現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 社会
  4. その他・話題
  5. 記事

新型インフル 国内の患者は計84人に

2009年5月17日23時43分

 厚生労働省と大阪府などは17日、新たに大阪府内や兵庫県の高校生ら72人が新型の豚インフルエンザに感染していることを確認した、と発表した。教員や大学生ら10人を除くとすべて高校生。兵庫県では神戸市以外でも13人の感染が確認され、国内の患者は、空港の検疫で見つかった4人を含めて計84人になった。

 大阪府内で感染が確認されたのは関西大倉高校(茨木市)の生徒11人など。生徒の妹の中学生1人は府立公衆衛生研究所による遺伝子検査で新型に陽性反応を示し、国立感染症研究所が確かめた。兵庫県では33人が確認された。

 患者が神戸市以外でも出たことについて、厚労省の担当者は17日午後の会見で「(大阪と神戸は)疫学的なリンク(関係性)があるかも知れないし、独立した事象かも知れない。疫学調査の結論を見て判断すべきだ」と話し、政府の新型インフルの国内対策を「第2段階」から「第3段階(感染拡大期)」に移すには時期尚早との認識を示した。

 新型インフルは毒性は低いが、感染力は強いとされる。今後、神戸市や大阪府で患者が増え、関連の病院の病床が不足する可能性がある。そうした点を踏まえ厚労省の担当者は17日、医療態勢については国と地元自治体が協議し、地域ごとに弾力的に対応するという方針を明らかにした。

 また、神戸市で16日に感染が確認された8人の周囲の「濃厚接触者」は161人いたことが明らかになった。濃厚接触者に関する調査は厚労省と関係自治体が実施する。現在、161人の地元自治体がそれぞれ自宅待機を要請し、担当者が健康状態や渡航歴を確認している。

 現在は都道府県の検査で新型インフル陽性となった場合、国立感染症研究所で最終確認しているが、厚労省は神戸市、兵庫県、大阪府の検査結果について信頼性が確かめられたとして、同研究所での確認を不要とした。

関連トピックス

PR情報
検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内