病院で忙しく働く40代の知人は、休日はもっぱら、ウオーキングにいそしむ。運動靴をはいて自宅を出発し、数キロ離れた小山の頂上まで登り、帰りに、ふもとの銭湯に寄るという4時間程度のコースだ。「必要なお金は銭湯代だけ。お湯から上がるころには、仕事の嫌なことをすっかり忘れている」と話す。
友人である主婦の場合、夫の収入は減っているのに子どもの教育費がかさむため、家計の引き締めに懸命だ。気晴らしは「1人カラオケ」。平日昼間のサービスタイムにカラオケボックスで単独で1時間たっぷり歌うという。「誰にも遠慮せずに歌うことができ、すっきりする。料金は、生ビール一杯付いて400円弱と安いのよ」と語る。
不況などに対抗するための「安上がりストレス解消法」を独自に考案し、実践する人は多いのではないか。幅広く取材して特集が組めないかと検討している。 (西山忠)
=2009/05/12付 西日本新聞朝刊=