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実はエコロジスト…元祖女医ドル・おおたわ史絵さん

毎年山岳ボランティアに参加

おおたわ史絵さん(クリックで拡大)

 ベストセラー「女医の花道」の作者、元祖“女医ドル”のおおたわ史絵さん(43)。医師、作家、タレントと三足のわらじに奔走する毎日。だが、華やかな世界にいても、“下町の女医さん”は変わらない。ボランティアで山岳診療を行うなど素顔は自然派エコロジストだ。

【「ダメ人間」でうつに】

 テレビで見かける歯にきぬ着せぬコメントに、明るい才女のイメージが強いおおたわさんだが、20代は「暗黒の時代」だったという。

 「当時は、今のように研修医制度が整備されていなかったので、休むことなく勤務していました。太陽を見る間もないほどでしたよ」

 医師である父親の影響を受けて自身も医療の道へ。研修医として大学病院や総合病院の救命救急医療を含めたチーム医療で、患者を助けるべく奔走した。高い志を持った父。父に追いつかない自分を痛感しながらも、無我夢中で取り組んだ。が、いつの間にか心も身体も疲れ果ててしまった。研修医を終えたときには、抑うつ状態で引きこもりになってしまった。

 「自分をダメ人間だと責めた。叱られるのが怖くて電話にも出られない。電話線を切ってしまったほどでした」

【引きこもり】

 症状は「うつ病」と診断されてもおかしくない状態だったという。半年間の「引きこもり」も体験した。だが、現実から閉ざされた生活の中で、じわじわと乾ききった心に徐々に水が湧いてくるのを実感したという。逆らわず、自然治癒力に委ねる、それがおおたわ流。

 「自然に力が出てきて、生きていれば何かの役割がある。それが生きている証拠と思えるようになったんです。人に向けて何かを発信したくなったのも、そんな経験があったからです」

 その後、市井の人々の役に立とうと下町で開業医に。執筆活動も始めた。自らの役割と道を見つけると、迷わずにまっすぐ進むだけ。気が付けば、ベストセラー作家となり、テレビやラジオにも出演、多忙な日々が戻ってきた。

おおたわ史絵さん(クリックで拡大)

【昼寝と散歩】

 「女医ドルブーム」の追い風もあり仕事は増える一方。だが、「私にはブームはありません。普通のポジション」とサラリ。メディアの仕事が増えても、医師としての手は一切抜かない。

 「1日中診療をしていると疲れますけど、必ず15分間の昼寝を取るようにしています。その時間を作るために、前後は忙しくなりますけど、寝ないとダメなんですよ」

 休日は夫と愛犬で、近くの公園を3時間程度は歩く。下町に残る町並みや、散歩で触れる草木。日常で見つけた小さな自然にほっと息をつく。

【ありがとうを胸に】

 先輩医師たちが毎年行う山岳ボランティア診療にも参加している。高山では電気も水道も通らず、医療器具も血圧計など最低限の設備しかない。だが、高山病などで苦しむ人はやってきた。

 「治療をした人が下山するときに『本当に助けてくれてありがとう!』って。下界の診療では経験しなくなっている感謝の言葉があったんです。当たり前のように過ごしている日常とは違い、人の心も自然も学ぶことが多かった」

 自然を感じ、肩肘を張らない生き方。おおたわさんにとって最良の“予防薬”になっているようだ。

 ■おおたわふみえ 1965年、東京都生まれ。東京女子医科大学卒後、大学病院などの勤務を経て東京・下町で開業。96年週刊朝日「デキゴトロジー」にて執筆活動を開始。2005年、エッセー「女医の花道!」(主婦の友社)がベストセラーに。現在、「スッキリ!!」(日本テレビ系)「寺島尚正ラジオパンチ!」(文化放送)のコメンテーターとしても活躍。

ZAKZAK 2009/05/14

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