間、見分けがつきにくくなることは十分にありえる。これはアスペルガーの精神症状から言っても、いかにもありそうなことだ。アスペルガーの一部に極めて暴力性が高い人たちがいるからである。

しかしよく観察していると、精神面がいくらか改善している時期、声をかけた時の反応性や目の動きが、統合失調症のそれとは異なっているようには見える。だから常に注意していれば診断に疑問を持つのが普通だと思われる。

なぜ、リスパダールの大量などで薬漬けにすると統合失調症と見分けがつかなくなるかだが、このような薬物は前頭前野も含め前頭葉の機能を低下させるからであろう。陰性症状が改善するどころか、かえって悪くなっているように見えることもこれをあらわしている。

(薬漬けにしたことで統合失調症になったわけではないことに注意。薬漬けの紛らわしいアスペルガーもアルペルガーには変わりはない。もしそんなことで統合失調症に変化したとしたら、ウルトラDだと思う。)

統合失調症に対する真に理想的な抗精神病薬は、中脳辺縁系でドパミンの過剰を抑え、なおかつ前頭(前頭前野も含む)でむしろドパミンを増やすようなメカニズムを持たなければならない。こうならないと、幻覚妄想を消失させ、あわせて陰性症状が改善して来ないからである。大量のリスパダールや旧来の強いタイプの抗精神病薬は、すべからくドパミンを遮断してしまうので、もちろん理想とは程遠い薬物とは言えた。

ところで、僕が統合失調症ではないと診断した人たちだが、確率的にはそれから統合失調症になってもおかしくないはずだ。ところがそうならないのは、ある程度、精神症状が出現し病院に初診した時点で、統合失調症ではない場合、既に精神疾患として別なルートを歩み始めていると考えた方がすべての辻褄が合う。だからこそ、それから統合失調症にならないのである。こういうのを見ても、初期分裂病なる概念が存在せず、その理論が根本的に間違っていることがわかる。

これは「猿の惑星」ではないが、現代の猿が遠い将来にわたって人間にはならないことに似ている。進化の過程では「時間」が重要なファクターなのと同じように見えるのである。

僕たちが行うクラシックな診断法は、いわゆる操作的診断法ではできない、優れた診断法なんだろうと思う。

2008-01-26 10:07:45

BLACK&WHITE

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群
アスペルガーの人は黒と白の服が好きだ。

いつだったか、デパートに嫁さんと買い物に行ったとき、偶然、アスペルガーの少年に出会った。少年と言ってももう20歳を過ぎているけどね。

嫁さん、服装がなんだかオシャレと言うんだな。その時の彼の服装なんだけど、黒いスーツ風のジャケットにシャツは黒と白のストライプ風というか、むしろ大きめの格子状のデザインとでも言おうか。うーん・・うまく説明できない。

そのシャツはそう見ないものであったが、決して変ではないし、嫁さんに言わせれば着こなしのセンスが抜群なんだという。

うーん・・なんだか笑ってしまった。

僕の外来のやはりアスペルガーの男性患者さんは、たいてい黒系統の上着を着ている。本人に聞いてみると、絶対、白のシャツしか買わないと言う。

彼は背が高いし、俳優さんみたいな容姿をしていると思う。アスペルガーの人たちは基本的に若い人は少し痩せ気味でひょろっと背が高い人が多い。しかし薬などのせいで後天的に肥満気味になり、「ひょろっと」が解消する人もいる。

あくまで個人的な感覚だけど、もう少しアスペルガーの服の嗜好を言うとグレーも好きだと思う。あと濃い黒に近い臙脂。(濃い赤茶の色合い)

しかし、アスペルガーでもそうでない人もいるのよね。だから参考にするくらいしか説得力がない。これで診断なんか決まらない。

今日のは豆知識ね。


2008-01-19 19:00:18

もしアスペルガーがなかったら・・

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群
「アスペルガー症候群はない」という人もいるが、もしなかったらどうなるのか?というのを考えてみた。

個人的に、「アスペルガー症候群は存在しない」という意見はとても理解できる。なぜなら、ずっと以前はそういう診断はしなかったし、それで困ることはなかったからだ。今でも、アスペルガー症候群の診断をしない医師もわりあいいるが、そう診断しないからといって、そこまで大きな影響はない。なぜなら、精神科治療はファジーな面があるので、基本的に対症療法ということがある。

アスペルガーは幻覚妄想が活発にあるケースでは極めて紛らわしいことがあるが、落ち着いてくると統合失調症の対人接触性とは異なるため、ずっと精神科医を欺き続けることは難しいと思う。時間が経てば、統合失調症とは別の診断にならざるを得ない。(参考

もし今日的な「アスペルガー症候群」の診断が存在しなかった場合、たぶんとりあえず状態像で診断されると思うが、「統合失調症状態」や「うつ状態」のまま放置もできないので、いつかは何がしかの診断をすることになるのだろう。その場合、よく診ていれば、統合失調症はありえない。

アスペルガーは強迫性障害がみられることが多いため、このあたりの神経症圏の診断に落ち着くことも多そうだ。

摩訶不思議系の人たちは「パーソナリティ障害」のどれかになってしまいそうな気がする。とりあえず、平凡な「うつ病」などとは診断し辛いことだけは確かだ。


2007-12-27 19:50:15

昨日の記事について

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群
昨日のアスペルガー症候群の記事は、患者さん周囲の人の目線で書いているので、当事者や家族には辛い内容だったかもしれない。普通、アスペルガーが語られる場合、中立な立場で彼らにはこのような症状があると書かれていることが多い。だったら、周囲の人はどうしたら良いとか具体的に書かれていることは少ない。簡単に、彼らはこういうことに傷つくから気をつけて対応しましょう、といった感じだ。

ところが昨日の記事では、直接彼らに対峙する人々の立場から、アスペルガーの人たちは我々にこういう感情を引き起こすので、うっかり失言をしてしまいやすいと書いている。リアルというか臨場感があるので、ちょっとむっと来る人もいたと思う。

不愉快な感情を抱く大きなポイントは、失言する人たちにもそれなりに背景があるので、一概に失言の人のみ悪いとは言えないといった論調なんだろうと思う。「失言を誘う」という言い方が、「失言したのはアスペルガーの人たちの責任もある」という言い方にも見えるから。

まあ、そういう気持ちは全然なかったのだが、ああいう書き方ではそのような気持ちを抱く人もいても仕方がないと後で思った。書き方を工夫したら少しは違ったと思うが、ああいう切り口だと、どうしてもそういう感じになってしまうような気もする。

時々マスコミなどで、「いじめ」を受ける側にもそれなりに落ち度がある、などと取り上げられているのを見ることがあるが、それとあまり変わらないのかもしれないと思った。いじめで被害を受けているのに、まるで加害者的な要素があるような書き方だからだ。

しかしたまにはこういう風な記事もないと、一般の人にアスペルガーの「コミュニケーションの問題」、「被害妄想的な感情」、「恨みを抱くこと」などの一連の繋がりが、リアリティを持って理解できないような気もしている。この記事で不愉快な気持ちになった人もいるだろうが、このような逆転移があるので、今後彼らに接するときに気をつけようと思った人もいるだろうから。特に、僕はこういう感情はアスペルガーだけに限らず、精神科疾患の人たちに接する人たちはいつも留意しなくてはならないと書いている。

今回のエントリは正直、失敗したと思っている。なぜなら、このブログは3000人くらいの人たちが見ているので、2人も不愉快のコメントをする人がいるということは、相当数の人たちが同じような感情を抱いたはずだから。そういうのはこちらも良い気分はしない。実はこのエントリとペアになっているエントリがもう1つあるのだが、はっきりいって今アップする度胸なし。というか、アスペルガーのエントリは難しいね。今後、アスペルガーの記事はなるだけ避けたほうが良いのかもしれないと思った。
2007-12-26 21:16:27

アスペルガーは失言を誘う

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群
アスペルガー症候群の一部にドクターショッピングばかりしている人たちがいる。そのような人たちがうちの病院にも時々流れてくる。ドクターショッピングになる理由だが、精神科病院やクリニックに行っても、彼らのニーズに応えてくれないということがある。転院のきっかけは、「ひどい扱いをされた」とか「気に入らない看護婦に意地悪なことを言われた」などの病院の応対についての不満や、「静かな病院に変わりたい」、あるいは漠然と「主治医との相性が悪い」というものもある。

ところが、他の病院に行ったとしても、彼らの悩みはなかなか解決しない。うちの病院にやってきたアスペルガーのドクターショッピングの人たちでは、正しく診断されていることが過去に1度もなかった。こういうことを見ても、適切な扱い方をされていないことが想像できる。

ところで、アスペルガー症候群なる診断は、精神科ではそれほどされていないように思っている。僕のある友人によれば、精神科医になってから「アスペルガー諸侯群」と診断したことがないのだそうだ。その程度の普及率なのである。むしろ、バカの一つ覚えのように「アスペルガー症候群」を乱発する人に比べたら、はるかにまともな精神科医と思う。

だったら何と診断されているかというと、おそらく「状態像」であろう。もちろん、「うつ病」や「統合失調症」とされている場合もある。実際には、うつ状態はともかく、統合失調症と診断した場合は、「典型例ではない」とは思われていることが多い。薬物治療的にはそこまで大きな違いがないので、対応の仕方だけだと思う。もちろん、そこが落とし穴でもある。

個人的に言えば、アスペルガー症候群だったものを「統合失調症」と診断された場合、メリットになることも多いと思う。なぜなら、アスペルガー症候群では障害年金が受けられない確率が極めて高いから。僕の県では数年前まで「アスペルガー症候群」で年金がアクセプトされたことがないらしいのである。(理由はIQが高いため。この傾向は今でもそうかもしれない。アスペルガーで受給できるかは県による)

僕の患者さんでは統合失調症と誤診されたためにかえって年金を受給できている人が2名いる。まあアスペルガー症候群にはそう診断する明確な証拠がないので、誤診というのは統合失調症と診断した医師に対しあまりに失礼な言葉ではある。

彼らがひどい扱いとか意地悪をされたと思うようになるのには伏線がある。強迫のために看護スタッフや医師に繰り返し同じような話をしたり、どうでもよいようなことで確認を求めたりする。無駄な繰り返しが多すぎるのである。これが毎回積み重なってくると、やがて看護スタッフらにうざがられるようになる。彼らは自分本位の話し方ではあるし、相手が嫌そうにしていても空気も読まず、時にアスペルガーっぽい毒舌だったりする。くどいし、かわいげがないし、無愛想だし、ついに相手がキレてしまうのである。

そうして、看護者あるいは医師の大失言が出る。

僕の患者さんでは、かつて調剤薬局でこれを食らった人もいる。彼女は薬剤師から「あなたは精神障害者でしょうが!」と言い放たれたらしい。これは想像するとちょっとウケル(柳原可奈子風に)。もっとも、本人は切実であろうが。

アスペルガーの人は言葉には敏感なので、相手がキレてきついことを言った時、はっきりした言葉ならだいたいそれに気付く。曖昧な表現ならそれに気付かないことはありえる。一般の患者さんならその流れが読めて一連の出来事からそうなったことがわかる場合もあるが、アスペルガーの人にはそのストーリーに気付くことは難しい。突然、理由なく嫌なことを言われたと思ってしまう。このような経験は彼らの頭に刻み込まれ一生消去されることはない。そういう積み重ねが恨みの原因になっていることもある。(参考

ところで、アスペルガーの人の毒舌であるが、あんがいユーモアがあったりするのは不思議だ。これは言葉遊びというか、たぶん意識してやっているのではないと思うのであるが、周囲からはそんな風に見えることもある。嫌味を言われた時、ショックを受けて傷つくのが、分裂病質人格障害の人と違うところ。後者の場合、たぶん嫌味を言われたことにすら気がつかないだろうから。

ずっと以前、ある女医さんにこのような話していた時、最後の「分裂病質人格障害の人は嫌味を言われたことにすら気付かない」という部分がバカ受けであった。なぜバカ受けだったのか、覚えていればいつかアップしたい。

アスペルガーの人たちに比べ強迫性障害だけの人たちは、彼らの悩みを看護者や医師に長い時間聞いてもらっている時、そのどうでもよさや不毛さをわかっていて、相手を気遣い気の毒がって話していることが多い。その意味では心のギブ・アンド・テイクが存在している。その点でコミュニケーションがまだ噛み合っている。

実はアスペルガーの人たちには、このような言葉のやりとりは日常茶飯で起こっている。だから、やがて周囲の者との円満な人間関係が保ちにくくなり、遂に職場にいることが耐えられなくなる。次第に支援者を失い、孤立せざるを得ないのである。

ところで、上に書いた、「くどいし、かわいげがないし、無愛想だし・・」と思うのは医師や看護師の「逆転移」に他ならない。もちろん「大失言」もそうである。医療にかかわる人は、彼らと話している際にカチンときて、言うべきでないことをうっかり言ってしまいかねないことを常に意識していないといけない。

僕はアスペルガーの人が入院した日、カンファレンスで「アスペルガーは失言を誘う」という感じで看護師さんたちにこういう話をしている。僕は医師や看護者は、何かにカチンとして変なことを言うべきではないのは、相手がアスペルガーであれ統合失調症であれ変わらないと思う。

精神科治療という側面ではアスペルガーも統合失調症もない。もしアスペルガー症候群という診断がなかったとしても、僕にとって精神科診療は何も変わらないと思う。
2007-12-17 19:04:01

精神科の診断の偏向について

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群
精神科業界は不思議なもので、自分の専門としている疾患の診断を付けたがるところがある。ある精神科医は限りなく「双極性障害」の範囲が広いとか。あるいは思春期を専門に診ている人は発達障害系の診断が多くなるとか。僕は違う診断がついても同じような治療となり結果的に良い結果になるなら、文句はないといった感じ。それでも、偏向した診断を見て「なんだこりゃ?」と思う時はある。

うちの病院の近くに、思春期~青年期が専門だとぶち上げているクリニックがあるのだが、その精神科医が診た患者さんを時々いろいろな場所で診察する機会がある。いろいろな場所とは、うちの外来であったり、あるいは今往診に行っている総合病院であったりするのであるが、真剣に病歴を聴取して診断しているのか相当に疑わしい。僕にはその精神科医の診断における思考パターンが理解できない。

たぶん彼は少し僕より卒業年度が後でまた大学病院で仕事をしていた期間が長いと思うので、実質的な臨床経験はたぶん少ない。また出身大学も違うし研修した大学病院も違うのでよく知らない人ではある。ある時、一緒に措置入院の鑑定をしたことがあった(2名で行うため)。一緒に診察していれば、そのドクターが冴えているかどうかなんてすぐにわかる。

最近最も驚いたこと。ある男性患者さんを総合病院で診た。その患者さんは自殺未遂で大怪我をして入院していたのであるが、そのクリニックの診断はなんと「アスペルガー症候群」であった。さて、僕の診断は何だったのでしょうか?

アスペルガーはプレコックス感とは全く異なるが、ある一群の人々はその雰囲気がある。しかし今のところ、僕はその雰囲気によらない診断をしている。たくさんのアスペルガーを診ているわけではないし、そういうことを言い始めると主観に惑わされる可能性も高いため。

その自殺未遂の少年だけどサッカー部の主将だったらしい。運動ができるできないを置いておいたとしても、アスペルガーの人に運動部の主将は相当に難しいでしょ。日本ではいわゆる体育系の上下関係があるから。彼は診察中、愛嬌が結構あるし、話し方、思考面も含め、コミュニケーションにアスペルガーっぽさは微塵もなかった。

自殺未遂の瞬間に限れば、たぶん亜昏迷だったのだと思う。しかし背景になる疾患は非常に内因性っぽいのだが、少なくとも統合失調症ではなかった。僕は特に重視したいのは、病識が乏しいこと。まさに欠如していると言えた。また、数ヶ月往診で診ていたのだが、彼には生きていく上での、「アスペルガーっぽい苦悩」が全くないと思った。

いったい、どういう点に着目してアスペルガー症候群と診断したのか彼の頭の中を見てみたいよ。ああいう人までアスペルガーと診断するなら、たぶん精神科新患の10%以上がアスペルガーになってしまう。(参考

僕は抗うつ剤(デプロメール50mgだけ)を投与していたが、入院中は全く普通の少年のようにしていたし、たぶん退院したら薬を飲まないと思う。疾病に関しての彼の構えはその程度なのだ。彼の場合、薬を中断したとしても数ヶ月~数年は何もないかもしれない。しかしこれは僕の考えなのであるが、必ず同じような精神的危機がやってくる。自殺しないためには服薬していた方が確率的には良いだろうが、少量だけ服薬している場合は危機を防げないかもしれないとも思う。彼は統合失調症ではないが、たぶんその瞬間においては統合失調症的な精神状態になるのだと思う。それは周囲から全く予測できない「自殺未遂発作」なのかもしれない。

アスペルガーについてだけど、今、発達障害が流行とは言ってもバカのひとつ覚えのようにそればかり診断するのはいかがなものかと思う。結局、このような精神科診断のありかたが一般精神科ユーザーの不信感に繋がっている。A医師とB医師の診断が全く違うなんて、精神科診断はどうなっているんだ?と言われても仕方がない。

精神科診断は極めてサイエンスなものなのに。

参考
専門性について
精神科は本が捨てられないこと
2007-10-28 01:10:06

横文字文化とアスペルガー症候群

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群
このブログでも出てきたアスペルガーの患者さんの話だ。過去ログから抜粋。(参考1

うちの病院に来たのは偶然で、紹介されてきたわけではなかった。数軒の精神科や心療内科で治療を受けていたが、どこでも診断は曖昧にされて、明確にアスペルガー症候群といわれたことはなかったという。僕は、初診時に「どうみても統合失調症とは違う」と断言できるほどは自信はなかったが、「極めてアスペルガー症候群が疑わしい」と家族に伝えた。(中略)  

後者の子は昨年半ばに初診して、2ヶ月くらい入院治療をしていた。当初はオーラップやセレネースでなんとかしようとしたが、うまくいかなかった。こういう子は直感的にはオーラップなのである。あんがい薬に弱いので、古いタイプの薬は服用できたとしても、その後が良くない。非定型抗精神病薬もうまくはいかないものの方が多かった。それでも試行錯誤の後にジプレキサ2.5mgで落ち着いて来たのである。今はベンゾジアゼピン系の抗不安薬とジプレキサだけ処方している。眠剤も少し。ベンゾジアゼピンは攻撃性を抑えるので、このようなケースでは併用していた方が良いような気がしている。SSRIも含め抗うつ剤はどうしても合わなかった。うつ状態に関してはジプレキサに任せた形になった。


彼はジプレキサ4.5mgで今は落ち着いている。メジャートランキライザーはジプレキサとルーラン1mgだけである。彼の場合、意欲の面で、ルーランを併用することでかなり改善することを発見した。幻聴などはほぼ落ち着いているが、被害妄想的な認知の傾向は残っている。しかし、表情はずいぶん明るくなったし、今は仕事にも行けている。この半年間ほどで10日くらいしか休んでいない。(障害者としての雇用形態)

彼の場合、ジプレキサは効いているし全般のレベルもかなり上げているものの、集中力、根気、疲れやすさなどが十分には改善していなかった。

現在の処方
ジプレキサ  4.5mg
ルーラン   1mg
メイラックス 2mg
レスキューレメディ
ウイロー
(他、眠剤)


診察時はけっこう快活に話せる。以前に比べると驚くほど。ルーランは少し意欲や集中力を改善しているように見える。外見からはかなり良いように見えるが、内面はそこまでは良くはないのである。

診察中、彼はちょっと面白いことを話していた。最近、うまくいかないことの1つに漫画を読むのに時間がかかるというのがあるらしい。

彼によれば、疲れてくると縦読みの文字が特に読み辛くなるのだと言う。漫画の場合、縦読みに加え、吹き出しで何ヶ所にもブロックで分かれているので、いっそう読み辛い。ひらがなやカタカナが読み辛く、漢字はまだマシなのだという。それに対し、横書きの文章なら縦書きに比べかなり読むのが楽なんだと。

このような話は患者さんからあまり聞いたことがないので、診察の後、考え込んでしまった。

もともと英語やフランス語などのヨーロッパ系の言語は横書きしかできない。しかも左から右にしか書けないという利便性の悪さだ。アラビア文字はたぶん横書きしかできないと思うが、しかも右から左に書くと聞いたことがあるので、その硬直した表現形式はアルファベット言語と同じようなものだと思う。

それに対し、日本語は横書きでも縦書きでもできるという、スーパーな言語だと言える。横書きの場合、普通は左から右に書くが、右から左にも書けないこともない。その証拠にトラックや商用の乗用車で稀に右から左に書いているものが見られる。

日本語の場合
必ず縦書き  
新聞 古典的な単行本、小説
必ず横書き  
インターネット 携帯メール ほとんどの専門書、論文(英語が入るものは横書きのほうが良い)

中国語では普段、横書きと縦書きのどちらが多いのかよく知らないのだが、漢字なので横書きもおそらく可能だろう。ハングル文字も横書きが多いような気がしている。こういう風に見てくると、中国は人口が多いのでアレだが、世界的には圧倒的に横文字文化圏が大きいと思われる。

漢字とひらがなだけど、漢字はもともと象形文字なので、一瞬のうちに意味がわかる面はある。ひらがな、カタカナも象形文字に由来するが、ワードという意味では一瞬ではわかり辛い。これは2ちゃんねるの掲示板などで、たまにずっとひらがなで書いている人がいるが、あれを読むのは正直疲れる。たぶん日本人の場合、漢字の多い文章を読むほうが、ひらがなだけとかカタカナだけの文章を読むより楽なのは間違いない。

高速道路の標識で、例えば「横浜まで○○km」と出ると、時速200kmで走っていたとしても、日本人なら一瞬で読める。ところが、文字自体に意味がないアルファベット圏の言語だと、高速道路で正確に標識を読むのが難しくなるらしい。日本語のように一瞬では正確に読めないと言うのだ。

こんな風に考えてくると、彼の悩みの原因がおぼろげながら浮かび上がってくる。

彼はきっと脳の情報処理の面で今は不調なのだろう。これは広い意味の認知の問題でもある。これはアスペルガー症候群でわりあい見られるが、普段、意識されない障害なのかもしれないし、あるいはアスペルガーでも稀な所見なのかもしれない。これは若い人からはあまり聞いたことがない症状なので僕は頻度まではわからない。

ここで更に考えを進めていくと、本来、機能的に人間は横書きと縦書きがどちらが読みやすいかということに行き着く。

日本語で、もし高速道路の標識で縦書きで書かれていたら、たぶん横書きより読み辛いと思う。高速道路の縦書きはあまり見たことがないけど。

高速道路で走行中のようなストレス下では、横書きがまだ読みやすく思えるのは、きっと目が左右に2つ並んで存在しているからだろう。ヒトの解剖学的には、横読みのほうが自然に読めるのである。頭の無駄な動きをしなくて良い点でも。

そんな風に考えているうちに、彼が横文字のほうがまだ読めるなどと言ったことが、なんとなくわかってきたのである。

それにしても、日本語のような特殊な言語が出現したのはなぜだろうね?




2007-09-23 13:16:53

分類不能の発達障害

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群
今年の始め頃にうちの病院に転院して来た患者さんの処方。さて、診断は何でしょうか?

リスパダール 2mg
テグレトール 200mg
リーマス100  200mg
アキネトン   2mg
メトリジン   4mg
リズミック   1T

セレネース 3mg
ヒルナミン 50mg
バルネチール 100mg
ベゲタミンA    1T
ユーロジン 2mg
リボトリール 0.5mg
メトリジン    2mg  (コントミン換算475mg)
他下剤。


紹介状には、とりあえず診断は統合失調症にしているが、発達障害かもしれないと書かれていた。この処方はともかく、前医とその病院はけっこう良いのではないかと感じた。病院が良いと思った理由は、ジェネリックが全然ないことと、本人に聞いた範囲ではユーティリティなどが充実しているような感じだったこともある。前医が良いという理由だが、この患者さんを診始めてから期間がないみたいだし、多剤併用ではあるけどコントミン換算値はたいした量ではない。普通、紹介状の内容を見ればそういうのはだいたいわかる。

最初、この処方は長く治療してこういう結果なので、すぐに手が付けられないと思った。こういうのを急激に変更しようとすると、ほぼ悪い結果になる。しばらくは変えないで様子をみていた。この処方では、メインはたぶんリスパダールなのだろうと思う。475mgのうち200mg分だし。しかし本人の様子をみると、この量でも明らかに副作用が出ていて、パーキンソニズムのためネアンデルタール人のようになっていた。

この人の診断だが、僕の感覚だと明らかに統合失調症ではない。では何なんだと言われると困るが、知的発達障害を背景とする不適応みたいなものと思った。しかし知的発達障害というには微妙な知能なので僕は診断を保留したのである。

一時、アスペルガーかもな~と思っていた時期もあるが、こういう人はアスペルガーと言うべきではないと思うようになった。昔風には「知的発達障害」そうでなければ、「分類不能の発達障害」とでもいえるのかもしれない。DSM4の本を探すと何か診断名が転がっていそうな気もする。

この程度の量でこの副作用なのは、発達障害だから薬に弱いのだと思う。彼に勉強のことなど聞くと、あまりアスペルガー的ではなかった。運動はやっていたが、上手いとも下手だともいえないくらい。

この患者さんは幼少時に虐待を受けているため、一見、アスペルガーに見えるような気がしている。虐待を受けていた人は、そんな風に見えやすいところがあるからだ。

知的発達障害は生来性のものに限らず、後天的な悪条件(虐待、就学させない親、大きな外傷など)による発達の遅れもこれに含めている。一般人にはそうは思われていないけどね。アスペルガー症候群は幼少時は自閉症の診断基準を満たす人がけっこう多い。その後、成長とともに発達が追いつき知能的にはけっこうな水準になる。これは学習障害(LD)との大きな違いだ。LDは後天的に教育、学習がうまく吸収できないため、IQ的にはアスペルガーとは逆の推移になるのである。

この患者さんの場合、幼少時からさんざん虐待を受けた上に、その後ずっと孤児院に入れられていた。だから、元々生来性に何かあったとは言い辛いと思う。その当時を見ていないけど。

不適応を起こして以降、自殺未遂、暴力、器物破壊などがあり入院後は保護室などにも入れられていたこともある。長期に入院していたが、偶然うちの病院に転院することになった。上の処方の問題点があるとすれば、何をもって治療しようとしているのか、焦点がぼけていること。これじゃ、どの薬がどの程度、治療に関与しているのかさっぱりわからない。

この処方でもなかなか眠れず追加眠剤が必要だった。僕はこの不眠に関しては、何かあわない薬が悪影響を及ぼしていると思った。薬を整理すればかえって眠れそうなのである。リスパダールとセレネースはたいした量ではないのに、筋強剛などが出現しているので、やがては止めないといけないだろう。不眠の原因もこの2つのどちらかが悪いように思える。

ただ、この処方は変更しにくいのである。なんとなく。まずセレネースを漸減してリスパダール以外の薬物で治療をしようと思ったが、いかにも必要がなさそうな薬をまず減らした。それはリーマスとバルネチールである。これをデパケンRに置き換え、ついでにテグレトールを消去。これはうまくいった。最終的にはリボトリールもいらないと思ったが、これはアカシジアを緩和していると思ったのでそのままにした。

セレネースとリスパダールだけど、きっとこの人には絶対量が多すぎるのだろう。なぜリスパダール単剤でないんだろう?という疑問はあった。セレネースを減量しつつ、リスパダール以外の非定型を順番に使ってみた。

最初、ジプレキサ、エビリファイ、セロクエルなどで試行錯誤した。特にエビリファイは酷かった。僕は一発殴られたのである。だいたい、かつて虐待を受けているような人は往々にしてその人も暴力的だったりする。暴力的なところはアスペルガーに似ている。空気を読まないところも。この人はかつて器物破壊とか暴力、自殺企図などすべてあるのである。(このあたりが統合失調症的でないところ)エビリファイは浮上させるけど、彼の場合、エネルギーが良くない方向に行ってしまう。

なぜ殴られたかというと、開放病棟から閉鎖病棟に移動を告げた時。ちょっと油断していた。右フックが決まったが、むしろ膝を蹴られたのが痛かった。翌日はひっかるように感じになり、うまく歩けなくなったのである。

必死で治療している人をボコらないでよ。

と言いたい。だからといって、薬漬けにするわけにはいかんしのう。

基本的にリスパダールはともかく、他の非定型抗精神病薬はうまくいかないことがわかった。リスパダールにしても、ネアンデルタール人が解消しないので、もちろん良くはない。

こういう抑うつ気分を伴う統合失調的な症状を持つ患者さんは、古典的定型薬のクレミンやクロフェクトンなどが合うケースがある。これでわりと何とかなる一群の患者さんがいる。仕方がないので、デパケンR、クレミンで治療することにしたのである。

結果だが、素晴らしいほどクレミンがフィット。75mgまで漸増してリスパダールも中止。クレミンはわりあいセロトニン2Aに関与しているが、それでも副作用のためアキネトン(タスモリン)が必要になる人がいる。まあ量にもよるが。現在はこのような処方になっており、現時点ではクレミンはこれ以上減らせないように思っている。レボトミンは5mgか、あるいは必要ないかもしれない。このあたりはまだ漸減中なのである。

クレミン 75mg
デパケンR  400mg
アキネトン   2mg
メトリジン   2mg

レボトミン 50mg
ロヒプノール  2mg
レンドルミン  0.25mg (コントミン換算277mg)
他下剤。


この処方で彼は十分眠れるようになったのである。追加眠剤は現在は必要ない。多剤併用が緩和しており、ようやくネアンデルタール人も卒業。今は開放病棟で加療しているが、かなり落ち着いた状況が数ヶ月続いている。最近は病棟の友人と一緒に外出して食事をしてきたりもしている。転院して約8ヶ月、順調に整理できたと言える。彼はもしエビリファイが合ったなら、主剤がエビリファイ6mg、トロペロン1~3mgくらいになっていたと思うよ。これはこれでけっこう良い処方だと思う。まあ仮定の話だけど。

紆余曲折あったけど、なんとかうまくいって良かったよ。

参考
初診時精神所見
内因性うつ病(非定型の色彩を伴う)
多剤併用についての話




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