J1ガ大阪の新加入FWレアンドロ(24)が、今季出場した公式戦15試合で16得点と、驚異的なペースでゴールを量産している。J1では6試合連続得点中で、97~98年にサリナス(横浜マ)が作った8試合連続のリーグ記録も射程圏に入ってきた。
開幕前は右アキレスけん痛で出遅れが心配されたが、11節まで全試合に出場して無得点は3、4節の2試合だけ。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の影響で1試合消化が少ないにもかかわらず、8ゴールで得点王争いトップを走る。
ACLでも5試合すべてで計8得点。6日にアウェーで行われた山東魯能戦では、退場者が出て1人少ない状況で虎の子の1点を奪い、全勝でのグループリーグ1位通過に貢献した。
抜群のスピードに加え、足元の技術も確か。05年の来日以来、大宮、山形(当時J2)、神戸で結果を残して今季、強豪のガ大阪入りを果たした。
カウンター主体だった神戸に対し、昨季のアジア王者はパスサッカーを身上とする。ここ数試合も遠藤、橋本、佐々木らからラストパスを受けており「質の高い中盤の選手がいることが大きい」。リーグ戦7得点の曹宰※の存在で相手マークが分散することもあり、ピッチを自在に駆け回っている。7節の神戸戦ではスピードに乗ったドリブルで元日本代表主将の宮本らを振り切ってゴールするなど、1人で局面を打開する力も十分だ。
ACLを含めると9試合連続ゴール中で「得点を続けていくことが自信になる」。過密日程が続くが「(疲労を)考えて練習量を落としたりさせてもらっている」とコンディション調整も抜かりないブラジル人ストライカーの勢いは、しばらく止まりそうにない。【野村和史】※はさんずいに秦
毎日新聞 2009年5月12日 10時33分(最終更新 5月12日 10時57分)