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2009年5月14日
日本電気株式会社
NECは、文部科学省「最先端・高性能汎用スーパーコンピュータの開発利用」プロジェクト(以下、次世代スーパーコンピュータ・プロジェクト)において、共同開発メンバーの一社としてシステム開発の一部を担当してまいりましたが、今般、同プロジェクトの詳細設計フェーズ契約の完了をもって以後の製造フェーズの契約は行わず、今後は、将来の高速計算機アーキテクチャの研究、他の研究機関とのアプリケーションソフトの展開支援等を中心にプロジェクトに貢献して行くことと致しました。
なお、NECは今後も、継続してベクトル技術の継承・発展を図り、最先端のスーパーコンピュータシステムの開発・提供を進めてまいります。
当社は、世界的な不況による経済環境の悪化の中、景気回復後の市場の変化も見据え、中長期的な戦略の再構築を検討する中で、プロジェクトの見直しを始め、人員削減を含めたあらゆる方策で収益力の強化に取り組んでおります。
今後、次世代スーパーコンピュータ・プロジェクトが製造フェーズへと移行する中で、製造フェーズに参画した場合、本体製造に関連する投資が相当額発生することが見込まれ、この費用負担が今年度の業績に多大な影響を与える規模となることが確実と見られることから、今般、同プロジェクトの製造フェーズの契約には参加しないこととしたものであります。
当社は、次世代スーパーコンピュータ・プロジェクトにおいて、2007年9月以来、理化学研究所の決定したシステム構成のうち、ベクトル部の詳細設計を担当してまいりました。今後は、本体機器の製造という分担でなく、これまでの設計フェーズでの成果である新しいベクトルアーキテクチャや光インターコネクト技術を活用して、将来の高速計算機アーキテクチャの研究、大学等他の研究機関とのアプリケーションソフトの展開、教育、システム運用の面で貢献してまいります。
昨今、先進的なHPCシステムの構成として、ベクトル型のスーパーコンピュータとスカラー型のスーパーコンピュータを組み合わせ、それぞれ得意な処理を実行させることにより計算資源をより有効に利用する複合汎用スーパーコンピュータ・システムが提案されて来ております。
アプリケーションの特性に応じて2つのタイプのスーパーコンピュータを効率よく組み合わせて処理を行う複合汎用スーパーコンピュータ・システムは、今後の課題として想定される、LSIプロセス開発コストの爆発的な増大や、性能維持のための消費電力の急増への極めて有効な解決策となります。当社は、今後も継続してベクトル技術の継承・発展を図るとともに、本プロジェクトで培った技術を活かしたHPCアーキテクチャの検討、アプリケーションソフトの開拓を進め、省資源・省エネルギー化が必要な時代に適した次世代のHPCを創造してまいります。
また、今後のクラウド・コンピューティング時代を見据えると、HPC開発で培った最先端の技術、ノウハウが技術優位確立のために重要となってまいります。NECは、こうした技術やノウハウ、技術リソースを強みに、クラウド・コンピューティング時代のプラットフォームを開発・提供してまいります。
以上
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