★マーケティング&コーチング★
皆様、はじめまして。
中小企業診断士、日本コーチ連盟正会員、
ABCコンサルティング株式会社代表取締役
の安達徹と申します。
マーケティングとコーチングについて、
今後、わかりやすく解説させて頂きますので、
何卒、よろしくお願い申し上げます。
近年、ビジネスを取り巻く環境が厳しさを増す中、
マーケティングを勉強しようという人々が増えています。
ビジネスに関連する雑誌や本には、必ずといって良いほど、
マーケティングという言葉が出てきており、
ビジネスの現場でも、マーケティングという
言葉が頻繁に使われるようになってきました。
ところで、マーケティングとは、いったいどのようなことなのでしょうか。
どのようなことをイメージして、マーケティングを勉強しようと
しているのでしょうか。
ビジネスでマーケティングの重要性を主張しようとするときに、
いったい、どんな成果を求めて、マーケティングと言っているのでしょうか。
マーケティングとは?という答えには、実は明確なものが準備されています。
世界で最も権威のあるマーケティング研究機関、アメリカマーケティング協会
(通称AMA)では、マーケティングを次のように定義しています。
全米マーケティング協会AMA1985年
Marketing is the process of planning and executing the conception,
pricing, promotion, and distribution of ideas,
goods, and services to create exchanges that satisfy
individual and organizational objectives.
「マーケティングとは、個人や組織の目標を満足させる交換を
創造するための、アイデア・製品・サービスのコンセプト、
価格、プロモーション、流通を計画し、実行するプロセスである」
また、日本のでマーケティングに関する研究機関通称JMAでは、
次のように定義しています。
日本マーケティング協会JMA1990年
「マーケティングとは、企業および他の組織 1がグローバルな視野
2に立ち、顧客との相互理解を得ながら、
公正な競争を通じて行う市場創造のための総合活動4である」
1.教育・医療・行政などの機関、団体を含む。
2.国内外の社会、文化、自然環境の重視。
3.一般消費者、取引先、関係する機関・個人、および地域住民を含む。
4.組織の内外に向けて総合・調整されたリサーチ・製品・価格・
プロモーション ・流通、および顧客・環境関係などに関わる諸行動をいう。
さらに、個々の研究者によって、その定義の仕方、表現方法は様様で以下のようなものがその例です。
マーケティングの定義の例
http://www.navigate-inc.co.jp/term/term-marketing.html
・ ピーター・ドラッガー :
「マーケティングの究極の目標は、セリング(売り込み)を不要にすることだ」
・ セオドア・レビット:
「マーケティングとは、顧客の創造である」
・ フィリップ・コトラー『マーケティング原理』:
「マーケティングとは、個人や集団が、製品および価値の創造と交換を通じて、そのニーズや欲求を満たす社会的・管理的プロセスである」
・ 世界マーケティング協会作業部会1999年
Marketing is the core business philosophy which directs
the processes of identifying and fulfilling the needs of
individuals and organizations through exchanges
which create the greatest possible value for all
parties to the exchange.
このように様々に定義されているからといって、
決してあやふやなでいい加減ものなのかというと、そうではありません。
マーケティングという言葉の広義性・多義性により、
マーケティングという言葉がわかりにくくなっています。
特に営業との違い、はあまたの混乱の元となっているようです。
ここで大切なことは、マーケティングを学ぼうとするあなた自身が、
マーケティングということに対して、何を、どのように考え、
自分のビジネスに活用していこうと考えているか、ということです。
すなわち、学ぶ側の人間が、どのようなことを求めてマーケティング
ということを学ぼうと考えているか、ということです。
多くの方が、マーケティングを学ぼうとするときに考えていることは、
・ 売上・利益を上げたい
・ もっと苦労しないで売れる仕組みを作りたい
・ 販売促進等をもっと積極的に行っていくために基本的なことを理解しておきたい
・ 自分の会社・ビジネスをもっと活性化したい。
・ もっと高い目標に到達できるようにしたい。
・ 企業としての競争力をつけたい
・企業としてのブラント価値を高めたい
というようなことを求めています。
そして、多くの方は、漠然とマーケティングという言葉は知っていのですが、
それを体系立てて学んだことが無い方々であると思います。
このような方々に対して、このメールマガジンでは、
特に戦略的マーケティングの体系を理解することによって、
先に挙げたような、それぞれの方のニーズやウォンツに
お応えしていきたいと思います。
貴方のお勤めの会社、或いは経営されていらっしゃる会社は
時代遅れのマーケティングを採用していませんか?
あなたの会社は「モノが売れない」と嘆いていませんか?
もし、そうであれば時代遅れのマーケティングを採用している可能性があります。
モノが売れるも売れないもマーケティング次第。自社の置かれた環境や
社会背景によって最適のマーケティングを採用する必要があるのです。
たとえば、つくれば売れた高度成長期などは生産者主体のマーケティングが
行われていましたし、大量消費のバブル期などは大量にモノを販売することが
できる流通業者がマーケティングの主役でした。
その後、バブルが崩壊して消費者の財布の紐が堅くなると、
顧客に合わせた商品開発が行われるなど顧客中心の
マーケティングに移行してきました。
マーケティングの目的は、いかに自社の商品やサービスのファンに
なってもらい継続的に売れる仕組みを作るかということですが、
これを実現するために必要となってくるのがマーケティング戦略です。
このマーケティング戦略のポイントは4つあります。「何を」
「いくらで」「どこで」「どのようにして」です。
これらはそれぞれProduct(製品)、Price(価格)Place(流通)
Promotion(販促活動)を決定することですから頭文字を
とって4P戦略と呼ばれています。
またこれらの戦略は単体で機能するものではなく、
組み合わせによって効果を発揮します。
そのため、これらの各戦略の組み合わせはマーケティングミックス
と呼ばれています。
企業は、環境に応じて自らの形態を変えていく「生物」です。
その変化の重要なものに、マーケティングの「4P」から「4C」
への重心移動があります。
◆企業環境の変化
1.売り手市場から買い手市場への大激変。買い手側が強くなった。
買い手側が多くの商品の異中から吟味・比較して買うことができるようになった。
2.買い手側が情報を握れるようになった。様々な売り手側からの情報、ネットによる情報を簡単に入手できるようになった。
3.買い手同士が交流しはじめた。生の情報が交流されるようになった。
特にインターネットの普及はこの動きを加速化しています。
ネットで買った・ネットで買った商品を使った人の生の情報が
出回るようになりました。
同業他社同士が生々しい情報交流を行うようになったのも最近の潮流です。
4.商品は買い手側の目的活用の為にある、という意識が強くなりました。
買い手側が商品を購入しても、使い勝手が悪い、商品購入の目的を
達成しにくかったらクレームを主張するようになった。
◆売り手市場=4P
1.4Pとは製品(Product)・価格(Price)・販売チャネル(Place)・
販売促進(Promotion)です。これがマーケティングの根幹です。
2.集中して大量生産方式で製品を作り、それを流通業者を経由して
離れた場所にいる買い手側に届けるのが企業モデルです。
その為に、ターゲット顧客が買いたくなるような販売促進をして
需要を喚起させ、中継する企業が多い中で最適な経路
(販売チャネル)を選び、品質の良い製品を適正な
(買いやすい、利益を取れる)価格を設定することに苦心していました。
◆買い手市場=4C
1.4Cとは、顧客にとっての価値(Customer Value)、顧客の負担(Cost to the Customer)、入手の容易性(Convenience)、
コミュニケーション(Communication)です。
2.その商品は顧客にとって何の価値を持つか?商品を保有すると
生活が便利になるのか、生活が楽しくなるのか、持っていると
自慢できるのか、価値は何かを明確にすることがスタートです。
3.その商品を入手するのに、顧客はどの程度の負担があるか。
製品の対価(価格)、商品を使って買い手側の目的を達成する
コストはどれくらいか。
4.入手の容易性。近くのどこの店にもあるか。欲しいと思ったらすぐに入手できるか。顧客の目的に合う入手容易性になっているか。
5.コミュニケーション。売り手側の「商品のこだわり」は聞こえるか、
買い手側の不満は届くか、聞き届けて貰えるか。
自由に双方向コミュニケーションができるか。
◆「4P」から「4C」への重心移動
1.売り手市場ではマーケティング=4Pだった。需要を喚起し、
効率的に買い手側に届けるのが4Pである。4Pはあくまで売るため・
普及させるためであり、供給側の視点からなっていました。
2.買い手市場に移ると、買い手側を「消費者」と見る以前に「生活者」
として見なければなりません。。売り手側の都合の為に「消費者」があるのではない、という反省です。そして、「買い手側」の論理に「売り手側」
が合わせることが求められるようになりまし。それが4Cです。
3.買い手側から見て自社はどうあるべきなのか。顧客にとって自社の価値は?
顧客の負担は?と、まず顧客から発想し、そして顧客の為に自社は合うか、
が思考の順序になった。自社は顧客の目的・期待に対して何ができ、
顧客と自社との接点を如何に作るかが重要になりました。
4.4Cを満たした上で、4Pは依然として重要である。4Pと4C
は並び立つモノです。どういう販売チャネルを選ぶか、販売促進は、
というように販売効率・物流効率は重要な要素です。
ただし、4Cが第1議で、4Pが第2という位置付けに変わってきました。
5.4Cを重視するということは、顧客のセグメントをより明確にして、
そのターゲット顧客がどのような反応を示すかを予測できないとできません。
4P時代よりもより買い手側(顧客)の理解が深まらないと対応できないのです。
6.4Pの時は製品というモノを売るでよかったのです。
しかし、4Cでは製品を購入した顧客がその後どう動く、
アフターサービスに何を期待するという顧客プロセスを視野
に入れておかねばならなくなりました。
7.販売の基本は「対面販売」です。売り手と買い手が直接対面し、
買い手の事情・好みを知っていて提案し、反応を聞き、次の提案に活かす。
売り手時代は買い手側をコントロールする、
効率的な販売をすることに重点が置かれていました。
しかし、それは終わりました。
売り手と買い手が直接「対面」するわけではないですが、
情報の交流によって「対面」するような状態を作り上げるべきなのです。
それが4Cです。
「効率」を目指す4Pの前に、「顧客価値」の4Cが必要になりました。
4Cは、まず顧客セグメントの明確化であり、顧客の理解です。
4Cを真剣に始めてみましょう。
今までのやり方が通じないことが数多く出てくるでしょう。
従って、私が考えるマーケティングとは、
企業が4Cを念頭に置きつつ、4Pを駆使して、
「お客様に価値を提供して対価をいただく全ての行動」
だと私は考えています。
お客様に対して、真剣に奉仕し、最大限に努力して
価値を提供し、そして、それに対する対価として
堂々と自信を持ってお金を請求する。
それをお客様が正当に評価し、あなたに、そして社員に
「ありがとう」と言い、あなたが、そして従業員がこの上ない喜び
(とお金)を受け取る。
それがマーケティングの根幹だと考えます。
第1回目からいきなりボリュームが大きくなりましたが、
今後、マーケティングとコーチングについて
お話させて頂きますので、
何卒、よろしくお願い申し上げます。
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