2008年01月01日

新春スペシャル リニア中央新幹線「希望号」

リニア中央新幹線「希望号」が日本の未来を明るくします。日本の大問題である「成田空港が抱える諸問題(成田空港に乗り入れ待ちの国は40ヶ国以上など)」も解決します。

今日は、新年にふさわしい「希望溢れるノンフィクション記事」を書かせていただきます。

まずはこちらをお読みください。拙書より引用
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■スーパーバイザーの計数管理
スーパーバイザーにとって最高のサービスを提供することは、「いつもスマイルで」ということだけでは務まりません。結果を出さなくてはいけません。野球の選手ではないですが「結果としての数字」が求められるのです。
それでは結果としての数字とは一体何なのでしょうか。ここでその一部を紹介します。


まず、計算をしてみてください。問題はこうです。
「二〇人定員の乗り物が一分間隔で運行しています。一時間に何人の人を運ぶことができるでしょうか?」

答えは簡単です。一時間は六〇分ですから、一分間隔で運行しているこの乗り物は、一時間に六〇回発進することになります。二〇人×六〇回で一二〇〇人を運ぶことができます。

ディズニーではこれをTHRCと呼んでいます。「一時間当たり・乗り物が・理論上・運べる人数」と考えてください。どのアトラクションにもTHRCがあります。
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ディズニー方式の計数管理は卓越しています。私はそのノウハウをディズニーからたたきこまれた人間の一人です。東京ディズニーランドの入場制限用の計算式をプログラム化した経験もあります。その私がこれからこのブログに書くことは決して「夢物語」ではないということをまず申しあげておきます。

「リニアは速いが、大量の人は運べない」
これがリニア中央新幹線の着工を遅らせている理由ですが、これは固定観念であり、ディズニー方式に発想を変えれば、「リニアは速くて、大量の人を運ぶことができる」ようになります。


リニア中央新幹線の輸送力を東海道新幹線と比較してディズニー方式で計算してみます。

現東海道新幹線の年間の輸送客数はおよそ
1,500万人です。
新幹線の規格は決まっていて「16両編成1,323席(グリーン車含む)」を原則にしています。(東北新幹線などは異なります)
通常、東海道新幹線は1時間に10本位運行しています。
つまり、1時間の輸送客数は1,323 × 10 = 13,230人です。

もちろん立ち席は含んでいませんが、意外に少ないことに気が付きます。東京ディズニーランドで一番輸送力があるのはイッツ・ア・スモールワールドで、理論上は1時間に約4,000人を運ぶことが可能です。
東海道新幹線はイッツ・ア・スモールワールドの3倍強の座席数しか有していないのです。


さて、ディズニーの計数管理が卓越していると書きましたが、その基本となるノウハウがTHRCを高める「ディズニーゲスト輸送システム」です。
この「ディズニーゲスト輸送システム」に基づいてリニア中央新幹線輸送システムを考えてみます。
アイディア創出集団のディズニーが「リニア技術」を手に入れたら、間違いなくこうするというものです。


1、リニア車両は小型軽量化
先日も書きましたが、小型化により駅舎も小型化が可能になります。軽量化により現在の最高速度581キロも容易に更新できるでしょう。


2、全線トンネル化
「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」に基づき、基本的には全線を地下鉄化すべきです。地下を走らせることにより、用地買収や騒音対策などは不要になるとともに、地震や自然災害、テロなどからの安全性も格段に高まります。


3、自動運転で輸送力を高める
運転手も車掌も不要になります。原子力発電所のように「中央制御室」での運転を管理することにより、人件費などの運営コストを大幅に減少させます。

車両は可能な限り小数編成とし、座席数は
ボーイング767−300同様350人くらいすることが望ましいと考えます。なぜならば、将来的には航空産業との競争も考えられ、国外へのアピールの目的も考慮する必要があるからです。

発進間隔は30秒ごと(1分間に2回、1時間あたり120回発進)とし、将来的にはスペース・マウンテン同様に20秒間隔での運転を目指すべきでしょう。当然運行は24時間ですが、夜間は本数を減らすとともに、点検時間帯を設ける必要があります。


この条件でリニア中央新幹線の理論上の輸送力を計算します。
1日当たりの輸送客数(往復2路線)
350(人)×120(回)×24(時間)×2(路線)= 2,016,000人

年間当たりの輸送客数
864,000(人) × 365(日) = 735,840,000人 

7億人 = 東海道新幹線の東京、大阪間の輸送者数1,500万人とは比較になりません。
発進間隔を20秒にすれば11億人になります。さらにこのシステムは、走行スピードが同じ車両であれば車両の大小は関係ありません。

将来的に輸送ニーズが高まれば、乗客数を現試験走行車両の半分の450人、発進間隔を20秒にした場合、理論上ではなんと14億人もの人を運ぶことが可能になるのです。


「リニアは速いが、大量の人は運べない」が固定観念であったことを、ご理解いただけたことと思います。


安全性も問題ありません。リニアの試験車両の制動距離は6キロと短く、安全区間を倍の12キロに設定することにより、追突事故は防ぐことができます。ディズニー・テーマパークのジェットコースター同様にフェールセーフ(安全を保障する)システムの構築も当然可能です。


車両数も心配ありません。現在東海道新幹線は約2,000の車両を抱えていますが、この地下自動運転システムを採用すれば、概ねその5〜8分の1くらいの車両数で運行可能です。(ちなみに約2,000人/hを運ぶスペース・マウンテンでは、11台のロケットが周回しています。)


ここで誰もが考える疑問に答えます。

「駅の前で詰まるだろう、30秒間隔の発進など夢物語だ」


夢を現実にするのがディズニー出身者の使命です。

この問題は簡単な方法でクリアーできます。それはホームを増やすことです。
現在の新幹線のように長いホームがいくつかあるより、短いホームが多数ある方が効率的です。なぜならば、乗客の乗り降りの遅れなどをカバーでき、発進間隔を維持できるからです。(もちろん30秒間隔の発進が維持できなくてもシステム全体が停止することはありません。列車と列車の間に「すき間」が生じるだけです。)


利点はまだあります。このリニア新幹線を全席自由席にした場合、乗客は目的地が記されたプラットホームに並べば良いだけになります。
飛行場の出発ターミナルをイメージしてみると分かり易いと思います。乗客は乗り込む航空機の前でスタンバイしています。

 

新幹線のように車内清掃も必要ありません。(車内清掃は、車両基地に引き込み定期的に行ないます。)
このように、この乗降システムを導入すれば、リニア中央新幹線は実にスムーズな列車運行が可能になるのです。


30秒間隔の発進など無理だ、そう思われた方にもきっと納得していただけたものと思います。スペース・マウンテンではあの狭い空間にも関わらず、20秒間隔でロケットを発進していますが、これはまさに日本人の勤勉さの「なせるわざ」です。リニア新幹線の運行においても当然、その「わざ」は生かされるに違いありません。(日本人のすごさについてはこちらの記事に書いています。)
 
4、リニア中央新幹線は鉄道本来の役割を
従来型の新幹線システムは基本的に「人」を輸送していますが、本来鉄道会社は公共交通機関として「人」「物」を運ぶべきです。特に注目しなくてはならない「物」、私は、それは「航空貨物」であると考えます。

リニア中央新幹線の当初の推進区間は東京、名古屋間です。この区間を30分程度で結ぼうという壮大な計画です                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                         私は、基本的にはこのルート案に賛成ですが、日本のグランドデザインを考えた時、リニア中央新幹線は24時間空港の中部国際空港(セントレア)まで延ばすべきであると提言したいと思います。

なぜならば、成田空港の抱える問題が一気に解決するからです。

安倍前首相は
「アジア・ゲートウェイ構想」を提唱しました。この構想は、日本がアジアと世界の「玄関」となることをめざすものですが、首都東京への大動脈である成田空港の脆弱(ぜいじゃく)な輸送力では、この構想の実現は100%不可能でしょう。ちなみに成田空港に乗り入れ待ちの国は40ヶ国以上と言われています。


東京都の石原知事も日本の国益を大きく損ねている成田空港問題に「国が何もやらないから」と立ち向かっていますが、リニア中央新幹線の開通により、その問題は解決されます。(
横田基地の軍民共同利用化には賛成します。)


もうお分かりでしょう。中部国際空港は24時間空港です。24時間運転のリニア中央新幹線と組み合わせることにより、東京まで30分の「東京圏24時間空港」が誕生することになるのです。成田空港より近いこの空港を最大限利用することこそ、日本の国力を大きく高める秘訣にほかなりません。

 

やらない手はない、私はそう確信します。


成田空港に関する問題を解決する一案を付け加えます。

それは成田空港と福島空港を結ぶ地下リニア新幹線構想です。
この区間は200キロほどですから、リニアを使えば20分ほどで結べます。
福島空港はジャンボ機も離着陸できる空港で、上海、ソウルと結ぶ国際便も飛んでいます。

もちろん24時間空港である必要はありませんが、離発着数が年間20万回、1日当たり548回の成田空港の離発着数の1〜2割を福島空港が処理することができれば、成田空港の機能はさらに高まるに違いありません。


なぜならば、人と物の移動時間が20分で済むということは、現存の成田空港の機能がそのまま使えるということを意味するからです。

移動に何時間もかかると乗務員の交代、乗客の荷物や航空貨物の運搬も不効率ですが、20分なら人や貨物も効率的に移動させることができます。


簡単に言えば、成田空港は20分先に「のどから手が出るほど」欲しかった、「ジャンボ機が離発着できる滑走路一本」を得るということです。

この滑走路1本は国益を格段に高めます。成田に関する闘争も終結することでしょう。


さらに・・・

詳しく研究している訳ではありませんが、この地下リニア新幹線構想は、地元福島県と空港周辺地域に大きな雇用と莫大な経済波及効果をもたらすに違いないと、私はそう考えています。

経済便益は間違いなく10倍を超えることでしょう。(成田空港の離着陸料金収入は年間3,000億円近い?)


海外からの観光客を1,000万人に倍増させるという、
ビジット・ジャパン構想のためにも、日本のビジネスチャンス拡大のためにも、この成田空港、福島空港間のリニア新幹線構想も本気で考えたほうがいいと私は考えます。

超電導リニア新幹線は日本だけが有する技術です。10年後には日本中をリニアが走っている「夢」を心に描いてみましょう。

☆ 夢とは心に願うこと ウォルト・ディズニー

ウォルト・ディズニーが「ディズニーランド構想」を心に描いたからこそ、ディズニーランドは「現実なもの」になったのです。
心に描けば願いは必ず叶うのです。ディズニー方式を活用したリニア中央新幹線の早期着工こそが日本に夢を創出する「第一歩」です。


本年がリニア中央新幹線「希望号」の推進元年になることを願ってやみません。

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