賀茂神
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作成日時 : 2009/05/07 09:49
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賀茂の神について調べてみました。京都では貴船の神の信仰圏より下流の賀茂川流域でまつられたのが賀茂の神で、古代豪族鴨氏の勢力圏でした。京都の賀茂神社は御子神である別雷神をまつる上賀茂神社と、母神玉依姫と姫の父の建角身命をまつる下鴨神社からなります。上賀茂・下鴨の総称が賀茂神社ですが、各地の賀茂神社ではたいてい上賀茂の神と下鴨の神があわせ祀られています。この賀茂の神は日本神話に出てこない地方神です。賀茂の神の起こりについて次の伝承があります。
建角身命は賀茂の地をまもる神でしたが、彼の娘の玉依姫が瀬見の小川で水遊びをしている時に、一本の美しい朱塗りの矢を拾いました。この矢を寝床に置いておくと美男に変身したので契りを交わしました。やがて別雷神は生まれましたが、天神の御子だったので、天へ還ってしまいました。玉依姫が嘆き悲しんでいると、ある夜の夢に別雷が現れて、数々の供えものをして天神を祀れば、姿を現わすであろうと約束しました。その供えものの一つに「葵のかずら」があるので、賀茂の祭りには必ず葵を飾るようになり、霊草として尊ばれてきたのです。
これを読むと玉依姫が契った相手は矢を持っていたので山の神だったのではないかと思います。矢を持って狩猟する山の民だったのでしょう。矢が寝床で美男に変身するところは、ギリシャ神話のアモールとプシケーのようですね(^^)。
(参照 「知っておきたい日本の神様」(武光誠 角川ソフィア文庫)、「草づくし」(白洲正子 新潮社))
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