「WBC世界フライ級タイトルマッチ」26日、中国・上海)
“KID”パワーでV5戦に臨む。WBC世界フライ級王者・内藤大助が14日、東京・葛飾区の宮田ジムで格闘家・山本“KID”徳郁(32)との合同練習を公開した。山本も26日に格闘技イベント「DREAM」の横浜アリーナ大会で再起戦があり、両者の試合を二元中継するTBSの企画で夢のコラボが実現した。刺激を受け、テンションが最高潮に達した内藤は、敵地でのV5防衛を宣言。日本人王者初の中国での防衛を果たす。
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“神の子”とのツーショット会見に、内藤は明らかに興奮していた。「KIDと一緒に会見なんてうれしいな。友達に自慢できるよ。地元の友達はみんなKIDのファンだから。僕もテンションが上がる。刺激を受けて張り切る要素になる」。顔を赤らめながら、一気にまくしたてた。
26日に内藤が上海で防衛戦、山本は横浜で復帰戦を行い、TBSが二元中継。合同練習は、同局の番組宣伝を兼ねて行われたが、内藤は「お互いに競技は違うけど、こういうイベントはいいことだと思う。プロなんだし、注目されるのはいいこと」と声を大にした。
内藤がスパーリングを公開後、山本は同じリングでミット打ちを披露。山本の豪快なキックが打ち込まれる音を聞きながら、内藤もリング下でミット打ちを行った。“異空間”での練習で、両者が交わることはなかったが、内藤は“KID”の迫力を肌で感じた。
「(山本は)ハートの強い選手。見習いたい」と話す通り、強い気持ちを持って敵地のリングに上がる。「(ブーイングは)覚悟している。悪く考えないようにしている。ブーイングも面白いと思うように試合をする。でもホームの選手の方が緊張するだろうね」と余裕をのぞかせた。
試合は超攻撃的戦法をとる。これまでの防衛戦では変則的なファイトスタイルだったが、敵地ということもありKO狙いでいく。王者は「パワーには自信があるから、足を止めてガチン、ガチンと打ち合ってみたい気持ちもある。友好ムードだけど、試合は絶対に負けない」と必勝を誓った。