編集後記 ★三〇〜四〇年ほど前、大阪府高槻市の教育委員会は、市立中学校から府立高校を受験する際、中学校ごとに生徒が受験する高校を一方的機械的に割り振る進学指導、「高槻方式」を周りは自由選択なのに単独で導入しました。「全ての生徒に一〇〇%合格」を目標に、教育関係者が勝手に始めたもの。生徒にしてみればいい迷惑で、志望は一切勘案されず拒否すれば嫌がらせを受けます。他校ですが私の友人は体育館に全校生徒を集めた中でつるし上げを食いました。私も希望があったので担任に徹底して苛められました。後にも先にも、あれほど程度の低い環境に身を置いた事はありません。その後、進学した隣町の高校がナンバースクールの旧制中学以来の充実した教育環境であったことから、なおさらその感を強くします。 ★「戦後民主主義」を、公立の教職者の方々が力説されるのをよく耳にします。しかし、現実の教育現場で生徒達が晒されていたのは、民主主義とは一八〇度反対の「戦後社会主義」。結果としての平等を達成するために、生徒の希望、努力までも、集団の暴力で圧殺する。公立教育への非難が、この実態に対する民主主義的な怒りであることを関係者は理解しているでしょうか。 ★話は変わりますが、今号限りで長らく副編集長としてこの雑誌を支えてくれた木佐貫治彦が書籍編集局に異動になります。会社員としては必要なステップですが、いずれこの欄の執筆者として帰ってきてくれると思います。 (間宮) |
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