2009年5月13日10時18分
【ジュネーブ=玉川透】世界保健機関(WHO)で新型インフルエンザ対策の技術部門を統括する進藤奈邦子医務官が12日記者会見し、フェーズ5にとどまっている新型の豚インフルエンザの警戒レベルについて、各国は世界的大流行(パンデミック)を示すフェーズ6を想定した対策に移るべきだとの認識を示した。
警戒レベルを現行のフェーズ5から最高度の6に上げるかどうかが現在、焦点となっているが、進藤医務官は「5と6の違いは地理的な広がりでしかない」とし、すでにパンデミックに相当する状態だと指摘。「感染がここまで広がると水際対策だけで新型ウイルスが入るのを食い止めるのは難しい」として、病院内の感染拡大を防ぐ対策などを強化すべき時期に来ているとの考えを示した。