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2009-05-13

はてブコメントの良し悪しについて

四半期に1回ぐらいこの話題が出てきては消え、大抵似たような結論っぽい適当なまとめに落ち着いて終わる気がする。


みんなブコメ大好きだ。議論しようとする気持ちが関心の高さを表している。

反論できない問題

環境の有無よりも、正面から反論するコストが高いわりに良い事が無いのが問題だと感じる。発信者にとってだよ。

ブコメはエントリとの対話や議論の為に存在しているのではないと思う。それがやりたければコメント欄に直にコメントを書くかTrackBackを打つべきだけど、そこまでの気持ちは無いわけだし。ブコメは「オレはこの件についてこんなことを思った・考えたんだぜ!」という表明の敷居を劇的に下げているけど、既にそこにはエントリの中にある背景とかメッセージとか、そういうものからピントが外れやすくます。コミュニケーションをとるのは構造的に難しい。

また、文脈や背景を曲解したようなコメントに対しいちいちエントリ書いた側が歩み寄る必要がある。良い悪いじゃなくて、そもそもブログで正確に何かを伝えるのは難しいので、どうしても発信した側が距離を詰めていかないと議論になりにくい。

一言で言うと、単純にめんどくさい。議論の軸を再構築するのがすげーめんどくさい。しかもブコメした側の土俵に発信側が歩み寄って行う必要があることが多いので、反論すればするほど必死だなお前という絵になりやすいし、gdgdになると誰もいい思いをしない。

なので、発信者はそーゆーことをやるメリットがどこにも無い。

というわけで、やる気がポキンと折れちゃって、はてなを離れたりプライベートになってしまうんじゃないですかね。

掲示板のようにコメントが時系列に並んでいて、流れがある程度可視化され議論として積み上げていくものがあるのならまだいいと思うんですが、ブコメにはそれがありません。それも反論(というか議論)するコストを高くしていると思われます。

アホなコメント問題

発信者とブコメは「1:N」の関係になります。発信側は一本の矢しか打てませんがブコメ側はいくつになるかわかりませんし、まともに付き合ったら潰れちゃいます。

はてなは人間くさい所が良いところですが、ダークサイドも同じぐらい深いのが悩ましい所です。光があれば、陰があるわけですねぇ。

単純な興味として「このコメントはひどいから埋めてしまおうぜ」機能を実装してもらって、その結果を見たいなーとは思う。

ただ良くわかんないのが、アホなコメントを非表示にするとそいつがアホであることを批判される機会を失うのが問題だという見解。そんなの余計なお世話じゃないの?発信者がミスリードしてしまってそれを指摘されないのは問題だ、というのは理解できる。でも、コメントの内容がアホだからそいつは批判される環境を与えられるべきって話は、なんでわざわざ犬も食わない痴話喧嘩をやろうとしているのだろう、と思えてしまう。そんなに箴言したいなら当事者間だけで済ませたほうが誰にとってもいいと思う。

「自分にとって不快なものは他のみんなにとっても不快なものに違いないという思考が見え隠れするぜぇ」という話もよくわからない。発信側は自分にとってうっとおしいから非表示したいだけなんじゃないかな?もっとシンプルだと思う。少数の一部の人にとっては優れたコメントである可能性を否定するのは良くないとか、どうでもいい話だと思う。発信側が意味があるかどうかを判断するだけでいいでしょう。

というか、単なる同調圧力にしか思えない。「他のみんな」ってそもそも誰なのだろう。

誰だって蓋をしておきたいことはあるのに、それをいちいち穿り出して「あなたにとっては不快でも他の人には意味があるんです!それは卑怯です!」とか言い出して何かいいことあるんですかね?触られたくないことがあるから心にしまいたい。それって悪いことでも何でも無いと思う。それが嫌らしいというか姑息というかそういう感じに映るのは、自分の尺度でしか物事を考えられないってことの裏返しのように感じるなぁ。

「小さな親切、大きなお世話」のあいだを見た気がします。

・・・・・・・・・

しかし、はてブコメントがどうこうっていうのは本当に一部の数字持っている人たちだけの議論だなー。

大多数の人はそんなに定常的にブクマしないしコメントもしないし、そもそもブコメもらえない人がいっぱいいるんだからね。

追記

ブックマーカーの方だからブックマークページに乗れば見てもらえるかなーと思ってたのですが、それとコレとは別なので、b:id:ekkenさんのご指摘に伴いトラバ飛ばしてみました。失礼しました。

shuji_w6eshuji_w6e 2009/05/13 19:56 「ブクマしたいの?コメント欄に書けば?」ってのが多いのは気になりますね。
なんでコメント欄使わないんでしょ。
やっぱ反論されるのが怖いんですかね。

ekkenekken 2009/05/13 20:59 「発信側は自分にとってうっとおしいから非表示したいだけ」なのだとしたら、ソレは自分がその人のコメントを非表示にすればいい話であって、他人にも見えなくしたほうが良いというのは不健全ですね。

gothedistancegothedistance 2009/05/13 22:02 ekkenさん

僕の勘違いだったら申し訳ないのですが、はてなって自分があるブックマーカーを非表示にしても、その他のユーザーには公開されていたように思います。その前提で書いちゃったので、もしそうだとすると自分がその人のコメントを非表示にしても他人には公開されるので、不健全の意味するところが良く理解できていませんでした。

不健全と仰っているのは、極端に言うと言論弾圧的な意味合いですか?

gothedistancegothedistance 2009/05/13 22:04 shuji_w6eさん

コメント欄に直接書くって敷居が高いと皆さんおっしゃいます。だけど、そもそも何かを発信するのはある程度敷居があって然るべきなのかなーとも同時に思うので、少々複雑です。面と向かって何かを言うのは難しいことですから。

ululunululun 2009/05/13 22:13 http://d.hatena.ne.jp/ululun/20090512/1242116872  にエントリを書いていますが、読まれていない可能性があるのでコメントに簡単に書いておきますが、陶片追放システムというのは「非表示にした個人的な理由」を圧殺して「みんな」のものとして共有してしまうところに問題があるんですよ。
エントリには書かなかったのですが、そうしたシステムを採用するには、はてなブックマークは「狭い」というかコアユーザが少なすぎる-せいぜいdiggくらいのコアユーザは欲しいところ-というのもありますね。

ekkenekken 2009/05/13 23:12 僕の回答はululunさんが代弁してくれました。

gothedistancegothedistance 2009/05/14 00:17 id:ululunさん id:ekkenさん

やっと理解できました。コメント頂きまして、ありがとうございました。
最初からアイツがいなかったのを無かったことにしようぜーというシステムなら、確かに不健全な側面が強いですね。また、ululunさんのエントリにあったように、陶片追放によってその人がみんなに与えうる有益性も排除してしまうのは、確かにもったいないです。

陶片追放システムは、はてブのようにフラットなソーシャルメディアでは機能しないと僕も思います。Twitterのようなタイムラインという自分だけの世界を好き勝手に構築できるなら話はまた違うのかなと思います。評価をすること自体ははてブに取り入れてもいいかなぁとは思いますけど、それも今の所は限定的な効果になるだろうな、と感じます。

otsuneotsune 2009/05/14 00:30 >コメント欄に直接書くって敷居が高いと皆さんおっしゃいます。

敷居が高いとか低いが論点ではなくて、blogコメント欄はそのblogユーザーの管理領域だから「自分の個人的な意見・感想・チラシの裏メモ」を書かないだけでは?
はてなブックマークやdeliciousはユーザーの管理領域で、実質的に「あるurlに関するひとことblog」と言えますし。
つまりソーシャルブックマークは「自分のblogにリンク付きで感想を書く」という行為と全く変わる事は有りませんよ。そういうはてなダイアリーとかその他blogって結構有りますが、なぜか「なんでブログに書くの? こっちのコメント欄に書けば」とは言われないですよね。不思議です。

ちなみに私はそのblogエントリーに関する質問や指摘であればコメント欄に書きますし、執筆者の意見を期待しないメモコメントであれば「ひとことblog」としてソーシャルブックマークコメントに記録しておきます。

gothedistancegothedistance 2009/05/14 01:11 id:otsuneさん

ご指摘されているように管理領域が真逆のため、それにより心理的な圧迫感が醸成されやすいことから、結果として敷居があるように見えるのかなと思います。自分の存在が相手のフィールドで直接的に可視化されることに抵抗がある方はいらっしゃるんでしょうね。
感想を書く行為そのものに相違が無いのは(はてブは文字数制限はありますけど)言われてみれば・・・という感じです。ただ、見え方というか、レベル感は管理領域の違いによって構造的に違ってくるので、「メモ」と「言及」の温度差は確かにあると思います。

「なんでブコメで書かないの?」というのは「なんでココでメモ取らないの?」と同じような質問なんじゃないかなぁと思います。それは自分で決めたらいいことなので、誰もいちいち指摘しないんじゃないかなぁ、と。

quppaquppa 2009/05/14 06:50 問題なのは、他人が書いた特定の記事を指して「個人的な意見・感想・チラシの裏メモ」を公開するということが、その記事を書いた人を選んでちょっかいを出すということになることではないでしょか。その内容は公開されることで、誰かを楽しませたり、誰かの役に立ったりということはあるかもしれませんが、だからといって記事を書いた人に対して無責任であって構わないわけではないように思います。

自分の記事を指して公開された他人の「個人的な意見・感想・チラシの裏メモ」が自分の記事の主張内容の反論になっているわけではなく、単に揚げ足取りや茶化しであった場合には、「お前は平気で他人を獲物のように選んで、その人に無責任な行為ができるような人物なのか?」と指摘したくなるのは自然なことだと思います。たとえば、もしもブコメに言及相手からのそのような反論指摘が必ず同時表示されるような機能が実装されれば、言及相手に対する無責任なコメントの抑止につながるかもしれないような気がします。

gothedistancegothedistance 2009/05/14 10:48 id:quppaさん

発信者にとってブコメが最もやりにくいのは、ご指摘されているように、個人的なメモが単なる揚げ足取りや茶化しであった場合に反論・指摘を行うことがとても手間がかかることです。言い返したくなるのは自然なことだと僕も思いますが、徒労感もまた大きいので、スルー力なるものが求められるのかな、と。
「記事を書いた人に対して無責任であって構わないわけではない」というご指摘はおっしゃる通りなのですが、それを仕組みとしてそうさせない抑制力が今のはてブには無いのかなと思います。発信者とコメントは1:Nなので、発信者がブコメに対して言及可能な機能を設けても、多分くたびれちゃって使わない気がします。だったらマイナス評価制を導入して、一般的良識に委ねてみようという考えの方が現実的な気がします。
はてブはとてもフラットなメディアなので、発信者が望む・望まないに関わらずチラシの裏メモから有益なコメントまで、全てが一堂に会します。光もあれば陰もあります。はてブユーザーにとっては玉石混交のほうが望ましいし、陶片追放システムにははてブユーザーにとって不健全な面があるのですが、その質を均一化することはほぼ不可能でしょう・・・。
ブックマークサービスは第一に使っているユーザーにとって意味があるものでないといけないのですが、同時に記事を提供している人に不利益をもたらすものであってはいけないという、トレードオフの関係がずっと続いているように思います。

temtantemtan 2009/05/14 19:17 アホなコメント、ミスリードの(もっと詳細に)何を問題視しているのでしょうか?

「アホなコメントをされること自体」を問題視するなら mixi なりアクセスコントロールできるwebサービスを使えば良いと思います。アホなコメント「だけ」防ぎたいというのはコメントされるまでそのコメントがアホかどうか判らないので不可能ですし。
(ブコメを見てブクマカがミスリードしていると認識して)「ミスリードされること自体」を問題視するなら、そもそもそのブクマカだけがミスリードしているのではなく、何の反応も無い読者によるミスリードだってありますし、後続の読者もミスリードする可能性が十分にあるので、本文に追記するなりそもそもミスリードしにくいような文章を書くなりした方が良いと思います。
アホなコメント・ミスリードなコメントが公開されて「ミスリードが拡散する」のを問題視するなら、ブコメの一覧非表示機能を使え他の人にはそのアホなコメントが公開されない(正確には見るのに手間が掛かるようになる)のでそれで良いと思います。エントリ主がブコメを見たいのならちょっと手間を掛ければ見ることはできるのでエントリ主には特に不利益はないと思います。

自分は問題視しているのは以上の点以外は思い浮かばなかったのですが、他に何かどう問題視している点がありますでしょうか?

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