舛添要一厚生労働相は9日の緊急会見で、新型インフルエンザに感染した男子生徒1人の近くに座っていた乗客が、検疫をすり抜けて入国したことを明らかにした。もう1人の生徒と教諭の周辺にいた乗客や、同行した生徒・教諭ら49人は検疫法に基づき、空港近くの宿泊施設に留め置く対象になった。
厚労省によると、感染者のうちの生徒1人は、発熱がほとんどなかったため機内検疫では問題なしとされ、機外に出てから体調不良を訴えた。そのため、この生徒の近くに座っていた乗客の留め置きが間に合わなかった。対象者は12人で、今後見つかった場合も検疫法に基づく停留措置は取れず、保健所が健康監視を続ける。
厚労省は搭乗者名簿と乗客が質問票に記入した連絡先から、対象者の割り出しを急ぐ一方、乗客にも厚労省のコールセンター(03・3501・9031)へ連絡するよう呼びかけている。【清水健二】
毎日新聞 2009年5月9日 11時21分(最終更新 5月9日 22時15分)