JR広島駅北口(広島市東区)の再開発計画で、広島市と中国財務局などは14日、民間投資を呼び込む受け皿づくりに連携して取り組む基本協定を交わした。来年度から二葉の里地区で土地区画整理事業を進め、合わせて駅北口と南口を歩行者が行き来できる自由通路を整備する。
協定を結んだのは「二葉の里地区まちづくり推進協議会」を構成する広島市、中国財務局、広島県、JR西日本の4者と、土地区画整理事業の主体となる独立行政法人の都市再生機構(横浜市)。
自由通路は、駅の2階を南北に貫く形で設置する。現在は改札内にある渡り廊下を活用または一新する。長さ約180メートル、幅約15メートル。自由通路沿いに橋上駅も併設し、在来線各ホームにつながる構造にする。
総事業費は約120億円を見込み、市が9割、JRが1割を負担する。列車を運行しながら工事を進めるため、完成は早くても2016年度という。駅北口では、延長計約450メートルのデッキ(陸橋)も建設し、自由通路と再開発エリアである若草町、二葉の里両地区を直接結ぶ。
来年度から着手する土地区画整理事業は、未利用国有地やJR所有地、広島国税局宿舎用地など約13.8ヘクタールが対象。地区に道路や公園を整備するほか、市道常盤橋若草線など周辺道路の拡幅をする。総事業費は約72億円。13年度の完成を予定している。
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