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飛騨市民病院、診療科は維持

2009年05月15日

◆改革プラン「医師確保努力」
 医師不足と赤字に苦しむ飛騨市民病院が、経営の立て直しと医療体制の安定を目指した取り組みを始めている。医師確保に努め、診療科目や病床数を減らさずに、これまで通り地域の2次医療も担っていきたいという。
 飛騨市病院管理室によると、策定した改革プランは14日に公表したが、すでに一部は4月から実施している。派遣医に依頼していた週末の当直は、常勤医が対応することで人件費を抑えた。
 今年度から5年間で改革を実施。経営の効率化などを進め、これまで通り救急医機関としての役目も果たすのが目的だ。11年度には市の一般会計から1億4千万円の繰り入れがあることを前提に、黒字になる。そのためには、整形外科医と内科医の計2人の常勤医採用が欠かせないという。
 飛騨市民病院は臨床研修制度が始まったことで、大学病院が派遣していた常勤医を引き揚げた。06年度に11人いた常勤医は、今は7人しかいない。整形外科や小児科などは非常勤医が担当している。
 医師が減るとともに外来患者数も減った。06年度は約7万6千人だったが、07年度は6万3千人に落ち込んだ。経営が傾き、04年度までは約1億円の黒字だったが、06年度に医療活動の本業を示す医業損益が赤字に転落。08年度の決算は、赤字が2億5千万円まで膨れ、一般会計から約9900万円の繰り入れがあっても、経常損失が1億5千万円に上る見込みだ。
 市民病院のホームページに求人を出しているが、この2年間で問い合わせは、1件。医師不足は深刻だという。
 改革プランは、総務省からの通知をもとに策定した。改革が進まなければ、指定管理などが検討されるという。(徳永猛城)

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