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「結論から言えば、無理だ」。日本経団連と自民党の意見交換会が14日、東京都内の経団連会館で開かれ、自民党の園田博之政調会長代理が経団連の提唱する「2015年の道州制実現」にはっきりとノーを突きつける場面があった。
道州制は経団連にとって「御手洗(冨士夫会長)カラーを示す肝いり政策」(経団連関係者)。この日は渡文明副会長(新日本石油会長)が「道州制導入によって地域活性化を進めることが必要だ」と迫った。これに対し、園田氏のほか、党の道州制推進本部長を務める保利耕輔政調会長も「党内では(道州制議論の)好きな人が何人かで検討してる程度。一般的な議員は『道州制って何?』と認識すらあまりない」と一蹴(いっしゅう)した。
経団連は昨年9月の政党評価で、自民党の道州制実現に向けた取り組みを「A」(最高)と評価しているが、見直す可能性が出てきた。【三沢耕平】
毎日新聞 2009年5月15日 東京朝刊