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【社会】

伊勢丹 吉祥寺 『人気の街』に閉店ショック

2009年5月14日 13時52分

来年3月の閉店が決まった伊勢丹吉祥寺店=東京都武蔵野市で

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 東京・吉祥寺で三十八年半にわたって営業してきた「伊勢丹吉祥寺店」(東京都武蔵野市)が、来年三月に閉店することになった。雑誌などの「住みたい街」ランキングで、常に上位に挙げられる吉祥寺。人気の街を“伊勢丹閉店ショック”が覆っている。

 「業績がよくないことは認識していたが、事前に連絡はなく、まさに青天のへきれきだった」。武蔵野市開発公社の塩瀬晴久総務主幹は悔しそうに話す。三越伊勢丹ホールディングスから開発公社に閉店方針が伝えられたのは、記者会見当日の十二日のことだった。

 同店は開発公社が一九七一年に約四十八億円をかけて建設した商業ビル「F&Fビル」二棟にテナントとして入居している。

 開発公社は二〇〇四−〇六年に、耐震補強と外装工事など、テナント側が負担する費用を一部肩代わりする形で約四十億円を投資した経緯がある。

 伊勢丹の入るビルは吉祥寺の商業ゾーンの真ん中に位置する。伊勢丹以外にも小売店など約三十店舗や市立美術館が入居しており、塩瀬総務主幹は「ほかのテナントに影響が出ないよう、一日も早く伊勢丹さんに替わるブランドを見つけなければならない」と動揺を隠せない。

 吉祥寺は中央線沿線の商業圏として成熟した一方で、駅周辺の開発が進んだ立川などに買い物客を奪われるなど、近年は地盤沈下傾向が指摘されていた。伊勢丹閉店はこれに追い打ちを掛けかねない。

 地元の武蔵野市は二年前から、有識者や商工関係者らをまじえ、吉祥寺駅を中心としたまちづくり「吉祥寺グラウンドデザイン構想」を計画。その中で伊勢丹は東急百貨店、パルコ、丸井などとともに商業ゾーンの中核に位置付けられていた。

 邑上守正市長は「地域経済の活性化のための方策を検討していきたい」。市吉祥寺まちづくり事務所の大塚省人所長も「この街にふさわしいテナントは何か。知恵を絞っていかなければならない」と頭を悩ませている。

(東京新聞)

 

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