道北・オホーツク
昨年6月から飼育 シマエビふ化宗谷中生感動 10数年ぶりに成功 (04/22 13:53)
【稚内】宗谷中(安達忠勝校長、二十七人)の生徒が授業の一環で飼育するホッカイシマエビが抱卵、二十日からいよいよふ化が始まり、生徒たちの興味をひいている。(吉田秀典)
同校は四十一年前から、地域の基幹産業である水産業の体験を授業に取り入れている。また、休日や放課後を利用し、地場の海産物でくん製などを作る水産部は、同校独自の部活動だ。
ホッカイシマエビは昨年六月、二年生が授業の一環で「エビかご漁実習」を行った時、十二匹を捕まえた。その後、学校に隣接し、水産加工体験などを行う同校の増養殖センター内の水槽に入れ、水産部員十二人が交代で水槽の清掃や、エサやりを続けてきたところ、昨年十一月に複数のエビが抱卵し始めた。
二十日朝、水産部顧問の中畑勇五教諭が、水槽内でふ化した赤ちゃんエビ四匹を見つけた。同中によると、最近は部員数減少で水産部の活動が縮小し続けてきたこともあり、年間を通じて飼育し、ふ化までたどり着いたのは十数年ぶりという。
生まれたばかりのエビは体長七ミリほど。薄茶色の体を目いっぱい使って泳ぎ回ったり、体長十−十三センチほどの親エビに交じって水槽内を漂っている。
副部長の安田凌平さん(二年)は「自分たちが捕ったエビに赤ちゃんができて感動した」、田中僚さん(二年)も「一生懸命世話したかいがあった」と喜んでいた。