国内の原子力発電所で今秋以降に計画される「プルサーマル発電」の実施に向け、フランスから海路で輸送中のウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料が18日にも静岡県に到着する見通しとなった。中部電力の浜岡原発(静岡県御前崎市)に陸揚げ後、九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)と四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)に向け海上輸送される。
プルサーマルは使用済み燃料から取り出したプルトニウムを再び燃料にし、一般の原発で燃やす方式。燃料の到着により、ウラン資源の有効利用を目指す日本の核燃料サイクル政策で重要な役割を担うプルサーマル発電の準備が動き出す。
MOX燃料はプルサーマル計画を進める中部電力と四国電力、九州電力が共同で輸送している。輸送船は3月に燃料の生産国フランスを出発。2カ月余りを経て日本に到着し、浜岡、玄海、伊方の順で陸揚げする見通しだ。(10:56)