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スリランカ大統領「LTTEを制圧」 軍事決着に自信(1/2ページ)

2009年5月17日0時22分

写真:16日、スリランカ北部のLTTE支配地域から逃れてきた避難民。政府軍提供=AP16日、スリランカ北部のLTTE支配地域から逃れてきた避難民。政府軍提供=AP

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 【ニューデリー=武石英史郎】スリランカで25年以上続く反政府武装勢力タミル・イーラム解放の虎(LTTE)との内戦終結を急ぐ同国政府軍は16日、LTTEが押さえていた同国北部の海岸線の奪還に成功し、LTTEを完全に包囲した。LTTEはなお多数の民間人を「人間の盾」にしながら、抵抗を続けている模様で、事態は緊迫している。

 ヨルダンを訪問中のラジャパクサ大統領は同日、「我が政府はついにLTTEを軍事的に制圧した。LTTEから解放された国(スリランカ)へこれから戻る」と述べた。帰国する17日までに、軍事決着をつけることに自信を示したものとみられる。

 政府軍によると、LTTEが立てこもったのは、ムライティブ北方の海とラグーン(潟湖)に挟まれた地域。海沿いを南北から進入した政府軍は、16日朝までにすべての海岸線を支配下に置いた。LTTEは完全に退路を断たれたとみられる。

 国防省は16日、LTTE側の無線傍受の結果、追いつめられたLTTEが集団自殺の準備をしているとの情報があると発表した。同日夜、同省当局者は地元テレビに、LTTEは約1.5平方キロの地域に追いつめられ、「最後の反攻」を試みていると伝えた。

 政府軍は、15日に海上で拘束した幹部の家族の証言から、LTTEのプラバカラン議長ら指導部は、包囲された陣地内にとどまっているとみている。

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