DV防止法犠牲家族支援集会に参加した。午後6時半開始で40〜50名ほどの参加があった。野牧雅子先生お知り合いの某著名学者が参加されていた。最初に主催者の1人、小菅清氏が30分、DV施策の悲惨な実態、「根絶」という思想の狂気、DVにかかわる基礎知識などを話された。次に野牧先生がやはり30分、DV問題に関わるようになったいきさつやフェミニストの狙い、シェルターでの支援の実態などを解説。その後、加害者とされた方々が次々に登壇し、各自の体験を述べていった。
※支援の実態の話は面白い。金目当て、何が何でも離婚させようとする、(本人がよりを戻したくても)よりを戻させない、よってたかっての洗脳(=逃げられない閉鎖空間でのマインドコントロール)、子供は1か月学校へ行かせなくても平気、申立書にはでっち上げで何でも書かせる、診断書の書き換えが横行、などなど。中には「世話になった支援者に悪いから、一時だけでもいいから離婚させて。すぐまた再婚するから」と夫に電話してきた女性もいるそうだ。
さて、一方的に加害者とされ裁判を闘っている人たち、裁判に立ち向かい勝った人、裁判ができず(お金がないため)泣く泣く調停で判子を押した人、など、5、6人が思いの丈をぶちまけた。
裁判で勝ったある男性は、知人がサポートして良い弁護士を付け、徹底抗戦した人だった。登壇したのはその知人で、保護命令が出たにもかかわらず、8歳の長女を取り戻すことができ、その他のことでも連戦連勝と述べていた。ポイントは、7歳以下は子の意思能力なしとみなされるが、8歳だと意思が尊重される。長女ははっきり父親の元に行きたいと言ったので、取り戻せた。もう一つは弁護士。早くに弁護士を付けること。勝手に子供を連れて家を出てしまう妻側が悪い、自分に非はない、と強気で堂々と攻めれば活路は開けるという。ある時、警察が妻側の肩を持って脱法行為をやったので、法的根拠がないと強く抗議して撤回させ、謝罪まで勝ち取ったそうだ。
※小菅氏だったか野牧さんだったか、弁護士なしでは勝ち目がない、と強調していた。素人ではおろおろするだけ。フェミはそのことをよく知っているから、裁判所への出頭命令の通知書が金曜日に届くように仕向けるそうだ。これだと土日は弁護士を捜せないから、その分準備期間が減る。それだけ妻側が有利に事を運べるという。
ところが、泣く泣く調停で判子を押したタクシー運転手の場合は、妻の失踪に直面した際、何が起きたのか皆目見当が付かなかったという。DVという言葉すら知らず、狐につままれた状態。ある日突然、妻がいなくなる。妻の実家に連絡すると、居場所は知っているが言わない。失踪の理由も言わないそうだ。しつこく問いただして、ようやく横浜の某警察署にいることが分かり、車を飛ばして行ってみると、警察の説明は「DVで保護されている」というもの。それ以上は個人情報保護を理由に一切説明なし。男性は全く身に覚えがなかったそうだ。納得できずに、DVって何なのか必死で調べているうちに、野牧先生のサイトを知り、助けられたそうだ。その後裁判所に呼び出され、話し合いは2回。「判子を押さないとこの先、長くかかりますよ、お金もかかりますよ」と脅され、判子を押すしかなかったという。裁判費用の目途が立たないから。見た目は大変迫力のある豪快な人だったが、こみ上げてくるものがあるのか、怒っているの泣いているのか分からなかった。
時代小説家、久坂裕氏の体験も興味深いものだった。DVを理由に妻が息子を連れて出て行き、離婚調停になるのだが、妻側の申し立ては荒唐無稽そのもの。通知文には「布団を敷くときにシーツに皺がよっていると怒る」「レストランなどで注文するとき、妻や子(5歳)が自分で決められない。夫が決めたものを食べろと言う」「妻が作った食べ物をまずいと言う」などにより「婚姻生活は既に破綻している」と書かれ、これらが「激しい言葉による暴力」に相当すると決め付けられた。久坂氏曰く、いずれもウソだし、そんなことを婚姻生活破綻の理由に挙げること自体、あり得ない話。調停が決裂して裁判になると、準備書面にはそれまでなかった「身体的暴力」が加わっていた。しかも日付入りで。ところが、出張していた日に暴力を振るっていたことになっていたり、全部でたらめ。「原告の両肩を掴み、床にたたきつけた」なんていう記述もあったという。久坂氏は「どう考えてもあり得ないでしょう」と呆れていたが、確かにその通り、あり得ない話だ。また、久坂氏の弁護士が妻側弁護士に「子供に会わせろ」と要求しても、返事は「会わせる必要はない」。これでは妻が子供を私物化し、誘拐しているのと同じである。とにかく気の毒としか言いようがない。
皆さん、それぞれに印象深い話だった。記憶に頼って書いているので、多少事実と違うかもしれない。集会は全部録音した。時間さえあれば、全部起こしてテキストにするのだが(但し、小声で話された方はマイクに入り切れてない)。
聞けば聞くほどこの法律(DV防止法)は世紀の悪法だという気がしてくる。保守派が問題の所在に気がつかないために、フェミはやりたい放題だ。すでに平成16年の法改正で「言葉の暴力」がDVの定義に入った。これで、夫婦げんかで妻をなじっただけでDV加害者とされ、喧嘩の原因が妻の方にあったとしても、離婚調停は妻側が優位に立てる。この法律は3年ごとに法改正できる仕組み。来年の改正では、言葉の暴力でも「保護命令」が出せるようにするとか、デートDVも扱えるようにするとかを、フェミ側は狙っているようだ。
今は身体的暴力があれば保護命令が出せる。保護命令とは、妻や子をシェルターや公的施設に匿うことを合法化するもので、これが出ると、夫は自宅から2カ月間退去しなければならなくなる。2カ月もの期間、居所を追われて、夫はどこへ行けというのだろうか。これは財産権の侵害、基本的な生活権の侵害ではないのか。また妻や子への接見が禁止され、居所を探そうとする行為が、つきまといとみなされるなど、信じがたい内容を含んでいる。最大の問題はこの保護命令が、夫側に身に覚えがないとか、ごく軽微な暴力でしかなくても、乱発されていることだろう。
当事者の話にはなかったが、野牧さんの話では、最近はDV法を離婚の手段として使ったり、自分の不倫を責任転嫁するためDVを持ち出して逆襲する妻が目に付くそうだ。夫が妻の不倫の現場を押さえて、妻を殴ったところ、それがDVの証拠とされ、あろうことか妻の不倫相手が目撃証人となって、離婚に追い込まれた(責任は夫の側に!)、というにわかには信じがたい例を野牧さんはあげていた。
また、冤罪が発生する要因として、法の不備もさることながら、事実認定を行う裁判所が、事実上職務を放棄して、妻側の言い分を何の検証もなく認めてしまうことがある。理由の1つに最高裁からの圧力があるという。
会場では隣席の55太郎さんから「Brucknerさんですか」と声をかけていただき恐縮した。ネット上のコミュニケーションがリアルの関係に変化する不思議な瞬間だ。吉本さんとは二次会でご一緒した。お二人のお話を聞けると思って参加したので、登壇されなかったのは少々残念だった。これはまたの機会に、ということで。
*DVが許される場合、許されない場合(ジェンダーとメディアブログbyフェミニスト)
2006年09月30日
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DV支援者は恐ろしいね。
Excerpt: http://d.hatena.ne.jp/discour/20060913 のid:demianさんのコメントから。 その一方で具体的な支援に取り組むときはまず被害にあっている人をどうやって保護す...
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こうして闘っている人もいます。皆さんも負けないで。
【DV冤罪】日本キリスト教婦人矯風会女性の家HELP
http://saiban.blog.so-net.ne.jp/