新型インフル拡大で一般医療機関の直接診察も−感染研・岡部センター長
国立感染症研究所の岡部信彦・感染症情報センター長は5月12日の記者会見で、まず発熱相談センターに相談し、その指示に従って発熱外来を設置する医療機関を受診することとされている新型インフルエンザ感染が疑われる患者の受診手順について、今後、国内での感染が拡大した際、新型インフルエンザウイルスの病原性が強くないと判断されれば、一般の医療機関で直接診察することになる可能性もあるとの見方を示した。
【関連記事】
警戒レベルと日本の対策、必ずしも連動せず−感染研
他の医療機関への受診勧奨「応召義務違反に当たらず」−新型インフル
新型インフル、重篤度低ければ対策緩和も−厚労省
新型インフル「強毒性示すエビデンスない」
まずは発熱相談センターに相談を」−厚労省が事務連絡
岡部センター長は、現段階では「極めて厳重な患者の管理」のため、一般とは異なる「特殊な」発熱外来で受診していると説明。また、一般の医療機関の外来に、一時に多くの患者が行くことによって、外来で待つほかの患者に感染が広がるような状況はできるだけ避けたいとの考えを示し、感染が疑われる発熱患者については、「不便だが、特定の医療機関に行っていただく」と述べた。
ただ今後、感染が拡大して診察や投薬へのニーズが高まり、またウイルスの病原性が強くないと判断されれば、一般の医療機関で直接診察する形になることも考えられるとした。
岡部センター長はまた、「状況によって医療システムが変わることは、一般の方にもご承知いただきたい」と述べた上で、人口や医療施設の分布状況などによって、地域ごとに対応に差が生じると指摘した。
医療機関側の対応については、病原性の強い鳥インフルエンザ(H5N1)で想定したような厳重な装備で診察するなどの対応は「必要ないのではないか」とし、必要以上に厳重な対策を取ることに慎重な姿勢を示した。
更新:2009/05/13 15:44 キャリアブレイン
新着記事
- 新型インフル拡大で一般医療機関の直接診察も ...(2009/05/13 15:44)
- インクレチン、「アジア人の糖尿病治療に期待 ...(2009/05/13 14:40)
- 後発薬で年54億円節減 日本調剤の患者薬剤 ...(2009/05/13 00:00)
PR
記事を検索
CBニュース会員登録メリット
気になるワードの記事お知らせ機能やスクラップブックなど会員限定サービスが使えます。
一緒に登録!CBネットで希望通りの転職を
プロがあなたの転職をサポートする転職支援サービスや専用ツールで病院からスカウトされる機能を使って転職を成功させませんか?
【第60回】権丈善一さん(慶大商学部教授) 社会保障国民会議、高齢者医療制度検討会、社会保障審議会年金部会―。経済学者として、昨年開かれた社会保障の「三大会議」ですべて委員を務めるなど、日本の社会保障に絶大なる影響力を持つ。「国民の情報の質と量が変われば、民主主義は動くもんさ」と話す権丈善一・慶大商 ...
日原診療所(島根県津和野町)の須山信夫院長は、大学病院から中小病院、診療所と、これまで3つのステージで医療に携わってきた。高齢者が多かったり、大学病院時代に診療した経験のない小児科の患者がやってきたりと、地域医療に携わり始めた当初は大学病院との違いに戸惑ったというが、今では地域ならではの面白さも感 ...
WEEKLY