平成13年10月4日 (適性捜査専科生)
被疑者取調べ要領
1 事前の把握を徹底する
○ 犯行現場の状況を自分の目で確認し、十分腹入れしておくこと。
○ 捜査記録は納得いくまでよく目を通す。
○ 問題点や疑問点があれば必ず解明する。
(調べ官が迷わされるのはこの辺の詰めが出来てないからである。)
2 被疑者をよく知れ
○ 被疑者の生い立ち、性格、知能程度、家庭環境、家庭状況、身上、趣味などできる限り把握しておく。
○ 被疑者知れば知るほど調べ官は有利である。
○ 前刑の調べ官から聞いておく事も大事である。
○ 他の調べ官とはちょっと違うということを相手に暗黙の内に判らせることも大事である。
3 粘りと執念を持って「絶対に落とす」という気迫が必要
調べ官の「絶対に落とす」という、自信と執念に満ちた気迫が必要である
4 調べ室に入ったら自供させるまで出るな。
○ 被疑者の言うことが正しいのでないかという疑問を持ったり、調べが行き詰まると逃げたくなるが、その時に調べ室から出たら負けである。
○ お互いに苦しいのであるから、逃げたら絶対ダメである。
5 取調べ中は被疑者から目を離すな
○ 取調べは被疑者の目を見て調べよ。絶対に目を反らすな。
○ 相手をのんでかかれ、のまれたら負けである。
6 被疑者の心を早く読取れ(読心術を身につける)
一対一の勝負、腹の探り合いだから被疑者の心を早く読取れぱ勝負は早い
7 騙したり、取り引きは絶対にするな。
真実を話ささねばならない。嘘偽りは後で必ずバレルれて取り返しがつかなくなる。
8 言葉使いには絶対に気をつけること
被疑者を馬鹿にしたり見下すような言葉は絶対に謹むこと。こちらは大したことでないことであって、被疑者に取ったら一番嫌なことだったりする
9 親身に相手の話を聞いてやることも必要
○ 家族や身内のことまた事件に関係なかっても何でも真剣に聞いてやる。
○ 同情することも必要である。
10 調べ官も裸になれ
○ 調べ官の生い立ち、学校生活、私生活等裸になった話をすることで、同じ人間であることの共感を持もつ
○ 調べ官は優位に立つことは絶対必要であるが、時には、ある意味では馬鹿になることも必要。
11 被疑者には挨拶・声をかける
留置場内で検房時等必ず被疑者に声をかけ挨拶する。
12 被疑者は、できる限り調べ室に出せ
○ 自供しないからと言って、留置場から出さなかったらよけい話さない。
どんな被疑者でも話をしている内に読めてくるし、被疑者も打ち解けてくるので出来る限り多く接すること。
○ 否認被疑者は朝から晩まで調べ室に出して調べよ。(被疑者を弱らせる意味もある)
○ 平素から強靱な気力、体力を養っておく必要がある
13 補助官との意志の疎通
○ 調べ官と補助官との間には阿吽の呼吸が必要、タイミングがよいとその一言で落ちることがある。
○ 調べ官には、話さないことでも、補助官には、気を許して気軽に話す場合がある。
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