脳の手術を受けた英男性、意識回復後はなぜか“ダブリンなまり”の別人に!?

　英シェフィールドの病院で2007年、脳の手術を受けた男性に仰天するような出来事が起きていたようだ―生まれも育ちもシェフィールドのこの男性、意識を回復するとなぜかアイルランド・ダブリンの“なまり”で歌い出したという。デーリー・メール（電子版）など複数の英紙が伝えた。

　2007年12月、地元の病院で脳の緊急手術を受けたクリス・グレゴリーさん（30）。術後は生命維持装置をつけたまま集中治療室（ICU）に収容されていた。

　3日後に意識を回復したクリスさんは、なぜかアイルランドの民謡「ダニー・ボーイ」を“ダブリンなまり”で熱唱。婚約者のメアリーさん（36）に対し「僕のお嫁さん」と“ダブリンなまり”で声をかけるなど、約30分にわたって周囲を驚かせていたようだ。

　当時の状況について、メアリーさんは次のように語っている。

「（クリスさんが収容されていた）病室に入ると『ダニー・ボーイ』の大きな歌声が聞こえてきたんです。まるで泥酔したアイルランド人が歌っているようでしたが、歌声が聞こえてきたのはクリスのベッドがある辺りからでした」。

「半信半疑でカーテンを開けると、クリスが歌っていました。アイルランドにルーツがあるわけでもないし、旅行したことだってないのに…」。

　翌日には“ダブリンなまり”が消えたというクリスさん。しかしクリスさん本人には当時の記憶が全くないようで、「メアリーにはビデオを撮影しておけばよかったのにといつも話しているんです。そうすれば『ダニー・ボーイ』を（ダブリンなまりで）歌っている自分の姿を確かめられたはず…」と語っている。

　今では体調が完全に回復したというクリスさん。今では妻となったメアリーさんと共に初のアイルランド旅行を計画しているようだ。

　クリスさんの不思議な症状について、専門家らは「外国語様アクセント症候群（FAS）」と見ているもよう。FASとは脳の損傷を受けた患者に見られる症状で非常にまれという。(c)Web-Tab


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