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新型インフル、国内初の発生確認 神戸の高校生、陽性(2/2ページ)

2009年5月16日15時7分

写真:新型インフルエンザの問い合わせに追われる発熱相談センター=16日午前11時33分、神戸市役所、西畑志朗撮影新型インフルエンザの問い合わせに追われる発熱相談センター=16日午前11時33分、神戸市役所、西畑志朗撮影

 神戸高校も休校を生徒らに通知。市はさらに、隣接する兵庫県芦屋市と3区内の県立・私立高校などにも休校を要請した。芦屋市教委は市内の小中学校と幼稚園を休校・休園とし、神戸大も休講することを決めた。厚生労働省も職員を派遣した。対象の児童、生徒は3万6千人にのぼるという。

 新型インフルエンザの感染が確認されたのは、神戸高校に通う3年生男子(17)。さらに、同市環境保健研究所で陽性反応が出ているのは、同校に通う2年生の男子(16)、2年生の女子(16)。

 感染が確認された3年生男子生徒は11日に悪寒を訴え、12日に登校したが、37.4度の発熱で早退し、市内の診療所を受診し、簡易検査でインフルエンザと判明。15日に同市環境保健研究所がウイルスの遺伝子を調べるPCR検査をしたところ、新型インフルエンザの陽性反応が出た。

 男子生徒は治療薬リレンザの処方を受け、自宅療養していたが、16日、感染の広がりを抑えるために市内の指定病院に入院している。現在の容体は安定しているという。

 2年生男子は15日に発熱し、市内の別の診療所を受診し、簡易検査でインフルエンザと判明。夕方には39.7度の熱が出て、リレンザで治療している。16日未明に市内の指定病院に入院し、同日朝、遺伝子検査で新型インフルエンザの陽性反応が出た。

 2年生女子は12日に発熱。3年生男子と同じ診療所を受診、簡易検査をしたところインフルエンザと判明し、16日未明に市内の指定病院に入院した。16日朝の遺伝子検査で、新型のインフルエンザの陽性反応が出た。現在は熱も下がり、ほぼ回復しているという。

 神戸市は家族などから、3人の行動や接触者らの調査を始めた。いずれも海外渡航歴はなく、家族などには発熱症状などはみられないという。陽性反応が出た3人とは別に、体調不良を訴えている17人の一部は薬で治療を受けている。

 国の新型インフルエンザ行動計画の第2段階は、国内で感染の広がりをできるかぎり抑えることが最大の目的となる。

 都道府県は必要に応じ、学校に臨時休校を勧める。指針では、休校が始まるのは原則として都道府県で1例目の患者が出た場合とされている。ただし、生活圏や通学の状況などを踏まえ、市区町村単位で判断することもありうる。

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