【環境】 環境の良い国、気候の快適な国、自然災害の少ない国とは

海外移住と大気汚染の地図

環境移住とは

より快適な環境を求めて移住することや環境に起因する病気や環境汚染から自衛する目的で移住することを環境移住といいます。近年、疫学調査により大気汚染物質と喘息(ぜんそく)や肺がん、白血病などとの関連も指摘されています。環境移住をすることで環境汚染による病気の悪化、環境汚染が原因となる病気の発症を予防し、病気を未然に防ぐことにも つながります。

環境移住のためには環境汚染国を知ることが重要です。


[ 呼吸と空気 ]

ダイキン工業 サイト内の

人は一日に ごはん100膳ぶんの空気を口にする より引用

私たちが一日に呼吸する空気は1日に約20キロ(注 1)も必要と言われており、これは、食べ物や水の摂取量の およそ10倍にもなります。

(注 1)
私たちが一日に口にする空気の量はどれくらいに なるのでしょうか?。
体重50Kgの人では、一日 約20Kgもの空気を呼吸しています。この数字は 以下のような計算式から求められています。体重50Kgの人の一回あたりの平均換気量:0.5リットル、一分間の呼吸回数:20回として、一日の呼吸量:0.5リットル×20回×60分×24時間=14400リットル。14400リットルを換算すると約20Kg。ただし、この数字は、体重50Kgの人の一般的な食品摂取量、肺活量、呼吸数からの換算です。人の行動や状況や温度によって変化します。[ 引用終了 ]


[ 健康に重要な空気の質 ]

村上周三・東京大学名誉教授によれば、人間は環境化学物質の83%を空気(肺)から取り込み、食品からは7%、飲料からは8%に過ぎないといいます。食品や水分は肝臓などによって有害物質を解毒する作用がありますが、気管や肺には解毒機能は無く、有害物質は直接、肺から血液に入るのです。これから健康に生活してゆくには食べ物や水だけではなく、居住地域の「空気の質」にも目を向ける必要がありそうです。

住まいと人体、工学的視点から「 臨床環境医学 第9巻第2号、pp.49-62 」(PDF:b)

東京大学 生産技術研究所 加藤・大岡研究室 」サイトより

有機・無農薬食品や無添加食品など極力、有害物質を摂取しないように注意することや、いったん体内に入ってしまった有害物質をデトックス(排毒)で排出することも可能ですが、有害な物質のほとんどは空気から体内に侵入することを考えれば、食品や飲み物の対策だけでは限界があることがわかります。非核三原則ではありませんが、空気のきれいな所に住むことにより有害物質は体内に「持ち込ませず」というのが王道のようです。

2008年3月、経済協力開発機構「OECD」によれば、2030年日本での呼吸器系の病気などで死期を早める人数が100万人当り88人と、世界で最も高い数値になると予測しています。ちなみに中国での予測は100万人当り49人となっています。

大気汚染の主因は人間活動であり、人口が北半球に集中しているため、北半球の汚染は深刻です。旅行などで海外の都市に行くと、工場の排煙、車やバイクの排気ガス、黄砂や大規模な森林火災などの ばい煙などに驚くことがあります。短期間の滞在ではなく、移住や留学などで汚染のひどい国に長期間滞在すれば、呼吸器系をはじめとした病気など、健康への悪影響が懸念されます。ちなみに大気汚染の世界ワースト30の都市のうち、10都市は中国の都市が占めています。中国は13億の人口があり、年間1000万人(毎日 約3万人)のペースで増加しており、大気汚染は日々 深刻さを増すことが懸念されます。

[ 関連情報・外部リンク ]

World's Worst Polluted Places 2007 [ pdf : b ] (英語)
最も汚染された地域10か所の地図。

Blacksmith Institute 」サイトより


[ 褐色雲(Asian Brown Cloud)とは ]

大気中に浮遊するエアロゾル(大気浮遊粒子、直径が1ナノメートル(ナノは10億分の1 ~ 0.1ミリ )が厚さ3キロにも及ぶ褐色の汚染物質(硝酸塩や硫酸塩の汚染物質、黄砂、野焼きや森林火災、自動車の排気ガスなどによって生じる煤煙)などの汚染物質を含んだ雲のことです。健康被害や、太陽光低減による農業への影響も懸念されています。さらに、大気汚染は酸性雨など水・大地・海洋汚染とも関連しています。

[ 関連情報・内部リンク ]

海外移住と水の地図

海外移住と黄砂汚染の地図


[ 関連情報・外部リンク ]

地球温暖化-大気汚染

ぼくらの地球・地球温暖化教室 」サイトより


[ 越境汚染とは ]

汚染物質が国境を越えて発生源から遠く離れた地域を汚染すること。


[ 深刻な越境汚染 ]

愛媛大沿岸環境科学研究センターの田辺信介教授の研究室と住化分析センターの共同調査により、トキサフェンという国内で製造・輸入実績のない有機塩素系農薬が日本人の母乳に含まれているとの調査結果が公表されました。越境汚染による母親を含めた日本人全体の健康への影響や新生児への影響が懸念されます。


[ POPsとは ] (Persistent Organic Pollutants:残留性有機汚染物質)

難分解性、高蓄積性、長距離移動性、生態系や人体に有害性のある物質のこと。

POPs

「平成18年度POPsモニタリング調査結果」について

環境省 」サイトより


[ ベンゼンと白血病 ]

大気汚染物質の一種であるベンゼンは白血病の原因になることが知られています。ベンゼンは車の排気ガスやタバコの煙、一部の清涼飲料水などに含まれています。

個人暴露量とベンゼン

国立環境研究所 」サイトより


ベンゼン benzene

国立医薬品食品衛生研究所 」サイトより


清涼飲料水中のベンゼンに関するQ&A

財団法人 日本食品化学研究振興財団 」サイトより


Benzene in Soft Drinks (英語)

アメリカ食品医薬品局 U S Food and Drug Administration(FDA) 」サイトより


[ 大気汚染の地図(空気のきれいな国とは)]

[ 対流圏中の汚染度測定の分布地図 ]

一酸化炭素の分布地図

濃い青色~水色 = 汚染度が低い(空気がきれい)
濃い茶色~赤色 = 汚染度が高い(空気が汚い)

(日本を含めたアジア地域が特に汚染が深刻なことや北半球の汚染が顕著であることが わかります。)

NASA-funded scientists at the National Center for Atmospheric Research (NCAR) have recently put together an analysis of four years of CO measurements from the MOPITT sensor (Measurements of Pollution in the Troposphere) on NASA's Terra satellite. Learn more about Seasonal Carbon Monoxide Measurements from MOPITT.

[ 出典 ] Air Quality - Science Mission Directorate (英語)

NASA Science 」サイトより


硫酸塩エアロゾル(大気汚染物質)の予想分布(画像)

大気汚染物質(硫酸塩エアロゾル Nox)の予想分布地図

[ 出典 ] 「 国立環境研究所 」サイトより


最新の予測分布図は

硫酸塩エアロゾル(大気汚染物質)最新の予測分布

国立環境研究所 」サイトより


東アジアの広域大気汚染マップ

黄砂と大気汚染物質の濃度予測分布図(地上付近)
(黄砂・硫酸塩エアロゾル・人為起源の微小粒子 ・オゾン)

有害大気汚染物質マップ

国立環境研究所・環境GIS 」サイトより


[ 二酸化炭素の分布地図 ]

今まで健康な人の尿からは検出されないはずの重炭酸イオンが検出されており、特に近年、その値が急上昇しているという臨床データが報告されています。急増する二酸化炭素(CO2)との因果関係や二酸化炭素(CO2)による血液や尿の酸性化にともなう健康への悪影響は不明ですが、気になる情報です。

二酸化炭素濃度の全球平均経年変化グラフ
(二酸化炭素濃度が年々増加していることがわかります。)


二酸化炭素分布情報 (2007年の年平均濃度分布図)
(日本は二酸化炭素の年平均濃度が特に高い地域であることが わかります。年平均濃度が特に高い地域の住民の健康への影響が気になります。)


二酸化炭素濃度分布図(2007年12月の月平均濃度分布図)
( 北半球の冬季は特に 二酸化炭素の平均濃度が高くなります。二酸化炭素の平均濃度が特に高い地域の住民の健康への影響が気になります。)

気象庁 」サイトより


二酸化炭素濃度の急増によって、海洋も酸性化しているというデータがあります。

[ 関連記事・内部リンク ]

海外移住と水の地図

<海洋酸性化に関するリンクと海水酸性度(PH)の分布地図(ocean pH world map)を掲載>


[ 放射能による大気汚染 ]

北朝鮮の核実験時には放射性希ガスが日本にも到達しました。特に北海道は北朝鮮の核実験場の真横に位置しているため、偏西風の影響で高濃度の放射性希ガスが通過したようです。

2006年10月9日。北朝鮮の核実験による放射性希ガスの分布地図
(The CTBT verification regime put to the test -
the event in the DPRK on 9 October 2006.)

北朝鮮の核実験による放射性希ガスの分布地図


[ 出典 ] 「 CTBTO Preparatory Commission 」サイトより


人工放射性降下物(死の灰のゆくえ)

茨城県つくば市における大気中の放射性希ガスの観測

気象庁 気象研究所 」サイトより


[ 関連情報・内部リンク ]

海外移住と原発の分布地図

海外移住と黄砂汚染の地図

海外移住と兵器の分布地図

(核兵器・化学兵器・生物兵器の分布地図)