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あなたは縄文系?弥生系? 日本人ルーツの研究に新手法 ミトコンドリアDNAから構成比 (2/2ページ)
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mtDNAによる日本人のルーツ研究では、現代人に加えて縄文、弥生人骨からの抽出・分析も行われているが、双方に共通する型が多く、縄文系と弥生系の構成比は不明だった。
計算式は、mtDNAの型のうち、縄文系と弥生系それぞれが独自に持つとみられる2つの型に着目、構成比を求める。「弥生系集団は全国で均質」など未検証の前提がつくが、住名誉教授は「遺伝子による日本人のルーツ研究の成果は複雑で、分かりやすく提示する仮説として考えた。都市部を除けば、住民の移動もまだ少なく、データはかなり正確だ。学会などで検証してもらい、計算式の精度を上げたい」としている。
中橋孝博・九州大大学院教授(人類学)の話「縄文人や弥生人の骨から抽出したmtDNAはデータが少なく、地域的な偏りもあって確実なことは言いにくい。ただ計算された構成比の全体的傾向は、さまざまな研究で知られるところと矛盾はしていない。今後データが増えれば、計算式についての議論も進むだろう」
■ミトコンドリアDNA 父親から息子にのみ伝わる男系のY染色体DNAとともに、人類や民族集団の起源探究の有力なツール。現生人類の母方のルーツをアフリカの1人の女性(ミトコンドリア・イブ)と導き出し、人類「アフリカ単一起源説」の支持を高めた。日本人全体の祖先は2人の女性だが、人類の拡散途中に各地で生まれた多様な型を持っていること、南方説が有力だった縄文人のルーツは弥生人同様、大陸方面が優勢と考えられることなどを明らかにしている。
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