2009年5月12日0時39分
厚生労働省は11日、中国で新型の豚インフルエンザの感染が確認された四川省出身の男性(30)が乗っていた米ミネアポリス発成田着のノースウエスト航空19便に同乗していた乗客のうち、111人が日本に入国していたと公表。うち10人は男性の周囲の座席におり、濃厚接触の対象になるという。
北京の日本大使館は11日、成田―北京便に同乗していた乗客ら日本人計19人が、中国内のホテルなどで隔離措置を受けていることを確認した。
厚労省によると、今回、日本に入国した10人の住所、滞在先は青森、千葉、東京、京都の4都府県。日本人は4人だった。保健所を通じて外出を極力控えることを求めており、現時点で感染が疑われる人はいないことを確認した。
残る101人の住所や滞在先は22都道府県。保健所が定期的に健康調査を実施している。また、機内検疫の際、感染が確認された中国人男性は症状を訴えていなかった。
8日に帰国し、感染が確認された大阪府の高校教員と男子高校生の計4人は、教員に37度の熱があるが、全員快方に向かっている。同じ便の乗客・乗員で成田市内で足止めされている48人のうち、入院していた6人も退院した。
また、国内に入国した164人のうち、連絡がついていなかった外国人2人については全員と連絡がつき、健康に異常はなかったという。
一方、舛添厚労相は11日午後の予算委員会で、新型インフルの発生以降、強化してきた水際の検疫態勢について「少しずつ国内態勢強化にうつっていく必要があるのかな、と感じている」と述べた。