県は14日、感染の疑いのある患者を優先的に診察する「発熱外来」を設けた県内3病院に、仮設専用診療所を整備し、報道陣に公開した。住宅メーカー「大和ハウス工業」(本社・大阪市)と県立医大(橿原市)が共同開発。当初は鳥インフルエンザ対策だったが、新型インフルエンザの感染が拡大したため工事を急ぎ、今月11日に3病院に完成した。2次感染対策を施した専用診療所は全国初という。
専用診療所は、一般病棟の近くにユニット工法で設置。四つある診療室は、空気の流れを作るために気圧を低くした「陰圧室」で、ウイルスを外部に出して医師や看護師への感染を防止する。県内で新型インフルエンザ感染者が確認された場合に使用する。
県は、発熱外来の医療機関名を公表しておらず、感染が疑われる場合は発熱相談センター(0742・27・8658)への相談を呼びかけている。【阿部亮介】
毎日新聞 2009年5月15日 地方版