2009年5月13日 19時20分更新
3年前、朝のラッシュで込みあうJR山陽線の車内で女性の体を触ったとして、県の条例違反の罪に問われている会社員の男に対して岡山地方裁判所は13日「被害にあった女性の供述は具体的で信用できる」として懲役6か月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。
逮捕以来一貫して無罪を主張してきた会社員は、判決を不服として直ちに控訴の手続きを取りました。
浅口市の会社員、山本真也被告(45)は平成18年9月と11月の2度にわたり、通勤途中に倉敷駅から岡山駅へ向かうJR山陽線の車内で、女性の体を触ったとして岡山県の迷惑防止条例違反の罪に問われています。
山本被告は逮捕から一貫して容疑を否認し、裁判では、「当時の車内の位置関係や身長の差を考えれば女性の体に触れることは不可能だった」などとして無罪を主張してきました。
13日の判決で、岡山地方裁判所の磯貝祐一裁判官は、「被告人が女性の体に触れることは可能であり、被害者の供述も具体的で信用できる」と指摘したうえで、「被害者らが受けた精神的苦痛は小さくない。加えて被告人に反省の態度が見られない」として懲役6か月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。
山本被告はこれまで支援者とともに集会を開いたり、街頭演説を行ったりして無罪を訴え続けてきました。
先月には最高裁判所で開かれた痴漢事件の裁判で、逆転無罪の判決が出ていただけに、判決を前にした12日夜の集会でも無罪判決への期待を示していました。
山本被告は判決を不当として直ちに控訴の手続きを取りました。