マリナーズ・イチロー外野手(35)は15日(日本時間16日)、本拠地シアトルでのレッドソックス戦に「1番・右翼」で先発出場、2打席連続の本塁打で3打点を挙げ、5−4逆転勝ちに大きく貢献した。
力強く、美しい弾道に多くの説明は要らなかった。「ま、入ればいいんじゃないの? 狙ったかどうかとか、もういいでしょ」。4年ぶり4度目の1試合2本塁打を放ったマリナーズのイチローはあっさりしていた。あれこれ語りすぎるのはやぼということか。
3打席目は右越え、4打席目は右中間へ。ともに思い切り踏み込んでの強烈な打球だ。「がっさ気持ちいい」と、短く喜びを神戸の方言で表した。2打席目の二回二死一、二塁では中飛。序盤の好機に、真ん中高めの絶好球を打ち損じた悔しさを、すぐに晴らせたことが収穫だった。
「失敗して、(すぐに)なかなか同じような状況は生まれないんだけども、今日はたまたま2回(続けて)それがきた。それは珍しいことで、僕の記憶にはない」。少ないチャンスを確実に、しかも連続でものにしたのがイチローだった。
城島の説明が面白い。最後の打者ベイの飛球は左翼フェンスいっぱいまで飛んだ。あわや逆転2ランという当たりだ。「打たれた瞬間に、やばいと思ったけど、イチローさんが打っていたから一歩手前で入らなかったんでしょう。昔、王さんが“打つ人が打てばその試合は勝つ”とよく言っていたしね」。看板選手の活躍で、マリナーズの連敗は「3」で止まった。(共同)
イチローの話
(狙っての2本塁打かと問われ)「入ればどっちでもいいんじゃないの?(2005年7月30日インディアンス戦以来、通算4度目の1試合2本塁打)がっさ気持ちいい。(2打席目に甘い球を打ち損じて中飛。その後の打席で続けて本塁打し)失敗して、なかなかそれと同じ状況は生まれないんだけども、今日は2回たまたまそれがきた。珍しいことですね」
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