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朝青龍“完敗”風呂場に響く怒声に驚く周囲

支度部屋でまげを気にする朝青龍
支度部屋でまげを気にする朝青龍
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 大相撲夏場所3日目は12日、両国国技館で行われ、横綱・朝青龍が早くもつまずいた。立ち合いに本来の鋭さがなく、難敵・安美錦に一方的に押し出された。場所前に自らが起こしたゴルフ騒動を優勝で封じ込めようとしたが、その闘志も空回り。3日目の黒星で後れを取った。4日目の豪風戦でも黒星となれば、再び進退問題が取りざたされることになる。

 横綱の敗戦で重苦しいムードに包まれる西の支度部屋に怒声が響き渡った。「だぁーーーーーーっ!」。風呂場で悔しさを爆発させた朝青龍の絶叫はかつてないほどの音量に達し、付け人らも不安げに目を白黒させた。

 安美錦には何度も大事な場面で足をすくわれてきた。2年前の夏場所10日目には連勝を止められた悔しさから、花道で座布団を蹴り上げた。そして、ゴルフ騒動の汚名返上を狙った今場所でも完敗。髪を結っている間も口をへの字にしたまま悲しそうな顔を浮かべ「(立ち合い)見過ぎたよ。悔しいね。左を差したところで足が出ていた。それで終わり」とぽつり。少し表情を和ませてから「完全に失敗だ」と吐き捨てた。

 気迫の塊のような男にいつもの集中力がなかった。立ち合いで全く踏み込めず、棒立ちの体勢からまともに引いて墓穴を掘った。安美錦の突進を受け、ずるずる後退。いつもなら懸命に体を動かして粘るところだが、そんなそぶりもないままあっさりと土俵を割った。

 ゴルフ騒動で武蔵川理事長(元横綱・三重ノ海)から厳重注意を受けこともあり、土俵での結果にはこだわっていたはず。初日の逆転勝利で一気に乗っていくと思われたが、逆に闘志は空回り。左ひじ痛の影響を問われ「土俵に上がれば気にしないけど」と語ったものの、初日から得意の左差しに持ち込めないのは深刻。武蔵川理事長も「立ち合い悪かったね。右手を出して苦し紛れに引いてしまった。一気に出られると弱いところがあるんじゃないか。いつもならもう少し粘ったりするのだが…」と心配そうに分析した。

 表情を落としながら帰り道を急ぐ朝青龍にショッキングな知らせが追い打ちをかけた。12日早朝、師匠・高砂親方の実母・長岡季喜(ながおか・すえき)さんが78歳で急逝。悲報を聞いた横綱は「えっ?本当?いつ?マジで?」と目を大きくさせ、青ざめた表情で車に乗り込んだ。過去、序盤の敗戦から逆転優勝したのはわずかに3回。そればかりか、連敗となれば一気に進退問題も浮上する。悲しみに暮れる横綱が一気に徳俵へ追い込まれた。 取組結果

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