8日午後0時45分ごろ、奈良県橿原市中曽司(なかぞし)町の会社員、宮下智紀さん(38)方で、妻智子さん(38)がうつぶせで倒れているのを、訪ねてきた同市の知人女性(50)が見つけ、119番通報した。智子さんは既に死亡しており、司法解剖の結果、死因は首を絞められたことによる窒息死と分かった。県警捜査1課は9日未明、殺人事件として橿原署に捜査本部を設置した。
捜査本部によると、宮下さんは夫婦2人暮らし。訪問を約束していた知人女性が、呼び鈴を鳴らしても応答がなく、玄関が施錠されていなかったことから、家の中を確認したところ、智子さんが1階の仏間で倒れていた。室内は荒らされた形跡はなく、智子さんに目立った外傷や着衣の乱れもなかった。
智子さんは8日午前8時前、出勤する智紀さんを玄関で見送ったが、その際に変わった様子はなかったという。捜査本部は不審な人物が目撃されていないかなどを調べている。
智子さんの知人の主婦(41)は「優しく元気の良い奥さん。連休前に会った時は元気だったのに、こんなことになるとはショックだ」と話した。
現場は近鉄真菅駅の西約300メートルの住宅地。【花澤茂人、高島博之、上野宏人】
毎日新聞 2009年5月9日 8時27分(最終更新 5月9日 10時51分)