計量を一発でクリアしマッチョなポーズを決める亀田大毅
「プロボクシングSフライ級10回戦」(デイリースポーツ後援・13日、後楽園ホール)
大毅が、亡き“戦友”に勝利をささげる。12日、東京・後楽園ホール展示場で計量を行い、亀田大毅(20)=亀田=は52・0キロ、ブンブン東栄(23)=一力=は51・5キロでそれぞれ一発でパスした。対戦する予定だった小松則幸さん(享年29)が、4月13日に不慮の事故で亡くなって以来、初めて公の場に姿を見せた大毅は、沈痛な面持ちで必勝を宣言した。
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小松さんが亡くなって1カ月。大毅が公の場で初めて心境を吐露した。しばらく練習に身が入らなかったといい「確率的には、おれがそうなってもおかしくなかった。人間何が起こるか分からない。でも、いつまでも落ち込んでいたらアカン。今を大切にせなアカンし」と、神妙な面持ちで語った。
対戦相手が急きょ変更となり、当初の右構えからサウスポーとなった。70ラウンドのスパーリングでしっかり調整し「フィリピンのボクサーはうまい。パワーでつぶしたい。前回(の試合)はおれらしさがなかったから、今回は見せたい。パワーを見せたい」と意気込んだ。
メーンイベントの前には、小松さんの追悼セレモニーが行われる予定で、大阪の小松さんの遺族ら関係者が出席する。「小松選手の分もそうやけど、試合に集中して勝ちたい。世界チャンピオンを目指して頑張ります」。亡き“戦友”の思いも胸にリングに上がる。