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セシール:障害者団体向け郵便割引でチラシ35万部郵送

 通信販売大手の「セシール」(本社・高松市)は14日、障害者団体向け郵便割引制度を悪用して、06~07年に計3回、35万部の販促チラシを郵送したと発表した。正規料金との差額は約2300万円に上るという。

 同社によると、タブロイド判4ページの販促チラシを大阪府内の障害者団体の会誌に同封。06年11月に5万部、07年1月に10万部、同年5月に20万部を同社の顧客あてに発送した。

 心身障害者用低料第3種郵便物の基本料金は1通8円だが、数量割引で1回目は6.72円、2・3回目は6.64円となり、計232万8000円。正規料金で郵送した場合は2520万円になる。差額を自主返還するかは検討中で、これ以外に利用したことはないという。

 制度の利用は、06年7月に兵庫県内の広告代理店から持ちかけられた。「法的に問題はない。障害者団体は認可を受けている」と説明を受けたため「安く郵送できる」と採用。同社は、障害者団体の会誌の印刷代や制作費も社会貢献として負担し、郵便料金を含め計約970万円を広告代理店に支払った。この代理店との取引は他になく、今月に入って代理店から事情を聴くと「不正ではない」と主張してきたという。また、障害者団体と直接連絡を取ったことはなく、「存在を確認できていない」と説明した。

 同社は昨秋、心身障害者用の郵便割引制度の不正使用の報道をきっかけに調査を開始、不正だったことがわかった。佐々木宏治法務・コンプライアンス本部長は「当時は認識が足りず、法的に問題があるとは思っていなかった」と釈明している。【三上健太郎、松倉佑輔】

毎日新聞 2009年5月14日 23時06分

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