計画年休取得制度を導入したいのですが、 かえって休みにくくなると声もあります。 どのように説明をすれば良いでしょう?
A:まず、計画年休制度を導入する目的を整理しましょう。そして、その目的の是非を問えば良いでしょう。
年次有給休暇(年休)の精神は、そもそも「自由な時に有給で休める労働日」が大前提です。この意味では基準法に照らし合わせると、計画年休は確かに邪道な部分もあると思います。しかし、電機連合が時短闘争に取り組んだときに、年休の取得が極端に低く、これが時短の阻害要因の一つであることが判明し、年休取得についてさまざまな制度が導入されました。計画取得制度はその一つであり、他にも一斉年休取得、切捨て年休積立制度、勤続の節目における連続取得制度等です。計画年休取得は
[1] 年休の取得日数を向上させるため(年休の取得促進) [2] 計画的に年休を取得する習慣をつけるため(ポカ休をなくす) [3] 管理者を含め、職場全体で取得計画表を確認するため (業務予定の確認)
などを目的とするもので、年休の取得促進だけではなく、職場の規律を守るという観点からもかなり有効な方法だと言えます。実施にあたっては労使協定をすればよりベターです。 「かえって休みづらい」という人は、あらかじめ上長の確認を得て計画するわけですから取りづらいことはないでしょうし、急用の時には変更してもかまわないわけですから反対する理由はないと思います。また、「そこまでして取りたくない」という人は、「仕事が好き」とか「取ってもすることがない」とか何らかの理由があるはずですから、組合として面談をしてみたらどうでしょう?「仕事が好き」という人は放っておいても良いと思いますが「何もすることがない」人には組合のイベントなどに誘ってみたらどうでしょうか?
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