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【衝撃事件の核心】犯人が15時間も現場に居座ったのは…浮かび上がる世田谷一家殺害事件との共通点 (1/5ページ)
犯人は家人らを殺害後、15時間近くも現場に居座っていた。愛知県蟹江町で母子3人が殺傷された事件。現場にあった作り置きの夕食を食べ散らかし、意識を取り戻した被害者のひとりと会話を交わすなど、犯人の「余裕」ともいえる不可解な行動が浮かび上がってきた。なぜ、顔を見られた可能性が高い被害者にとどめを刺さなかったのか。現場に長時間、“滞在”しなければならなかったのは…。その理由を知る犯人とみられる男は、現場に臨場した捜査員のスキをみて、まんまと逃走してしまった。
「まだやることがある」…居座った目的は?
事件が発覚したのはゴールデンウイークまっただ中の5月2日午後0時20分ごろ。愛知県蟹江町の会社員、山田喜保子さん(57)宅を、次男の雅樹さん(26)が勤務するケーキ店の上司と同僚が訪れた。前日の夜から雅樹さんと連絡が取れないことを不審に思い、あらかじめ蟹江署員を同行させていた。
インターフォンを押しても応答がない。玄関ドアや勝手口は施錠されていた。自宅のまわりを一周したところで、首などを刺され、電気コードで両手首を体の前で縛られた三男の勲さん(25)が突然、玄関から飛び出してきた。
「助けてください! 強盗です。2人死んでいます。犯人は逃げました」
臨場した蟹江署員からの連絡で、現場に駆けつけた愛知県警捜査1課の捜査員はあまりの惨状に目を見張ったという。
玄関を入り、左側の和室では雅樹さんが上半身裸の状態で背中を刺され、うつぶせで倒れていた。周囲には血だまりが広がり、すでに息絶えていた。凶器は洗面所に残されていた自宅の包丁と判明。よほど強い衝撃が加えられたのか、刃と柄が外れていた。
喜保子さんも翌5月3日、和室の押し入れの下段で毛布にくるまれ、変わり果てた姿で見つかった。下半身は何も身に着けず、上半身のシャツはまくり上げられ、顔や頭に激しい暴行を受けた痕が残っていたという。