伊藤かずえ（クリックで拡大）

　我らアラフォー世代が、最初にお嬢様女優として認識したのは伊藤かずえ様でしょう。

　伝説の大映テレビ制作ドラマ「スクール☆ウォーズ」（１９８４年）で、颯爽と白馬に乗って登場したかずえ様。

　恋人のピンチを救うべく不良どもをムチと乗馬技術で蹴散らした後、「馬上から失礼します」という名セリフが衝撃的でした。

　この瞬間、お嬢様は白馬で乗馬すべし、という概念が我々の世代には出来上がったと言ってもいいでしょう。

　白馬に乗っているのは王子様ではなく、気の強そうなお嬢様でなければダメなのです。

　また、乗馬服のフトモモがいかにセクシーか、ということを印象づけた女優ともいえます。

　しかし、正統派の女優コースを歩まれたかずえ様は、残念ながらグラビア展開はほとんどなし。ドラマ、映画での濡れ場もなし。

　まれにグラビアに登場しても、肌の露出はほぼゼロで洋服でのポートレートのみ。

　「ああ、美人だな」と思うような写真で、サル青年のオカズにはならない売り方でした。

　しかし、なにしろ当時はサルですので。整った顔立ちからいくらでも妄想が可能でした。

　キリっとした眉を見て、形の良い唇を見て…ああッ。

　１９９９年に結婚され、現在は１児の母であるかずえ様。今でも白馬、乗馬服、ムチを見ると、我らのお嬢様女優を連想してしまいます。

　「趣味は乗馬」という女性に出会うと、妙に緊張してしまうのはかずえ様の影響なのです。

　■「水着なしでもプレミア品です」『風・ときめき』（１万７０００円）。問い合わせは神田神保町・荒魂書店（ＴＥＬ０３・３２９１・８８３１）まで。