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【神奈川】

鎌倉の産科診療所常勤医 『患者の心傷つけた』不適切発言医師会が減給処分

2009年5月16日

 鎌倉市医師会(細谷明美会長)は十五日、運営する産科診療所「ティアラかまくら」で常勤の男性産科医師(57)が診療中に女性患者を精神的に傷つける不適切発言をしたとして、一日付で減給10%三カ月の懲戒処分にしたと発表した。前田光士所長も監督責任を問い、厳重注意とした。

 医師会によると、四月上旬、初診で外来診察を受けた妊婦が、診療とは関係ない医師の発言で、泣きだすほどのショックを受けた。細谷会長や医師らが二日後に患者の家族と会って謝罪。医師も「患者の心を傷つけてしまい、申し訳ない」と反省しているという。

 女性は転院し、別の医療機関で診療を受けている。

 診療所は、常勤医師が所長を含め二人、非常勤医師が外来と当直で計四人体制。発言があった常勤医師を外来診療からはずし、手術や当直勤務としたが、診療に支障はないとしている。

 ティアラは、市の財政支援を受けて医師会が運営する全国初の産科診療所として二月十七日にオープン。産院不足の解消を期待されているが、発足直後に初代所長が辞職するなどトラブル続き。

 医師会は「三人目の常勤医確保を急ぎ、早く落ち着いて診療できる体制を整えたい」と話している。 (斎藤裕仁)

 

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