大毅、亡き小松さんに勝利捧ぐ…１３日ブンブン東栄戦

先月、滋賀県内の滝で水死した小松さんにささげる勝利を誓った亀田大毅（右）は対戦相手のブンブン東栄とがっちり握手

　プロボクシング亀田３兄弟の次男でＷＢＣ世界フライ級１４位の大毅（２０）＝亀田＝が、フィリピン出身のブンブン東栄（２３）＝一力＝とのノンタイトル戦（１３日、後楽園ホール）を控えた１２日、本来対戦予定ながら４月に滋賀県内の滝で水死した元東洋太平洋フライ級王者・小松則幸さん（享年２９歳）にささぐ勝利を誓った。

　契約リミットの５２キロで前日計量をパスした大毅は「こんな経験は初めてやった。でもいつまでも落ち込んでいてもイカン。人間、何が起こるか分からんし、俺は今を大切に生きるよ」と話した。事故直後はショックから練習に身が入らなかったが、父・史郎氏らから、プロボクサーとしてできることは「いい試合をすること。練習をしなかったら試合にも勝てない」と励まされ、前向きに練習に集中してきた。

　試合前には追悼セレモニーを予定。会場には小松さんの家族、所属のグリーンツダジムの関係者も来場する見込みで「いい内容で勝つ。頑張るよ」と力強く話した。強さを見せることが天国の小松さんの供養になると信じている。

　対戦相手のブンブン東栄には自ら歩み寄り、がっちりと握手。「フィリピン人のボクサーはうまい。俺はパワーでそれをつぶしたい。楽しみや」小松さんのために、そして２度目の世界挑戦へ、進化した姿を見せる。