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「新型ウイルスは自然発生」、WHOが人為ミス説を否定

2009年5月15日14時1分

 【ジュネーブ=玉川透】世界保健機関(WHO)のフクダ事務局長補は14日の記者会見で、世界的に感染が広がる新型の豚インフルエンザのウイルスについて「実験で生み出されたのではない」と述べ、人為ミスによって発生したとする一部の研究者の仮説を否定した。

 AP通信などによると、オーストラリアの研究者が先週、新型インフルのウイルスは実験などの過程で偶然作られた可能性があるとする「人為ウイルス説」を主張。WHOが各地の研究機関などを通じて調査を依頼していた。

 フクダ氏は、専門家の意見を総合すると「新型ウイルスが豚を由来とすることは明らかで、自然に発生したと考えるのが妥当だ」と指摘。一方で、ウイルスがどの国で発生したかについては「明確な証拠がない」とも述べた。

 新型ウイルスの発生源をめぐっては、「人為ウイルス」説のほか、メキシコ南東部ベラクルス州の養豚場で進化したのが始まりとされるなど、様々な説が取りざたされている。

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