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男性を家畜扱い「男の子牧場」開始2日で存亡の危機

 婚活ブームを受けて登場した、女性限定の“オトコ情報”共有モバイルサイト「男の子牧場」に非難が殺到している。会員になった女性が、友人や知人男性の写真とプロフィルを勝手に登録し、その情報を会員同士で共有するというサービスだが、登録した男性を牧場の馬や牛、羊に見立てていることから、「男を家畜扱いするな」「人権問題だ」といった怒りの声がわき上がっているのだ。「牧場」は開始わずか2日で、存亡の危機に立たされている。

 「男の子牧場」はインターネットサービス大手の「サイバーエージェント」(藤田晋社長)が13日に開設した。女性限定の会員制携帯コミュニティーサイト(SNS)で、現在の利用は無料だが、将来的に課金制も導入して収益化を図るとしている。

 会員の女性は、身近にいる男性の写真やプロフィルを携帯電話からサイトに投稿。「草食系/肉食系」「硬派/軟派」「ムキムキ/華奢」「長男/三男」「ボンボン/貧乏」などとカテゴライズされた「仮想牧場」の中で、男性を牛や馬、羊に見立てて分類したうえで“放牧”する。牛や馬にされた男性の情報は、登録者が友達登録をした女性会員の間で共有(閲覧)できる。

「男の子牧場」(クリックで拡大)

 この無神経なサービスには、当然ながら多くの男性が激怒。広報担当者のブログには、「配慮が足りないのでは?」「法務局に通報しました」といった批判コメントが殺到する事態となった。

 男性のみならず、女性学の専門家もあきれ返っている。「ジェンダーで学ぶ社会学」(世界思想社)の著者で女性学者の小川真知子さんは「女性学の観点からみても、すべてにおいてセンスがなさ過ぎ」とバッサリ。

 「名称やサイトのつくりはいかにもお遊び的なのに、実在する男性の顔写真や個人情報が公開され、人格まで勝手に判定されている。そのギャップは理解に苦しみます。本気で婚活する女性もバカにしたサービスです」

 この非常事態に、同社の担当者は「名称は昨今話題になっている『草食男子』というキーワードから連想し、女性がイメージしやすいようにという意図でつけた」「社内の男性社員へのリサーチを経て、問題ないと判断したが、ネーミング変更も視野に入れ、検討したいと思います」などとあわてて釈明したが、騒動が収まる気配はない。

 もし、これが男女逆だったら「名称変更」どころの騒ぎではないだろう。女性の人権問題に詳しい元参院議員の田嶋陽子さんも「(批判した)男性のおっしゃることはごもっとも。サイバー社は一刻も早く対応すべきです」と語る。

 しかし、一方で「女性は昔からオトコに品定めされる家畜同然の扱いを受け続けています。今回の件に痛みを感じた男性は、これを良い機会として、女性たちの痛みも知ってほしいですね」とクギを刺すことも忘れなかった。

ZAKZAK 2009/05/16

サイバーエージェント

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